中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

今の世の中を見てみれば その10

2020年09月28日 | ブログ
コロナ禍の経済

 この国の国会議員に初の感染者が出た9月18日、世界ではその累積感染者数が3000万人を超えた。その時点の死者総数は97万人という。当初はインフルエンザに毛の生えた程度と評していた専門家も居たが、見立て違いもいいところであった。

 EUや英国、また米国各州では、外出規制を強めたり弱めたりで、感染対策と経済のバランス加減を模索しているが、わが国でも7月末からGoToキャンペーンが始まって、9月の4連休では各地の行楽地はずいぶんと賑わったようだ。関東圏の高速道路の渋滞も従来の行楽シーズン並み。コロナ禍の家族旅行は、自家用車がそのリスクを緩和する。このキャンペーンに10月から除外されていた東京が加われば、都民には自粛の反動もあって、さらに各地の混雑は加速するであろう。

 テレビに出演する感染症専門家などもすでにお手上げ、大がかりな社会実験を見つめている状態で、感染拡大の危機感を煽る言葉は控えているようだ。専門家と言っても確度の高い予測は不可能で、結果を見るしかない。もっとも、今年3月の3連休で、東京目黒川沿いや上野公園の野放図な桜見物の人出と比べれば、出かける側、受け入れ側いずれも相当の感染対策・意識下での行動であり、爆発的感染まではいかないのではないかとの希望的観測はある。

 10月中に全国での感染者数がそれほど増加しなければ、現状の対策でwithコロナの日常生活にある程度目途が立ち、経済も徐々に持ち直してくるのだろう。

 しかし今後は、不要不急の産業でGDPを維持、増加させようとする国の施策には見直しが必要である。やはり基本に立ち返って、第1次、2次産業で国を成り立たせるべきで、第三次産業は流通業を除いて、もともとバブル(泡)のようなものという認識を政府も国民も持つ必要がある。観光立国という考え方や製造業にしても、「人件費の安いところで作れ」は経済法則のようで、実は人間社会の根幹を見誤った施策である。地産地消を原則とし、各地の特産品同士の交易であるべきである。

 国際機関の活動にしても、覇権国家がその経済力を駆使して制御する時代である。国際間の条約や約束事も、軍事力と経済力の恫喝で簡単に反故にする。一方、民主国家は行き過ぎた人権主義で、さまざまな意見が尊重されるため、リーダーも国家としての強い統率力を発揮し難く、経済という足かせで自身が日和見となっている。

 今回のコロナウィルスはどうも人工的なウィルスの匂いがする。高温多湿にも強いし、免疫は担保されにくく(再度の感染も珍しくない)、致死率は比較的低いものの、治っても後遺症に悩まされる人がほとんど(80%というデータもある)のようだ。

 発生源の検証も出来ない、しないまま、ほとぼりが冷めれば、再び人工的に改良された新たなコロナウィルスが出現しないとも限らない。

 覇権国家とのつながりは最小化すべきであり、人的交流は制限する必要がある。彼らはコロナだけでなく、エイズや梅毒も国境を越えて持ち込んでくる。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の世の中を見てみれば その9

2020年09月25日 | ブログ
続、菅(スガ)政権

 一般的には好感を持って迎えられ、支持率も高いようだが、突っ込みどころ満載である。「国民のために働く内閣」「我々が目指す社会像は“自助・共助・公助、そして絆”」いずれも間違ったことを言っているわけではないが、新総理の弁としては違和感がある。

 自身が官房長官をやっていた前政権では、いかにも国民のために働いていなかったと言いたいのかと思わせる。いや前政権の継承です。なら敢えて言う必要などない。国民のため以外に誰のために働くというのか。確かに前政権後半は、安倍氏個人の長期政権維持のための政治であった。野党の持ち出した政策で、財政的裏付けがあろうがなかろうか取り入れようとして、「鵺(ヌエ)のような」政権とまで言われた。

 「自助・共助・・・」も、当然のことであり、総理自身が自分で努力して今の地位を築いたことは素晴らしいが、一国のトップは、いかに多くの国民が、それぞれの夢を実現できる社会システムをどのように構築するかが問われる立場で、「みなさんも私を見習って頑張ってください」では困るのである。国民の立場と国家を運営する総責任者との立場は全く異なるのである。

 二階幹事長、麻生副総理兼財務大臣の留任はまさに安倍政治の継承を具現化したもので、当面仕方がなかったと国民の多くも納得しているようだけれど、「役所の縦割り、既得権益、悪しき前例踏襲を打破して、規制緩和を 進める」という所信に全く反しているのではないか。二階氏にとっての既得権益は、首相候補を取り込んで自分を幹事長に据え置かせることだったことは見え見えだったし、麻生氏も森友学園問題に始まる公文書改ざんなど、本来大臣が責任を取らねばならないところ逃げ切りを図り、安倍氏と共に「証拠は隠滅すること」という政治家にあるまじき悪しき前例を作り上げた張本人である。その後の桜を見る会の参加者名簿の破棄などその前例を踏襲したもの。

 加藤厚労大臣の官房長官登用も大きな疑問符が付く。安倍政権のコロナ対応の不手際の多くの責任は、所轄大臣である加藤氏にあった。外国客船の横浜港での対応は確かに大変な作業であったろうが、そのマスコミ対応での姿が、何か他人事の風情に見えてしまったことから政権へのコロナ対応の不信感が始まったように思う。止めは発熱37.5℃、4日間連続のPCR検査受診の条件への後付けの言い訳が、国民への責任転嫁に聞こえたこと。これから毎日の彼の記者会見が、国民の信頼感を得られるであろうか。

 日銀の黒田総裁も当面留任のようで、ここでも安倍政権のアベノミクスを継承する意志を見せたつもりだろうが、すでにアベノミクスは崩壊している。株価は日銀や国民の厚生年金基金で買い支えていると聞く。総理になるくらいの意欲があるなら、新しい経済理論を持った気鋭の経済ブレーンを自身で持つべきである。黒田氏は現在75歳。後期高齢者である。任期に拘らず、新しい発想を持った若返りが必要ではないか。

 東国原さんが新政権の組閣を見て、「鉄筋コンクリート平屋建て内閣」と評していたが、平屋建ては水害で水没する。時の内閣には、高邁な理念と愛国心が必要である。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の世の中を見てみれば その8

2020年09月22日 | ブログ
菅政権

 自民党役員人事、組閣を終え菅新内閣がスタートした。庶民の出で、戦前の言葉で言えば原敬に倣い「平民宰相」である。もっともモットーは安倍政治の継承であるから、幹事長に二階氏留任、財務大臣に麻生氏留任に見る通り、財界・金持ち優遇で経済を中共に依存する親中政権。

 中共は二階氏や公明党を通じて、日本は操れると見ている。当初極右と見られた安倍前首相でさえ、習近平を「国賓」で招くと言うまでに手なづけた。新政権などチョロイものと考えているだろう。

 中共の今の実力では、正面から戦って米国には勝てない。その同盟国である日本を手なづけて時間を稼ぎ、いずれ米国を凌駕する軍事力を持てば、日本はじめ周辺国を配下に朝貢政治を復活させる夢を見ている。当面米国と戦争して犠牲(日本に核弾頭ミサイルを撃ち込み、折角のインフラを壊す)を払う必要などない。日本の良い所には、中国人が自由に住まいできるようにすればいい。太平洋を米中で分け合えば、世界制覇は其の後でいいのである。

 日本の現在の財界人の多くは、未だに中国との経済交流を最重要と考えている節がある。彼らは確かに事業に成功して、それなりに自社の価値を高めてきたかも知れない。しかし、戦後教育しか受けておらず国家観がない。今の状況を続ければ、共産党独裁国家中国は太り続ける。経済力を国民の大半を占める貧民層に分配せず、軍事増強に集中し、その力は宇宙にも及ぶ。そのことへの想像力もない。商売では、人類は皆兄弟・友達なのだ。

 司馬遼太郎の「坂の上の雲」(全6巻)の第2巻終盤に「開戦へ」の章がある。勿論わが国の対ロシアへの開戦である。そこに非戦論者だった渋沢栄一を説得する児玉源太郎(1852-1906:陸軍大将)が描かれている。児玉は渋沢を訪ね、戦費調達に協力を要請するが断られる。渋沢は「児玉さん、何度も申し上げているとおりです。日本はロシアを相手に戦争できるような金はありませんよ。戦いなかばで国家は破産し敵弾によらずしてほろびます」

 児玉はあきらめなかった。渋沢に次ぐ財界の実力者である近藤廉平に会い、満州・朝鮮への視察旅行を勧める。ロシア侵攻の現実を見て貰うためであった。渋沢は軍人の観察眼や国際戦略など一切信用していなかったが、近藤廉平の報告には動揺した。

 再度渋沢を訪ねた児玉は言った。「このまま時がうつればうつるほどロシア極東軍の兵力は膨大となり、その兵力を背景に日本を圧迫するでしょう。その時に立ち上がっても、もはや勝負にはなりません。いまなら、なんとかなる。日本として万死に一生を期して戦うほか、残された道がない」児玉は両眼からおびただしい涙を流した。・・・渋沢も、泣き出した。「児玉さん、私も一兵卒として働きます」

 トランプ大統領の中共へ仕掛けた貿易戦争は、まさにその想いではなかったか。精一杯の中共への宣戦布告ではなかったか。菅政権は早々に親中・媚中の与党内反日勢力を排し、財界はこれ以上中共の経済力が高まることを阻止するため、中国への投資、経済交流を控えるべきなのである。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の世の中を見てみれば その7

2020年09月19日 | ブログ
危うい民主主義

 前首相の悪行を上げれば両手にも余る。公文書改ざん・破棄、桜を見る会に首相の選挙区から多数招待、検察官の定年延長、その他ネットで検索すればいくらでも出てくるけれど、わざわざ書くのも煩わしいだけ。日本国民の多くは知っている筈。

 ご都合主義みたいだけれど、安全保障法制に関しては現在の憲法は無視して構わない。国民の生命財産と国家の独立は、憲法に関わらず国家・国民固有の権利だから、安保法制は前首相の数少ない功績。しかし結局、在任中靖国参拝は1回。首相であれば毎年参拝すべきである。中共や韓国との関係や国際的な外交に配慮したとのことのようだが、本人にそれだけの強い想いも度胸もなかったということ。

 長期政権で1強などと持ち上げられて、後半には取り巻きにいいように操られて、中共との関係を米国からも睨まれ、心労が重なり持病が悪化したものと推測している。9月の自民党役員改選で二階氏を幹事長に留任させれば、米国は露骨な安倍おろしを画策したであろう。かといって公明党もあり、二階氏を斬る度胸などない。公明党が離反すれば、小選挙区制の解散総選挙などできなくなる。頼みの米国大統領から匙を投げられて政権を去るのはまことに不本意であると、わざわざ病院に行くことを国民に周知して辞めることにしたと推測している。ものの分かった方々が言っている、党則など変えず、2期で退いていれば良かったと。

 菅新首相がどれほどの人物かは知らないが、昔の(昭和期)自民党では、この手の方は周辺から一生懸命頼まれても、総理の席には着かなかったものだ。党内派閥間で大いに政策論争があり、派閥の長として力量を蓄えた人達が名乗りを上げて同じ土俵で権力闘争。今は例えば石破さんが安倍さんに日頃から異論を挟んでいたと敵視して、徹底的に干し上げる。もっともその手法は昭和期にもあった。今回は土俵まで作り変えて、総裁選挙では2位にさえなれないように国会議員票を操作したという。私が腐った自民党と言う所以である。安倍1強がここまで腐らせた。

 誰が総理総裁の適任者であるかは、すべて自民党員が決めることだが、候補者が出そろって立候補の所信を述べ、今後の政策を討論し合う前から、派閥単位で圧倒的勢力を誇示する。

 テレビでは元衆議院議員のコメンテーターに、政権に盾ついてきた石破さんは党内をまとめることはできないと吹聴させる。この程度の人物が自民党衆議院議員だったのだから、党内の民主主義も、国家の民主主義さえ危うい。

 お隣の中国という黄河文明を起こし、創世記の東アジアの歴史を作ってきたビッグな国は、今や共産党という政党に属する一部の人たちに独占され、現代の異端児となって世界から顰蹙を買っているのだけれど、日本人の多くはどうも未だ「中国」と「中共」を混同して評価しているところがある。共産党独裁国家などがいくら経済力を持ち軍事力を持っているとしても、中共が支配する限り、ならず者国家に過ぎない。日本にとって単に危険な国でしかない。

 しかし、多くのわが国民も独裁国家を志向するようになってきたのではないか。安倍前首相がよく言っていた「美しい国」とは、自民党独裁国家だったのか知れない。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の世の中を見てみれば その6

2020年09月16日 | ブログ
空騒ぎ

 安倍首相の退陣を惜しむ声が、特に海外から大きいようで、改めて外交の安倍が評価され、米国大統領にトランプさんが再選されれば尚のこと、安倍首相3度目の登板さえ今から取りざたされるようになっている。

 外交の安倍というが、だいぶん前になるが野田元首相が、外交に要する経費を上げて、その費用対効果について国会で質問していたのを耳に挟んだことがあった。政権には官房機密費や外交機密費など、国民に使途を報告しなくていい巨額のお金があるようで、この8年弱の政権運営で、一体どれだけの国家のお金(国民の税金)を使って、人気取りに使ってきたのか。

 辞任を発表した後でも、それを惜しむ各界からのコメント等が新聞などに出たけれど、どれだけばらまいているのだろうかと疑念が沸く。根も葉もない憶測で論ずるなと言われればそうかも知れないだけれど、広島で新人候補に1億5千万円もの党費を支給した実績がある。原稿料数十万か数百万か知らないけれど、安いものであろう。

 つくづく自民党は三文政党に落ちぶれたものだと思う。小選挙区制で公明党に金玉を握られ、公明党は媚中でタッグを組む自民幹事長と組んで画策し、総裁や政調会長が進めた案件もひっくり返す。

 先日は「たけしのテレビタックル」に石原伸晃さんが出て、今回の総裁選挙を簡易型にした理由を、全国の党員から、総裁選の投票権者の確認作業が2か月掛ることを上げていた。総裁の投票権は党員となって2年目以降であるため、その精査に時間が掛るという。自民党では党員のデータベースでさえデジタル化されていないようだ。IT担当大臣にもPCさえ使っていない人で間に合わせたりしていたことと符合する。そんな政党が作る政権が現代社会に存在しているだけでも世界から何週も遅れている。

 要はすべて空騒ぎなのだ。偶像を作り、新政権のその継続を、国民に納得させる。安倍批判には橋下砲が出る。大学の先生へは、政治学者は自分が政治などやったことがないから総理への知性云々は僭越であると言いたいらしい。自身の知事や市長の経験を強調したに過ぎない。

 また先には、テレビの電波を使って、安倍夫妻のあり方が、現代的で理にかなっているように吹聴していた。夫婦それぞれがみごとに生きたいように生きているではないか。との趣旨であったようだった。味噌も糞もというと下品だけれど、同列に論じて無理のある話を都合よく喩えて、相手を凹ますのは弁護士の手法であろうが、首相夫人は外交舞台にも首相と同伴する特別な存在だ。首相夫人である限り私人でもない。それが嫌なら首相の外遊には同伴せず、G7が日本で行われる時もホストの席にもつかぬことだ。

 官僚も、政治家も大臣さえも首相夫人から悪くは思われたくはない。忖度の対象になる。だから自分が求めたものでない地位であっても徹底した自己統率が必要である。そんな認識もなく、弁護士で、以前どこかの知事で市長であったにしてもテレビで国民に間違った認識を植え込まないで欲しい。士業の名折れである。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の世の中を見てみれば その5

2020年09月13日 | ブログ
台風の大型化・猛烈化から

 7日九州の西を抜けた台風10号は、これまでにない大型で強力な勢力で、7月の豪雨で痛めつけられていた熊本の人吉地区など非常に心配されたが、事前の避難が周到に行われたこともあり、大きな人的被害を免れた。先行して九州の西を通過した台風9号が、事前に周辺海域の海を攪拌し、海水温を低下させており、想定よりも気圧の低下を抑えられたということであったようだ。

 それにしても当初の予想では最大瞬間風速80m/秒(時速288km)もあり得るといわれていた。丁度1年前に東京湾を抜けた15号台風では、千葉県が大きな被害を受けたが、それでも最大瞬間風速57。5m/秒(千葉市)だった。送電線の鉄塔がなぎ倒され(君津市:33.6m/秒)、ゴルフ練習場の鉄骨の囲いが民家を直撃した(市原市33.9m/秒)。

 温暖化で列島周辺の海水温が高くなっており、サンゴなどの海洋生物にも影響が出て、今年はサンマが不漁で食卓に上がり難くなっているが、列島に近づいた台風の勢力が落ちないまま上陸する。年々気象観測の発達で予測精度が高くなり、事前の避難が求められ、人的被害は抑えられる傾向にあることは結構なことだ。ただ、山林にへばり付いて生きてきた平野の少ない日本列島の住民には、豪雨・長雨によるがけ崩れ、土石流、山崩れによる危険は絶えない。

 今後、現実に80m/秒の豪風が現実化すれば、普通の和風住宅は、窓が破られ天井が飛ばされ崩壊する危険がある。大地震に備えた建築基準の改訂は成されたが、一般住宅の風に備える建築基準の見直しも必要である。

 海洋汚染源としてプラスチックごみが大きな問題となり、まずはスーパーなどのレジ袋の有料化などによる節減策が取られたが、豪雨による河川の氾濫で流失した家財などの海洋への流入は毎年相当の数量に上るように思う。人がポイ捨てや不法投棄したわけではないが、結果として豪雨災害は、それと同様の環境汚染を引き起こしている。

 要は人類が増えすぎて、その営みにおいて発生する排出物が、地球の浄化作用を遙かに凌ぐようになっている。このコロナ禍にあっても2言目には「経済」があり、その成長率が云々される。飢えるわけにはゆかないが、地球環境の維持のためには、現在の生活をどこまで低下させられるかの検討もしなくてはならない時代に入っているのかも知れない。一方では国家間の軍備拡張競争もあり、その財源となる「経済」の力を落とすことは、国力を落とし覇権国家に飲み込まれることを意味する。

 覇権国家には、自由と民権を一義とする国家、人々が一体となって対処する枠組みを早急に確立する必要がある。本来「国連」がその任に当たるべきであろうが、現在の国際機関はその覇権国家に牛耳られている現実がある。新たな国際機関が必要な時代となっている。

 繰り返す自然災害の脅威は、結局人類のあくなき欲望が作り出しているものであろう。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の世の中を見てみれば その4

2020年09月10日 | ブログ
厚顔無恥の中共に寄り添う日本

 『中国中央テレビによると、習近平国家主席は3日、抗日戦争勝利を記念する演説で、日本との友好関係の重要性を強調した上で、日本に「軍国主義の侵略の歴史を深く反省」することを求めた。』

 とあるが、日中戦争の恩恵で誕生した今の中国共産党国家を、毛沢東さえ認めていたのに習近平は未だにプロパガンダに活用する無恥ぶり。韓国の反日家どももそうだけれど、戦前生まれで、終戦時成人していた日本人はいまや数%。現在世代は知ったことではない。

 現在中共が南シナ海や東シナ海、ウイグルや香港で行っている現在進行形の悪行を棚に上げて、「過去の反省」を他国に求める厚顔ぶり。習近平からすれば、日本の軍備強化が中共の世界戦略に障害となることを懸念してのこと。米国との関係が抜き差しならぬ状況ゆえに、日本との友好関係の重要性を強調する。日本の政財界人の甘さを知っている。

 他国からの批判にはすぐさま「内政干渉」するなと声高に喚く。台湾という国家にまでも武力で侵攻する準備に、あろうことか核弾頭ミサイルを倍増させるという。米国への脅しのつもりらしい。ミサイル攻撃に無防備なわが国への警告でもあろう。

 この度、チェコの要人が台湾を訪問すると、徹底的にチェコを叩く。中国の王毅外相など「高い代償を払わせる」と恫喝する。それを横目に日本政府は、中共の軍事力と経済力を恐れるあまり、尖閣周辺の領海領空侵犯にも、官房長官が「遺憾」を繰り返す程度。

 中共は今や第一、第二列島線どころか、ハワイまで進出する第三列島線を引いたらしい。軍艦の総数も米国を超えて、いまや世界一の海軍力を自称しているという。

 そんな中共をわが国の有力な企業経営者の一人は、「日本は中国と共存しない限り生き残れない」註2)と明言する。自身が経営する会社がそうなのであって、「日本は」ではなく「自社は」と言うべきである。確かに中国に長く生産を依存しており、撤退もできない現状があるのであろう。消費地としても抜きがたいことは分かる。

 同じ誌面で、当の経営者は「経営者も政治に口出しする必要がある」と言っていながら、「既得権の上にあぐらをかいていたり、政治に頼ったたりするのはだめですよね」とも言う。「どんな世界でも一緒でしょうけれど、一流の人と一流の人は知り合いですよね。だから本当にいい人たちの世界に入らないといけない」と言っているのだけれど、今の中共(中国)はいい人たちの世界なのか。

 要は、この方には自分と自社はあってもこの国はないのだ。政治家の与党も野党議員も選挙で自身が当選することを一義に、総理や自党の代表を選ぶ。結果中共に寄り添うことになっても知ったことではない。「安全保障は米国、経済は中共」そんなこうもり外交がいつまでも通用すると思っているのだろうか。

 自由と民権が担保される世界に自由貿易が成立し、サプライチェーンの構築がなされることが本来である筈が、民主も人権も乏しい人口14億の軍事・覇権大国の出現で、この国の経営者も政治家も信念の定まらない連中は、混乱しているのである。

註2)日経ビジネス2020.09.07「編集長インタビュー」



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の世の中を見てみれば その3

2020年09月07日 | ブログ
総裁選挙

 政治の継続性を重視して、玄人衆からは菅官房長官を推す声があり、本人もその気になって立候補。しかし、現在のこの国の閉そく感、長期政権の負の部分の大きな責任は官房長官にもあり、この時期不適格者である。二階幹事長と組んで親中・媚中政権など誰も望んでいない。

 人間、向き不向きもあって、長く脇役をやったから主役をというのは芸能界のドラマ作りに於いてもそんなに成功事例はないように思う。自民党政権ではママ見られる現象ではあるが、本当に成功してきたかどうか。

 自民党に居ながら安倍首相を批判していた人は、党内をまとめてゆける筈はないからダメだという論もお門違いだ。そういう理屈が堂々とまかり通るようであれば、長く続いた忖度政治に公民権を与えるような幼稚な人物の幼稚な発言だ。

 それにしても、国民1押しの石破元幹事長の媚中二階幹事長にすり寄るような行動が見られたのは残念であった。全くの逆効果で、格を落とした。国民の8割は中共嫌いだから、二階氏は、習近平に嫌われたくない安倍総理あっての存在感に過ぎなかった。

 当面、来年9月までの任期であっても一国のトップを選出するのである。首相が突然亡くなったというほどの緊急事態では当然にない。全党員による通常の総裁選を拒否するところが、二階氏の器の小ささを暴露したものであり、政治家としても限界である。

 この国の民主主義は危機にあると思う。政治家に人材が少ない。健全な野党が全く育たない。ジャーナリストが軽薄化、メディアの記者連中の劣化、長期政権で忖度を一義とする官僚の幼稚化。一般国民の政治リテラシーの低下。それらは選挙のたびごとの投票率の低下に表れている。それは、テレビの政治談議がお笑いバラエティ化され、メインキャスターを芸能人が務めるようになったことも一因として、なくはない。

 それにしても自民党5大派閥が揃って菅官房長官推しで、裏を返せば安倍政権と同じで、この国を動かしているのは総理大臣ではなく、われわれだよとする連中に、初めから手足を縛られた感じの菅氏が気の毒にさえ見えてくる。そして世論調査では安倍政権を評価するが71%(朝日新聞)との結果註1)で、安倍院政を容認するような論調もある。媚中の頭目二階幹事長続投だけは勘弁願いたいものだが、総裁選挙の結果はどうあれ、ファーストレディは官僚の秘書付きの私人だそうだが、真っ当な方になりそうなのが救いではある。
 

註1) 9月2,3日調査。「大いに評価する」17%、「ある程度評価する」54%を合わせて、71%ということ。すでに辞任表明した総理大臣の評価を問われた人は毛嫌いしていた人を除き、全く評価できないとは答えにくい。「ある程度評価する」=「評価できた面もある」は100点満点で30点から50点未満の評価も相当入っていると考えられるが、「71%」が独り歩きする。アンケート結果は設問の仕方、そのタイミングに左右される。出てきた数字は「統計の嘘」の1つとなる。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の世の中を見てみれば その2

2020年09月04日 | ブログ
首相の退陣

 持病の再発で、長期政権を誇った安倍政権はようやく終焉した。病気にならなくても世論調査で急増した支持しない人の割合を見れば、すでに潮時さえ過ぎていた。退陣表明後内閣支持率が急増したというが、「退陣」を支持したという意味であろう。長期政権は、民主党政権の3年間の無策・無能不手際に懲りた国民が、国政選挙で与党を支持したというより野党を毛嫌いしたといえるもので、衆参6度を勝ち抜いた安倍政権が、結果ほど評価されていたわけではなかろう。

 今回、病気の悪化ということで退陣ということで、各界から惜しむ声も聞こえるが、単なる外交辞令か、安倍政権で利権を得ていた人々か、または政治リテラシーの乏しい人々の弁であろうと思う。

 中共の横暴が際立っている中、安倍政権は全くと言っていいほど無作為だった。媚中・親中議員に忖度して、自身の政権維持のために何も言えなかったのか、事態の深刻さを分かっていなかったのか。中共や国内媚中議員に毅然と立ち向かえる新総理の出現を切に祈る。

 日本国内における中国資本の跋扈にも制限を掛ける法律の整備も早急に必要である。自国で所有権のない人々が何故、日本で原野を買ったり、マンションを取得することができるのか。中国企業や個人の名義で取得していても、本来自国で使用権はあっても所有権はないわけで、中国企業、中国人の購入した日本の不動産(土地)は、中共からすれば実質中国領と考えるのではないか。

 日本国内においても知的財産権など平気で盗む人々であれば、中国からの留学生、実習生、観光客であっても入国を制限する必要があると考える。日本企業の中国向けの投資も制限を加えるべきだ。

 ここ数十年、わが国は中小企業も中国に進出し、合弁事業で経営や生産のノウハウを提供させられ切り捨てられることを繰り返してきた。トヨタや日産など自動車大手や日立、大手商社などもこぞって中国進出しているが、そこで稼いだ金は中国国内への再投資は許されても、日本にそのまま持ち帰ることはできないような話も聞く。そのような実態を暴露すると当局から目を付けられ、スパイ容疑や薬物持ち込みの嫌疑(捏造)で取り調べを受ける恐れがあるため、真実を知っている人たちは、「触らぬ神に祟りなし」を決め込んでいるのではないか。そんな雰囲気を感じてしまう。

 そして日本の築いた技術やノウハウ、富は中国に二束三文で移転させられてきたのではなかろうか。農作物や畜産についても同様である。

 あれだけ尖閣諸島周辺で領空・領海侵犯を繰り返している国に、経団連幹部は抗議するどころか経済協力を惜しまない。中国で暮らす自社の従業員や家族は、いつスパイ容疑を掛けられ拘束されるかも知れない。どんな神経をして生きているのか。どんな国家観で生きているのか。数字の上で儲けておればそれで「良し」では商道に反する。首相と共に揃って退陣されては如何であろうか。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今の世の中を見てみれば その1

2020年09月01日 | ブログ
安倍長期政権

 総理の連続在籍期間でも佐藤栄作総理を抜いて歴代第1位となったというが、「それが何なの」というのが庶民の感想ではないか。長ければ良いというものではなかろう。大相撲の横綱白鵬が、優勝回数で断トツの記録を打ち立てているけれど、この頃ではそれを評価している相撲ファンはどんどん減って、反感を持つ人が多くなっているようだ。

 どのような世界でも引き際が大切である。権力の座をいいことに、好き勝手な言動で顰蹙を買えば、折角の通常なら偉業と称えられることも色褪せてしまうものである。

 安倍政権は、麻生氏などを始めとするお仲間の中で、単に座りが良かった。すなわち麻生氏や二階氏、菅氏、甘利氏、今はバッチはないが森氏や高村氏などにとって最も扱いやすい、御しやすい人材だったに過ぎないように見えてしまう。

 小さな組織でも、リーダーに物事をきちんと見極める能力があれば、周辺の自己顕示欲の強い人は、自分の想いが遂げられにくいので、チャンスがあれば自分の言い分も聞いてくれる人材を引き立てて、取って代わらそうとする動きを見せるものだ。そうして組織は矮小化してゆく。

 安倍首相は現在の取り巻きにとって、単に丁度よいレベルの人材であったに過ぎないように見える。本人も民主党政権を倒すまでは、尖閣には公務員を常駐させる。「竹島の日」は国家行事に格上げする。靖国参拝。北方四島返還。拉致被害者を取り戻す。日本を取り戻す。等々結構威勢が良かった。それも安保法制までで、その後の成果は0。憲法改正草案は徹底的に後退させ、党内媚中・親中派や公明党に取り込まれ、自身の長期政権だけが課題となった。
 
 局、実行したのは野田政権との約束の消費税増税だけ。国会議員の定数削減は約束を違えて増員。IR法案に水道民営化を可能とする法案など、中共にこの国を明け渡す準備とさえ思えてしまう法案は、十分な審議なしに通過させる。極めつけは、嫌いな自党議員を落とすため、他方の新人候補に一億五千万円もの選挙資金を政党から投与する無茶ぶり。当該選挙区に不幸な人々を増産した。

 雇用を増大させたと言うが、非正規の社員ばかり増えた。給与所得者の平均収入は下がり続けたが、お陰で企業業績は向上して株価は上昇、財界やプチプチブルジョアからは喜ばれた。北海道がチャイナマネーに食い荒らされようが、外資で地方創生のつもりか放任。極めつけが習近平の国賓での招致。正気なのかと思った。二階氏の幹事長続投で、米国ペンス副大統領に匙を投げられても、副大統領よりは俺が格上と思ったのかどうか。未だに世間では「トランプ大統領を諫められるのは、世界の指導者の中で安倍総理だけ」などと持ち上げる言があるが、勘違いもいいところ。トランプさんが遙かに世界情勢を冷徹に見ている。

 ようやくこの頃では、所謂この国の知識層といわれる人たちからも露骨な安倍批判が聞こえるようになった。「正体見れば枯れ尾花」1強と持ち上げられ、歴史に残るのは、桜を見る会で、両手をかざした絶頂の姿くらいではないか。歴代最長にして最低・最悪の内閣に思える。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする