昔から「1月は行く、2月は逃げる、3月は去る」と言われ、年始であり年度末である3ケ月は慌ただしくあっという間に過ぎてゆくものだった。
今年の3ケ月は、新型コロナで不要不急の外出規制もあってか重苦しく、あっという間とはならなかった。
昨日は志村さんの訃報もあり、一層憂鬱な気分が髙まった感がある。元気なのは東京都知事くらいで、オリンピックを1年後に追いやり、都議会自民党の反発も抑えて知事再選が見えて来て、小泉劇場ならぬ小池劇場復活とテレビに溌剌と登場する。
これに反発しての揚げ足取りは立憲民主党の蓮舫さんと前知事の舛添さん。党として、または個人での今年の知事選を睨んで、両者小池知事の足を引っ張ろうとしているような見方もあるけれど、知事の発言への指摘はそれほど間違ってはいないにしても、都民国民はほとんど当の所属政党も、前知事も支持はしないのではないか。
都民ではないので、小池知事の1期目の活躍をしっかり見てきたわけでもないけれど、いたずらに豊洲移転を遅らせ、希望の党を立ち上げて野党を分断し、結局都政改革も等閑との評価がある。カイロ大学を優等で卒業したとの触れ込みだったが、今もまだその学歴詐称論が消えていない。最近卒論のテーマを聞かれ「卒業した学部には卒論はなかった」発言で、知る人には「詐称を自分で認めたようなもの」と言われていた。
野村監督の奥さんが選挙に出ようとした際に、学歴詐称が分かり立候補できなかった話は記憶するし、どこかの報道番組のコメンテーターのコンサルタントさんも、学歴詐称がばれてコメンテーター生命を絶たれた。それでも自民党幹事長のお墨付きがあれば日本の首都東京の知事は大丈夫らしい。
一大臣や議員は、うぐいす嬢に余計に報酬を払った、知り合いの葬儀に秘書に香典を持たせたと公職選挙法違反に問われる。それはそれで法治国家なのだからそうなのだけれど、一国の総理大臣は、政府主催の行事に選挙民を大量に招待しても構わないし、その官僚秘書付の夫人は、財務省に掛け合って知り合いに大幅値下げの国有地を工面し、この時期に3密環境で花見をしても御咎めはないようだ。
二言目には他の内閣よりましだから、後継がいない。トランプ再選ならこちらは4選だ。総理としての高い教養を自身に課したのは中曽根さんくらいまでで、失われた20年、30年はその責に在らざる者どもが総理をたらいまわしにし、行き着く果てが現政権である。
国家のリーダー、都府県知事から市町村長に至るまで、真っ当な人物がその職にあって欲しいものである。