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この頃気になることなど第15回

2012年07月13日 | Weblog
資源大国

 6月29日の新聞だったか、太平洋の南鳥島周辺の海底に日本の年間使用量の200倍以上のレア・アース(希土類)が存在することが判明したとの報道があった。以前から沖ノ鳥島周辺にも同様の話はあったようで、中国や韓国が沖ノ鳥島は岩礁であって島ではないと文句を付けて、周辺海域は日本の排他的経済水域(EEZ)に当たらないと主張するようになっている(国連は日本の主張を支持しているそうだが)。そればかりか中国は、海底資源に目を付けて、周辺に調査船を派遣し尖閣ばかりかここも狙っているという話もある。

 一方南鳥島は、小笠原村に属し、気象庁の職員や自衛隊員20名が常駐しており、流石の中韓も文句を付けたり手を出したりし難いであろう。発見された鉱床は深海ではあるが、技術的に採掘は可能なようで、開発が進めば、中国に依存している電子機器に必須のレア・アースが自前で調達できることに意義は大きい。

 また最近は、新潟県沖合の日本海では新たな大規模な海底油田が見つかったというニュースもあったし、日本海のその場所付近には採掘可能なメタンハイドレートも存在するらしい。

 メタンハイドレートは以前から日本列島周辺の海底にその存在が知られており、これまで主に太平洋側で調査が行われていたが、深海にあることなどで実用化の目途が立っていない。しかし、日本海のメタンハイドレートは太平洋側より相当浅いところ(1000m程度)にあり、状態も良く実用化が見込めるそうだ。

 私など団塊の世代の先頭集団が小学生時代は、1950年代であった。昭和29年(1954年)4月小学校入学の頃は、まだズックはなく下駄履きで通学した。冬は足袋を履いた。社会科で日本の産業について学んだのは何年生の時だったか忘れたけれど、日本の資源と言えばセメントと硫黄くらいで、硫黄を使った硫酸の製造が世界に伍していたくらいと記憶する。ノーベル賞は湯川秀樹博士の1本だけが悔しく、南極観測船宗谷(昭和31年~)は誇りであった。

 中学時代には所得倍増計画の池田勇人総理が登場し、日本は高度経済成長を加速させ、いろんな産業分野で世界と伍するようになる。テレビの普及そして東京オリンピック。新幹線、首都高速道路。新3種の神器(3C:カラーテレビ、クーラー、マイカー)と消費は拡大し生活は豊かになった。それでも日本に無いもの、それは石油資源であり鉄鉱石であり、要するに天然資源であった。

 「人は自分が考えたような人間になる」。国家もこうありたいと強く願えば、いつか実現してゆくものかもしれない。そんなことを思える今はまだ仮想の資源大国日本である。

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