kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

晴れのち雨

2022-11-03 18:25:55 | 日記
市場注目のFOMCは晴れのち雨の一日だったようです。声明発表後に一時前日比400ドル
あまり上げたダウ工業株30種平均はFRBのパウエル議長が会見中から下げに転じました。
会見で相次いだ「タカ派」色がにじむ発言で株式市場の期待感は急速にしぼみ、ダウは
505ドル安で終わりました。

結果的に急騰のち急落という激しい動きの一日でした。パウエル議長の発言から市場は
事前に織り込みつつあった12月のFOMCでの利上げは0.5%の減速させる可能性は高まり
ました。一方「利上げ停止を議論するのは時期尚早」「(最終的な)金利水準は9月会合
で示した水準より高くなるかもしれない」などと発言しました。

目先の利上げペースよりも、政策金利の到達点の高さや金融引き締め期間の見通しにくさ
が市場に冷や水を浴びせかけたこうです。12月の利上げ幅は0.5%に減速するという期待が
独り歩きした結果10月のダウの月間上昇率は14%となり1976年1月以来の高い上昇率とな
りました。

議長は一度弾みがついた株価への懸念があったのではとの指摘もあります。いずれは引き
締めペースを緩めなければならないという議長の発言があったことで市場は今回のFOMC
の決定を「ハト派」的と受け止めて「株価が再び急伸する展開を非常に懸念している」と
の見方も出ていました。

引き締めがどこで転換点を迎えるのかは現時点ではまだ予想できません。市場がFRBの姿
勢転換を過度に織り込むことで株価が今後も上がり続ければインフレ鎮静化が長期化した
場合その反動も大きくなります。市場の混乱を防ぐにはガス抜きも必要だったのかもしれ
ません。

FMCを通過しましたが、4日には雇用統計発表があり週が明ければ中間選挙そして10日に
はCPI発表があります。その結果次第では上にも下にも振れの大きな動きがあるかもしれ
ません。12月のFOMCで0.5%の利上げになるのか。2023年の利上げペースはどのくらい
になるのか。ターミナルレートの到着点は?

場合によっては年内のFOMCで来年の見通しが分からず結論は年明け以降に持ち越しとの
見方も出てくるでしょう。今後も期待と失望を繰り返すかもしれません。今回の引き締め
緩和トレードではっきりしたことは少しでもその可能性があれば短期筋は何度でも仕掛け
てきます。中長期投資家が投資環境の不透明感から売りも買いも手控えれば短期筋はかえ
って仕掛けやすくなります。

市場の不安が高まればカラ売りが溜まり相場が売り方の思惑とは別の方向に動けば売り方
の買戻しが上昇エネルギーとなります。金利、為替そして株とも大方の予想が外れた今年
の相場は結末もまだ予想外のものとなるかもしれません。

次回の更新は7日を予定しています。

コメント
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