kabu達人への道

マスコミで深く触れられることのない投資の裏側や
投資にあたっての疑問など赴くままに綴っていきます。

ユニコーンにも淘汰の波

2022-11-16 05:31:54 | 日記
15日、決算内容が冴えずグロース株の代表格のリクルートが大きく下落しました。
インデードを中心としたHRテクノロジー分野の成長鈍化が嫌気されたようです。
HR事業は同社の躍進を支えてきた事業だけに今後の事業展開への懸念が大きかっ
たようです。

リクルートと並んでグロース株の代表格であるエムスリーの4~9月期決算は純利
益が前年同期比41%の減益でした。前年同期に中国での子会社上場に伴う一過性
の利益を計上した特殊要因を除いても本業の苦戦が影響したようです。株価は年
初来安値圏で推移していたため売りは続きませんでした。

リクルートのエムスリーも成長率の高さと金余り相場でバリエーションが大きく
切り上がりました。景気悪化も目立ち両社の主力事業にも少なからず影響が出て
います。成長率の鈍化に加えこの金融引き締め局面にでは大きく戻ることは難し
いでしょう。少なくとも本業の成長率が再び高まることが両社の株価復調の条件
です。

それはGAFAMでも同じです。決算発表で大手テック株の頂点に立つGAFAMの決
算がこれ程不振だったことは数年来なかったことです。メタ(旧Facebook)の成
長神話は既に昨年から陰りが出ていましたが他の4社はコロナ禍でも成長が続きま
した。

むしろコロナ禍は追い風だったようです。非対面のオンライン会議やテレワーク
行動制限に伴いリアル店が不振だった一方、ネット通販は成長が加速しました。
世界でビジネスを展開しているGAFAMには消費者が巣籠りすれば大きな恩恵を受
けるビジネスモデルでした。

その反動が今年の決算で一気に表面化しました。GAFAMも市場環境の変化にまた
翻弄されたのでしょう。ダウに比べてナスダック指数の下げが大きくのも昨年まで
の上昇率が高かった反動です。もっともグロース銘柄には値幅調整がほぼ終わった
ように見える銘柄も出てきました。

ユニコーンと呼ばれる企業でも黒字転換が見えない銘柄の回復は遅れるでしょう。
一方優れたビジネスモデルで黒字決算を続けている企業やこれから収穫期で黒字転
換が確実な企業は来年見直しの時を迎えるかもしれません。当たり前の話ですがテ
ック銘柄といえども業績での選別は避けられません。

ユニコーンともてはやされた企業にも淘汰の波はひたひたと迫っています。この荒
波を乗り越えた企業がポストGAFAMの候補になります。昨年案で吹き荒れたユニコ
ーンは今から考えるとバブルだったのではないでしょうか。ネット銘柄が高い評価を
得るのは1社総取りが寡占が強まるから高い利益率が期待できるからです。同じセク
ターで複数社のユニコーンが揃って高成長できる筈はありません。

グーグルは検索分野で世界標準になりました。SNSでインスタグラム、動画サイトで
YouTubeが代表されます。その過程で何社、何十社という企業が競争から脱落しました。
環境が一変したことで選ばれるユニコーン、消えてなくなるユニコーンが今後あるの
ではないでしょうか。
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