中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

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春の戯言Ⅱ その10

2019年04月28日 | ブログ
台湾

 中華民国(清に代わり1912年創立)という立派な国家である。人口は2300万人余り。戦前の台湾はわが国の統治下にあったが、戦後はわが国同様高度経済成長を成し遂げた。朝鮮半島と異なり、戦後も一貫して親日的な国家であり民主国家である。

 戦前は中国の地方ゲリラに過ぎなかった毛沢東一派が、日中戦争を利用して力を付け、太平洋戦争後(1949年)中国本土から蒋介石(1887-1975)の中華民国を台湾に追いやった。現在の共産党独裁国家中華人民共和国である。

 現在の中共にとって、共産党革命の総仕上げとして、台湾併合は建国以来の課題であり、習近平中国は最近頓に露わに台湾に圧力を掛けているという。

 米国はニクソン/キッシンジャーの時代、新たな大市場を中国大陸に求め中国に接近した。わが国も同様である。ニクソンの訪中計画(頭越し外交)に浮足立った田中角栄内閣は、米国に先んじて中共と国交を結ぶ(1972年)。あろうことかこの時、尖閣諸島に領土問題など無いにも関わらず、中共からの棚上げ論に同調した形となったために、今や尖閣諸島は一方的に中国(中華人民共和国)の核心的利益と喧伝されるまでになってしまった。明らかな田中内閣の外交(外務大臣は大平正芳)の失敗である。

 米国はカーター大統領の時、米中国交正常化を成した(1979年)が、一方議会で「台湾関係法」を成立させ、自由な民主国家中華民国を米国は守り続けるとしている。

 わが国は本来二つの中国を志向していたが、10億を超える人口を有する中国と、2千万人の台湾では、その経済的価値が違い過ぎる。中国を承認した時、台湾を切り捨てるしかなかった。それにしても国交正常化以来中国に対して3兆円を超えるODA(政府開発援助)が実施されたという。中国はそのことには全く触れず、事あるたびに日本の戦争犯罪のあることないこと持ち出して批判する。

 現在の台湾危機に対して、米国は明確に台湾を守る姿勢を貫いているが、わが国は中国の国力を削ぐために仕掛けたトランプ大統領の貿易戦争を尻目に、中国の一帯一路にさえ協力すると、二階幹事長が安倍親書を携えて習近平詣である。二階氏の政治の師は田中角栄氏であるそうだが、二階氏の世界観は未だ30年も40年も前の世界を漂っているように見える。現在の中国を真っ当に見ていない。財界と謀って現在のわが国経済事情しか頭にはない。10年後100年後のこの国、そしてあるべき世界の構想がない。いくら小選挙区制であろうとも、そんな幹事長に付き従う自民党国会議員の体たらくには吐き気がする。

 中国がもし武力で台湾に侵攻したら、日本の米軍基地からも台湾を守るための空母や戦闘機が発進するであろう。その時自衛隊はどうするのか。せめて米軍の後方支援はできるのか。

 大震災でもっとも早く多額の義捐金をこの国に贈ってくれた友邦を見捨ててはならない。台湾を席巻する中国の次のターゲットは、尖閣であり沖縄であることは明白である。





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春の戯言Ⅱ その9

2019年04月25日 | ブログ
補選結果

 「安倍政権大打撃の補選二連敗」などという見出しが躍っていたが、今の所、自民党にはそれほどの打撃を受けたという危機感があるとは思えない。もともと沖縄は辺野古反対派が勝てる。辺野古反対を呪文のように唱えておれば念願の代議士先生にさえ成れるのだから、当選した人には結構な世の中だ。

 恐らく、ご本人も自分が当選しても辺野古の埋め立てが止まることなどないことは分かっている筈。それでいて反対を公約的に掲げて選挙を戦うなど詐欺のようなものだと思わないのだろうか。

 20年も前から普天間基地の廃止が決まっており、その代替として、万が一にも住民を事故に巻き込みにくい海上滑走路を選んで始まった辺野古基地建設。確かに美しい海に基地は相応しくないことはそうだろうけれど、日本列島の大型工業地帯だってその海を埋め立てた所ばかりだ。議論を重ね当時の沖縄県知事もいろいろな条件付きで承認していたものを、政権交代で常識欠如の総理大臣の出現で卓袱台返しが起こってしまっただけの話。

 その民主党政権の3年間の政治の有様から、相対的に益しと映り延命している総理が居る。安保法制の実績は認めるにしても、庶民のための内政、懸案の外交に何の実績も上げてはいない。さらに平気で嘘をつくと言われる総理大臣が1強とか、安定政権とか、外交の天才などとおべっか、べんちゃら、追従、忖度の取り巻きに囲まれて、内政が不興になると外遊に出かけ、外交交渉がうまくゆかないと被災地訪問。あらゆることが進展しないまま。そしてあれだけ願っているように見えた総理になっての靖国参拝も見送りばかり。何で中国や韓国に阿る必要があるのか。主体性の無さは隠しようがない。小泉さんなど財界から文句を言われても靖国参拝を続けた。結果却って中国人からも尊敬されたと聞く。

 地方創生に、少子化対策、女性が輝ける社会に一億総活躍、働き方改革と一体何に重点を置いてやりたいのか分からない。聞こえの良いフレーズを垂れ流すだけ。それでいて人手不足と言いながらながら労働者の賃金は上がらず、さらに外国人を大量に迎え入れるという。賃金を上げたくないだけの財界に寄り添っている。

 中国人などすでに100万人くらい住んでおり、留学生も海外からの留学生の中でダントツの11万人と聞く。財政難で消費税増税、国債乱発のこの国で、何で反日の巣窟中国から留学生をこんなに多数受け入れなければならないのか。

 中国の怖い所は法律で、海外に住んでいる中国人にもその住居を本国に知らせておく義務を課していること。日本に住んでいながら中国共産党の管理の下にあるのだ。

 中国では、中国を訪れていた日本人を「スパイ」として拘留する事がある。自国で観光客の中にさえスパイを紛れ込ませているから他国も同様のことをやっていると考えるのだ。

 大阪12区の補欠選挙の維新の勝利も官邸は織り込み済み。安倍さんが応援に入っても小泉さんの街頭演説の時のような盛り上がりはない。却って反発を買っただけではなかろうか。内閣支持率が50%あるというけれど、積極支持派は既得権者に限り、「神輿は軽くてパーがいい」と彼らは陰でほくそ笑んでいるだけに見える。







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春の戯言Ⅱ その8

2019年04月22日 | ブログ
国民栄誉賞

 イチローさんが国民栄誉賞の受賞を3度目も辞退で、一部に国民栄誉賞を廃止せよという意見さえ出ている。政権浮揚の政治利用が疑われる事例があったりするからだろう。辞退されたことを報道関係者に伝えた菅官房長官も明らかに不快な色を隠せなかった。

 イチローさんの辞退の真意は知る由もないが、自身の野球人生を政府の宣伝に利用されたくなかったという見方もできなくもない。が、それは違う。そんなことは考えもしなかったであろう。イチローさんにとっての野球での数々の大記録は、自身の人生の一里塚であり、他人様に、誰からであれ云々されるものではなく、一括りの何々賞で決着されることに違和感を感じられているだけではなかろうか。

 最近の国民栄誉賞受賞者には、将棋の羽生さん、囲碁の井山さんがある。受賞は彼ら個人の栄誉であるが、それぞれ将棋界、囲碁界の発展に資すための広く世間へのアピールも表彰されることに意味がある。

 一方、日米の野球界は、イチローさんが今更表彰されるしないに関わらず歴然と存在して揺るぎない。囲碁や将棋のタイトル戦などでは、企業(新聞社などがな主流)スポンサーへの依存が大きく、話題性の低下は棋士仲間の生活にも影響が出る恐れがある。

 この度、イチローさんがその受賞を断ったからといって、国民栄誉賞の価値が低下するなどということはないように思う。賞を廃止するなどというのもナンセンスである。

 巨人軍終身名誉監督である長嶋さんなど、その受賞を心から喜んでおられたようで、またその姿を見たわれわれ国民も幸せな気分になったものだった。

 フィギアスケートの羽生選手など、若いしまだ発展途上でもあろうが、フィギアスケートという繊細極まりない競技で五輪連覇は凄い事。他の競技での連覇とは桁が違うように思う。またその人柄の爽やかな雰囲気はまさに国民栄誉賞に相応しい。

 この賞は、単なる記録や業績だけではなく、国民の多くが一緒に喜び合えるということが必要でそれが必須条件のように思う。

 大相撲界でも過去に千代の富士関や大鵬関が受賞されているようだが、彼らの記録を遥かに抜いた白鵬が元々の日本人だったとしても、国民栄誉賞には全く相応しくなかろうと思う。今また、頼まれもしないのに、2020年のオリンピックの開会式で土俵入りをしたいとアピールしているそうだけれど、道を知らぬ者は怖い。イチローさんなどとは真逆のアスリートであろう。




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春の戯言Ⅱ その7

2019年04月19日 | ブログ
墜落

 今年2月20日、対戦闘機訓練中の自衛隊F2戦闘機が山口県沖の日本海に墜落した。乗員2名は脱出して命は助かったが、後部座席の1名は脊椎損傷の重傷であったという。

 さらに今月9日、三沢基地に配備されている最新鋭戦闘機F35Aが、やはり対戦闘機訓練中「訓練中止」との連絡した後、緊急信号も発せず姿を消した。墜落は確認されたようだが、ベテランパイロットは不明。事故機はこれまでにトラブルで2度ほど緊急着陸していたということで、機体等の欠陥が懸念される。

 墜落した海は水深1500mというから、引き上げからして大変であり、事故原因の特定には時間が掛かる。しかもその技術的秘匿性は高く、中国やロシアに事故機を持ち去られることがあってはならない。

 F35Aは昨年1月、13機が三沢基地に配備されたそうだが、本来、対中国軍対応であり、沖縄嘉手納基地配備が順当であるが、大陸とあまりに近いと、飛び立つ前に敵のミサイルの餌食にされる恐れがあることで、三沢に持ってきたという。

 最新鋭旅客機のボーイング37MAX8機の相次いだ墜落事故もあった。昨年10月インドネシアで、今年3月エチオピアで相次いで墜落したのだ。事故原因は飛行ソフトにあり、機体の姿勢を測るセンサー不具合と推測されているが、航空機の何百万という部品の多さに加え、コンピュータ制御の部分が多いことで、機能的には利便性が高い分、見えないリスクが大きくなっているのではないか。

 素人には分かり難いが、中国のファーウェイの問題。通信会社向けのネットワーク機器を、低価格を武器に10年頃前から台頭し、急速に存在感を高めているが、セキュリティーリスクから、米国、カナダ、ニュージーランド、オーストラリアなどは排除する姿勢。一方ドイツ、スイス、トルコ、アラブ首長国連邦などは使い続けるという。日本でもソフトバンクは英国や仏、伊、印などと同様様子見状態という。この項「日経ビジネス」019.04.15

 分からないのは、そのセキュリティ-リスク。具体的にファーウェイの通信機器を使うことでどのようなリスクに晒されるのか。

 IT界における時代は、5G(第五世代)の到来を告げており、最新技術機器の導入の選択は企業業績に直結する。しかし、通信機器を介して自社の技術を盗まれては元も子もない。

 何が言いたいか。最先端戦闘機や航空機が、コンピュータ制御部分の不具合があった場合に、007並みの外国人スパイによって、仕込まれたソフトの改竄等の恐れはないのかということ。

 スパイ天国と言われ、一時期米国が日本には最新鋭戦闘機は売れない、自衛隊の家族にさえ中国人のスパイが居ることが疑われるなどということがあった。

 現政権の能天気の中国との外交、経済・人事交流は平時にあっても国民の生命にさえ危険に晒す、この国の大きな大きなリスクではないか。






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春の戯言Ⅱ その6

2019年04月16日 | ブログ
不協和音

 永く続いた自民党安倍政権も、ここに来てどうやら年貢の納め時を迎えたようだ。忖度政治を宣言した副大臣に、現政権の震災復興ぶりっこの本性を曝け出した大臣。任命責任を認めるなら潔く退陣するのが維新以来、この国を統治してきた長州人の本領ではないのか。もっとも長州人が潔いなどと誰も思っていないだろうが。

 以前から地方の自民党は安倍離れを起こしていたと思われる。小選挙区制で公認を得ねばならない国会議員は面従腹背であっても、地方の議員には関係ない話。何でスキャンダル塗れの財務大臣がいつまでも居座り、自民党を飛び出し小沢氏らと共闘し、新生党、新進党、そして自由党、保守党、保守新党などを主導、結局自民党に吸収される形で復党してきた人物が、いつの間にか幹事長で重鎮となっている。何のことはない習近平から相手にされない安倍首相にその親中度を買われ、中国対策で幹事長に抜擢されただけ。

 トランプ大統領に袖にされ、日本に媚びる身となった習近平では、安倍首相にとってはすでにその価値は低いが、気が付いてみれば党内で大きな力を持っている。自身の総裁三選にも貢献した。元々民主党だったはぐれ議員から、嫌われ東京都知事まで二階頼みで復権を狙う様相だ。それで困っているのは地元自民党県連。自民党東京都連。

 しかし、今回の地方選挙で、二階幹事長子飼いのベテラン和歌山県議があろうことか共産党議員に敗れた。福岡の保守分裂選挙では麻生離れが顕在化。麻生支持候補惨敗。島根県知事選でも保守分裂で竹下・青木王国が崩壊したが、自民党県議の反乱である。

 大阪では維新が知事、市長交代で両方を制し、自民党候補惨敗。二階幹事長はここでも形無しで、官邸の安倍・菅が維新のやり方を傍観していたことにご立腹。維新の総帥橋下徹氏は以前から安倍シンパでヨイショしている。従って大阪自民党府連から政権は支持されていない。嫌われていれば同じ自民党でも応援しないのが安倍流。官邸、党を支える安倍・麻生・二階の三本柱が不協和音を奏でるようになった。

 安倍シンパといえば、山本一太参議院議員が7月に行われる群馬県知事に鞍替えを早々と打ち上げたが、自民党国会議員の中からの安倍離れの兆候ではないか。安倍首相には力を残したうちに表面上でも惜しまれて辞めた方が余生は幸せと思うのだけれど。

 今回辞任した大臣は二階派だったため、問題がありながらここまで引きずった。不協和音は続くのである。






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春の戯言Ⅱ その5

2019年04月13日 | ブログ
白鵬の三本締め

 大相撲は子供の頃から好きだからテレビ観戦くらいはするけれど、最近白鵬、鶴竜と言うモンゴル横綱のラスト2番は見ない。もっとも終盤戦の高安や豪栄道との横綱戦は見ることはある。

 春場所千秋楽は、良くて逸ノ城との優勝決定戦、鶴竜が白鵬に勝つことも考えられず、つまらないので、貴景勝が大関を決定づける10勝目を挙げたのを見てテレビを消したので、またまた波紋を広げた白鵬の三本締めは見ていない。

 前回の万歳三唱で厳重注意を受けており、本人も問題視されることは承知の上でやったと思わわるものだ。協会や横審など舐められたものである。馬耳東風、都度謝れば済むと思っている。

 今回これに横綱のファンサービスだと賛同する日本人も結構いたようだから、大甘の戦後の日本人など中国人や韓国人に舐められるのも当然である。白鵬などを批判するとヘイトだとか人種差別などと擁護する馬鹿の極みの日本人の何と多い事か。誰であっても外国の地で大きな顔をすれば嫌われるのは当然である。

 プロ野球界の金田さん張本さん、プロレスの力動山も空手の大山倍達師範も、囲碁の趙治勲さんも歌手や俳優さんにも両親は南北朝鮮ご出身者の方は多いことだけど、その世界で活躍し貢献し、特に日本人を見下した行動をとらないから、日本人は差別どころか彼らを同じ人間として尊敬する。例外はあったかも知れないが。

 相撲界の「横綱の品位」は抽象的で、外国人力士には理解できないだろうからマニアル化しろと宣った作家も居たけれど、それこそ外国人を愚弄する人種差別で、横綱にまで登りつめる過程で育ったその世界の掟や風習が、理解できない人間が居たとしたら、それこそ畜生にも劣るものと言っているに等しい。

 大相撲も興業なのだから、神事だとかとか横綱の品格とか誇張すべきではないという論も聞く。彼らは経営論もマーケティングも知らないから仕方がないが、日本にもプロスポーツがどんどん増えた現代こそ、他のプロスポーツとの明確な差別化のために、古式豊かな神事、横綱の品格という格式が大相撲存続に有効なのである。

 その伝統文化を横綱がその一部でも壊すような行動を取るなら、即刻罷免すべき所業と思える。貢献にはすでに多額の報酬で報いている。

 あのような横綱が引退後、仲間を集めて協会を仕切ることにでもなれば大相撲の終焉は近い。




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春の戯言Ⅱ その4

2019年04月10日 | ブログ
忖度政治

 安倍政権十八番の忖度政治がまたまた露見した。発言した副大臣はないことを言ってしまいましたと弁明し謝罪しているが、本音が出ただけの話。内閣の体質から滲む発言である。野党は当の国交省副大臣の罷免を要求し、審議拒否を行い、副大臣は辞任したようだが、仮に副大臣でなく大臣が責任をとったとしても、それで幕引きされる問題ではないと思う。

 モリカケ問題から今に続く、現政権の一大欠陥が、なぜか矮小化され一強だ、安定政権はいいことだと能天気の関係者の弁があるが、本当に21世紀にもなってこの国の政治はそれでいいのか。いいわけないだろう。

 本来政治とは、為政者の関係先は優先されるべきものではなく、もっとも後回しにされるのも逆差別だが、光の当たり難い所こそ、政治の力で優先させねばならないものだ。それでは総理総裁はじめ政権有力者の地元は、何のために選挙で応援して来たのかと言うかも知れない。そんな私利私欲のぶつかり合いの政治だから、国会承認も議論も経ることなく、覇権・軍事・独裁国家中国の「一帯一路」にさえ協力するという政権が大手を振っている。

 一族郎党のために政治家に成り、一族の繁栄に尽くすのは韓国など儒教の国では当然のように行われるのかもしれないし、日本だって未だに現政権がやっていることになる。

 明治期のこの国の真の母(ぶしむす:武士の娘)なら、出世した息子に、「お国のために粉骨砕身尽くしなさい。母のことなど案ずることはない。立派に国家に尽くす息子を持てたことが母の幸せであるから」と言ったはずだ。

 太平洋戦争に赤紙一枚で徴兵され、また学徒出陣で、息子や夫、恋人を戦地に送り出さねばならなかった女性たちが、悲しみを乗り越えて祖国に殉じた心を思う時、現政権の忖度政治がどれだけ恥ずべきことか考えるべきだ。

 国家第一など国粋主義で日の丸の下、先の戦争を起こした元凶であり、排除されるべきもの。現在の平和憲法こそ守るべきもので、二度と戦争を起こしてはならないとする野党第一党などの思想は、現政権の対極にあるようで実は地下水脈は繋がっている。根っこは同じ。個人崇拝、利己主義で忖度政治と変わらない。現政権の補完勢力である。そのことを本人たちも分かっていないのは喜劇である。

 混沌とする世界情勢の中で、多くの人口と広い領土と経済力も持った独裁国家が、宇宙もサイバー空間も支配しようとしている。現在の政治家連中ではこの国が危ない。






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春の戯言Ⅱ その3

2019年04月07日 | ブログ
元号

 4月1日。新しい元号が「令和」に決定したとの政府からの発表があった。第一感いいのではないかと思った。明治、大正、昭和、平成と比べても字面、発音の響きなど負けていない。マスコミ報道も好意的だった。やはり「和」が入っているのが特に「昭和」生まれに好ましく感じられる理由かもしれないと思う。

 聖徳太子による17条憲法の1が「以和爲貴」“和(やわらぎ)を以て貴しと為し”であり、「和して同ぜず」などという諺もある。大和の国、大和魂も「和」から成る。

 中国の古典からではなく、万葉集から引いたというのも好感が持てる。考案者は万葉集研究の第一人者中西進先生という。

 2000年に講談社から千年紀にあたり、「日本のこころ」(私の好きな人)天の巻、地の巻~娘へ息子へ~が刊行されているが、その巻頭に「私の好きな人」として聖徳太子をあげ、熱く語っておられたのが中西先生である。

 元号は元々中国で起こったが、現在の中国では制定されていないそうだ。日本ではほぼ廃れた旧正月を盛大に祝う中国で元号がなく、正月も桃の節句も西洋歴で祝うわが国に、歴然と元号が続いていることに妙がある。元号を使うのは日本だけというのも誇らしい。天皇制を否定する日本共産党などは元号も否定するが、国家の文化の根幹を否定して民衆の心を掴むことなど永劫にありえない。この国の政治政党として存在自体が相応しくないのだ。思想とかイデオロギーの問題ではない。

 『「令和」は、約1300年前の「大宰府」(現太宰府市)であった「梅花の宴」がうたわれた万葉集の序文が由来という。梅は太宰府市の市花で、市章にもその花があしらわれているシンボルだ。太宰府天満宮や大宰府政庁跡をはじめ悠久の歴史を誇る古都に、まばゆいばかりのスポットライトが当たることになった。』西日本新聞ネットニュース2019.4.1

 閑散としていたゆかりの神社が4月1日の午後から多くの訪問者で賑わう様がテレビで報道される。関係者の喜びの声が流される。

 4月30日今上天皇の退位(退位礼正殿の儀)があり、新しく皇太子が天皇に即位される。(即位礼正殿の儀は10月22日)。一連の儀式は世界へのわが国の文化を発信する良い機会ではあるが、与党を利する政治ショーにしてはなるまい。

 一説に元号は時の内閣ではなく、天皇が決めるべきものというのがあるが、一理ある話である。





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春の戯言Ⅱ その2

2019年04月04日 | ブログ
統一地方選挙

 統一地方選挙の前半戦が告知され、4月7日投票日で、昔ほど賑やかではないが、選挙カーが行き交う春である。

 詳しくは見ていないが、立候補者数が最低で、競争率は全国で1.3倍程度。無投票の選挙区が4分の1程度に上るという。

 県会議員や市会、町会議員の箔が昔ほど高くなくなったようだ。それなりに報酬はあるのだろうけれど、議員には維持費も生じる。四年ごとの選挙費用のことだ。しかもすでに有力な議員が居る選挙区では、新たに立候補しても当選確率は低く、リスクが高すぎるので誰も立たない。特に田舎では何年も無風状態というところも多いようだ。

 古くは「井戸塀政治家」と呼ばれる篤志家がいた。地方の名家で資産と教養を有し、私財をなげうって庶民に尽くした。結果、政治に手を出すと、井戸と塀しか残らないとの揶揄にも使われる言葉だ。

 未だに政党への助成金や政治活動費を私的に流用し、政治家個人への寄付金などを、政治資金収支報告書に記載せず私物化し、不正な賄賂に手を染める政治家も後を絶たない。お金儲けを考えると真っ当ではそれほど良い職業でもないのだ。

 高い志か、大きな支援者グループに支えられるか、本人の酔狂でなければ、地方議員など目指さなくなったということか。

 そんな中、現職知事と市長が入れ替わってのダブル選挙となった大阪は注目の的。前回市民投票で没になった都構想が主題。両名が無事当選されても都構想の市民投票はまた別ではなかろうか。

 それにしても、都構想の趣旨は分かるのだが、他方自民党や公明党が共産党とも一緒に都構想に反対というのはよく分からない。単なる「大阪維新」憎しの感情先行に思える。

 移行に伴う費用対効果がどうかというと、これは専門家でも意見が分れるであろう。移設に伴う費用は算出できたとしても効果の定量は難しい。期間の取り方で変わり、目先の効果にしても賛成派と反対派で数値の捉え方が違ってくるであろう。行政区割りを変えることで、行政効率がどれだけ良くなり、一方で市民へのきめの細かいサービス面の変動がどの程度になるのかは数値化が難しいであろう。

 国家として、行政改革の省庁統合も、小選挙区制も言っていたほどのメリットがあったとは言い難い。やってみれば悪い面ばかりが目立っている。要は政治家なり官僚の誰が運用するかにかかっているのだ。そこを変えず、従来通りの慾の皮の突っ張り合いでは、良くなるものも悪くなる。

 われわれ国民一人一人が、他人の痛みを感じられる人間を目指すこと。金儲けも必要だけど、他人を踏みにじってまで儲けようとしないこと。不正なことはしない努力を心がけること。

 選挙は機会である。清新な気持ちで候補者を見て、みんなで投票に行くことからはじめよう。地方選挙はみんなが住んでいる街のためにあるのだ。




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春の戯言Ⅱ その1

2019年04月01日 | ブログ
北方4島返還交渉

 「春の戯言」という標題を使うのは2度目で、先の「春の戯言」は平成24年(2012年)4月。丁度ロシアのプーチンさんの大統領復帰が決定した頃で、そのプーチンさんが北方4島返還交渉に柔道用語から「はじめ」「引き分け」論を持ち出していた。時は民主党野田政権。

 当時、私のブログには、交渉継続を前提に、取り敢えず2島返還で平和条約締結を進めて良いようなことを書いている。返還された後の、島のわが国の行政成果をロシア島民に見せつけ、残りの島の返還を促すとしている。まさに戯言に過ぎない。

 しかし、現在のロシアは「引き分け」論さえ撤回し、たかだか4島全体の7%に過ぎない歯舞・色丹さえ返す意志はなさそうである。還した島に米国の基地ができるのではないかという理由を付けて卓袱台返ししたのである。

 わが国との平和条約締結に前向きで、その為には領土返還も辞さないプーチンさんを思いとどまらせるために、大統領の取り巻きが思いついた反対理由と思える。日米同盟を邪魔と考える他国からの入れ知恵もあったかも知れない。

 世界一危険な基地と言われる普天間基地の移設のために建設を始めた辺野古でさえ、あれだけ抵抗があるのに、わが国に歯舞・色丹にまで米軍基地を作れるわけなどない。外国の基地の負担を減らしたいトランプ大統領にしても新たな基地建設など思いもよらないであろうに。

 日露平和条約は、ロシアに対する長年の不信感は置いて、両国にとって有効である。ロシアは樺太・シベリア開発、資源開発にわが国の土木技術や鉄道技術は効果的であろうし、極東に住むロシア人にとって日本人との交流による民生技術の活用、文化・医療面の交流は彼らの極地での生活を豊かなものに変えるであろう。

 ロシアにしても極東における中国の増長を快くは思っておるまいし、わが国との軍事的協力ができれば、中国をけん制できる。

 それは、わが国にとって日露平和条約の大きな効果だが、ロシアの液化天然ガスなどの資源もありがたい。また北の漁場の有効活用、今後の北極海航路の実用化に向けての両国の連携が期待できる。

 竹田JOC会長が退任されることで、後任には柔道の山下泰裕氏の名前も上がっているが、山下氏は勿論JOC会長も適任であろうが、彼はまだ61歳。ぜひ国会議員になっていただき、早速に外務政務次官または外務副大臣くらいになって貰い、プーチンさんの残り6年間の任期中に北方4島返還交渉の最前線で活躍して欲しい。

 明治の時代ロシア皇帝の前で柔道を演じた駐露武官広瀬武夫が居た。柔道家プーチン大統領にとって日本の講道館は聖地であり、世界の山下はプーチン大統領にとって母国ロシアと共に心癒せる存在ではなかろうか。「春の戯言」に過ぎないだろうか。



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