AIに期待すること
50歳で外資系の関連会社に出向になった。元の職場からは、マネージャークラスの人材が求められているというのが転出理由であった。そもそも職場内の人事に関する件で、上司には意見を述べていたことが癪に障っての放出で、出向先の転入者合同歓迎会で所長からは私に対する歓迎の言葉はなく、職場に未だマネージャー不在を詫びる言葉があったのみだった。
要は適材適所の人事ではなかった。それを分かっていてやる上司も上司だが、彼は結局50代半ばで会社を去っていった。一方私は一応定年までほぼ9年間を英語ができないまま外資系企業で勤め上げ、物流管理では年間1億円以上のコストダウンを達成し、本社の英国人の財務部長が工場に来たときにはファーストネームで呼ばれ、握手を求められたりした。
当該外資系企業においては特に少なくとも英語くらいは話せないと、マネージャーにはしない。マネージャーになど成らなくて良かったのだけれど、業績に対する評価は、いかに企業価値の増大に貢献したかを基準にするべきで、語学力はそのためのツールでしかない。ここらあたりも目的と手段の取り違いがあるのだけれど、要は報酬はやるべく少なくしたい理由づけとして分かりやすい査定条件に前提を付けただけ。もっとも英語力は彼らにとっては仲間内のコミュニケーションに必須のツールだからその能力は外せない。
その後、ユニクロや楽天が英語を社内公用語とすると宣言するなど、国内企業にもそんな気運が高まったけれど、ここに来てAIの進歩で、簡単なアプリでどこの国の人とでも普通に会話できる世の中となれば、語学力は能力として他人と差別化する大きな要素と成り難くなる。英語は話せなくとも、それぞれが持つ能力を十二分仕事に発揮すれば企業価値を高められるわけで、英語を話せない社員をそれだけで排斥する公用語構想は、企業の戦略としてそもそも間違っていた。
東京オリンピックまでに自動翻訳会話ソフトがどこまで発達するか知らないけれど、普通の人が訪日客と普通に会話できれば、さらに友好は深まる。
AIはIOTとの組み合わせで、社会インフラコストなどを大幅に低減させる可能性を持つ。エネルギーのさらなる効率化で、資源・エネルギー問題や二酸化炭素排出量削減にもつながるであろう。
AIが高度に発達した社会が、人権を無視した監視や権力者、資本家の権力や富を増幅させる手段だけでなく、人類の真の幸福につながることを願うばかりだ。
50歳で外資系の関連会社に出向になった。元の職場からは、マネージャークラスの人材が求められているというのが転出理由であった。そもそも職場内の人事に関する件で、上司には意見を述べていたことが癪に障っての放出で、出向先の転入者合同歓迎会で所長からは私に対する歓迎の言葉はなく、職場に未だマネージャー不在を詫びる言葉があったのみだった。
要は適材適所の人事ではなかった。それを分かっていてやる上司も上司だが、彼は結局50代半ばで会社を去っていった。一方私は一応定年までほぼ9年間を英語ができないまま外資系企業で勤め上げ、物流管理では年間1億円以上のコストダウンを達成し、本社の英国人の財務部長が工場に来たときにはファーストネームで呼ばれ、握手を求められたりした。
当該外資系企業においては特に少なくとも英語くらいは話せないと、マネージャーにはしない。マネージャーになど成らなくて良かったのだけれど、業績に対する評価は、いかに企業価値の増大に貢献したかを基準にするべきで、語学力はそのためのツールでしかない。ここらあたりも目的と手段の取り違いがあるのだけれど、要は報酬はやるべく少なくしたい理由づけとして分かりやすい査定条件に前提を付けただけ。もっとも英語力は彼らにとっては仲間内のコミュニケーションに必須のツールだからその能力は外せない。
その後、ユニクロや楽天が英語を社内公用語とすると宣言するなど、国内企業にもそんな気運が高まったけれど、ここに来てAIの進歩で、簡単なアプリでどこの国の人とでも普通に会話できる世の中となれば、語学力は能力として他人と差別化する大きな要素と成り難くなる。英語は話せなくとも、それぞれが持つ能力を十二分仕事に発揮すれば企業価値を高められるわけで、英語を話せない社員をそれだけで排斥する公用語構想は、企業の戦略としてそもそも間違っていた。
東京オリンピックまでに自動翻訳会話ソフトがどこまで発達するか知らないけれど、普通の人が訪日客と普通に会話できれば、さらに友好は深まる。
AIはIOTとの組み合わせで、社会インフラコストなどを大幅に低減させる可能性を持つ。エネルギーのさらなる効率化で、資源・エネルギー問題や二酸化炭素排出量削減にもつながるであろう。
AIが高度に発達した社会が、人権を無視した監視や権力者、資本家の権力や富を増幅させる手段だけでなく、人類の真の幸福につながることを願うばかりだ。