同士討ち
新聞を見て面白いのは、紙面そのものより、週刊誌や雑誌広告の見出しのことがある。週刊誌など買って読むほどの価値がある場合は少ないのだが、世の中の側面を知らしめてくれるものではあろう。世の中は綺麗ごとだけでは成り立っていない。個人それぞれの人の心にも仏あり、鬼や蛇が住み煩悩だらけであれば、良いことも悪いことも誰かがやって見せるもののようだ。
国会では閉会中審議として加計学園問題を延々とやっていたようだが、言った言わないはどこまで行っても平行線で、確たる証拠がなければ誰にも軍配は上げられない。この問題で、加計学園から安倍首相や関係大臣、補佐官などに金品が渡った事実があれば疑獄となるが、それはなく、もっぱら関係者の忖度の在り無しであるから、野党側の必死の印象操作で国会審議の時間を浪費している印象が強い。しかし、野党の戦略が功を奏して、安倍首相の支持率の急速な低下につながったとされる。
安倍首相の支持率低下は、森友・加計問題は確かにきっかけとはなったであろうが、主因ではない。変な憲法改正案と中国への一帯一路協力発言が大きいと思っている。安倍支持の岩盤勢力を崩壊させた。しかし、そのことを誰も言わない。
森友学園問題は、財務省が関わっていることで、本来安倍首相には直接の責はないのだが、夫人の関与が取りざたされた。黒幕は財務大臣の麻生副総理との説が流れたことがあった。ポスト安倍の有力候補の一人であるからであろう。そして今回の加計問題は、ある雑誌広告の見出しによれば、石破さんが主犯だそうな。その雑誌は、保守派論客からの主義主張の発信の場であった筈だが、同士であるべき保守政治家の重鎮石破氏へ批判を向ける醜い筋立てをした。安倍親衛隊の狼狽ぶりが際立つ。
保守派の論客と言えば櫻井よしこ氏の名前が浮かぶが、その雑誌の今月号の広告見出しに見る限りその名がない。
櫻井よしこ氏は、以前その雑誌に安倍首相の四方八方に媚びた変な憲法改正案に複雑な想いを隠せないまま擁護する発言をしていた。同じ誌に、元産経新聞の記者でジャーナリストの山際澄夫氏は、明らかな疑問を呈し、ある軍事評論家の方は明確にそれでは「改悪だ!」としていた。櫻井氏の擁護論は、従来の彼女の主張からすれば非常に無理のあるものに思えた。自身の発言のほとぼりを覚ましている時期かと思う。
山際氏の影響があるのかどうか、最近の産経新聞の世論調査「首相に相応しい人」で石破氏が安倍首相を抜いて一位になっていた。安倍親衛隊としては、これは大変な事態と石破潰しにかかったのではないか。同じ保守派内で何という惨めな同士討ちをやるものかと情けない。
党内媚中派・親中派は、経済優先で、この国を任せられるには安倍首相しかなく、あくまで支えるとしているが、これは中国の一帯一路に協力するという安倍首相の言質が取れたことがある。国の交戦権は認めないという憲法も温存するとしたことも、中国にさえ配慮して、ここらあたりは公明党も加担している。
先にも書いたが、自由民主党の党是は憲法改正であり、それは9条2項の改正であり、前文の書き換えではなかったか。党是すなわち企業ならば「企業理念」にあたる。経営者が理念を無視した時、放棄した時、いかな大企業も崩壊することは、幾多の事例が証明している。
「加計問題は石破が悪い!?」などという見出しが右寄りの雑誌に出てくること自体、本来無理な野党の言いがかりを保守系の論者が認めたようなものである。彼らは石破氏を自由民主党から放逐してまで安倍政権を継続したいのか。しかしそれは、この国を再び民主党政権時代のような国家の理念を捨て、国家を存亡の危機に陥れさせかねない暴挙ではないか。
新聞を見て面白いのは、紙面そのものより、週刊誌や雑誌広告の見出しのことがある。週刊誌など買って読むほどの価値がある場合は少ないのだが、世の中の側面を知らしめてくれるものではあろう。世の中は綺麗ごとだけでは成り立っていない。個人それぞれの人の心にも仏あり、鬼や蛇が住み煩悩だらけであれば、良いことも悪いことも誰かがやって見せるもののようだ。
国会では閉会中審議として加計学園問題を延々とやっていたようだが、言った言わないはどこまで行っても平行線で、確たる証拠がなければ誰にも軍配は上げられない。この問題で、加計学園から安倍首相や関係大臣、補佐官などに金品が渡った事実があれば疑獄となるが、それはなく、もっぱら関係者の忖度の在り無しであるから、野党側の必死の印象操作で国会審議の時間を浪費している印象が強い。しかし、野党の戦略が功を奏して、安倍首相の支持率の急速な低下につながったとされる。
安倍首相の支持率低下は、森友・加計問題は確かにきっかけとはなったであろうが、主因ではない。変な憲法改正案と中国への一帯一路協力発言が大きいと思っている。安倍支持の岩盤勢力を崩壊させた。しかし、そのことを誰も言わない。
森友学園問題は、財務省が関わっていることで、本来安倍首相には直接の責はないのだが、夫人の関与が取りざたされた。黒幕は財務大臣の麻生副総理との説が流れたことがあった。ポスト安倍の有力候補の一人であるからであろう。そして今回の加計問題は、ある雑誌広告の見出しによれば、石破さんが主犯だそうな。その雑誌は、保守派論客からの主義主張の発信の場であった筈だが、同士であるべき保守政治家の重鎮石破氏へ批判を向ける醜い筋立てをした。安倍親衛隊の狼狽ぶりが際立つ。
保守派の論客と言えば櫻井よしこ氏の名前が浮かぶが、その雑誌の今月号の広告見出しに見る限りその名がない。
櫻井よしこ氏は、以前その雑誌に安倍首相の四方八方に媚びた変な憲法改正案に複雑な想いを隠せないまま擁護する発言をしていた。同じ誌に、元産経新聞の記者でジャーナリストの山際澄夫氏は、明らかな疑問を呈し、ある軍事評論家の方は明確にそれでは「改悪だ!」としていた。櫻井氏の擁護論は、従来の彼女の主張からすれば非常に無理のあるものに思えた。自身の発言のほとぼりを覚ましている時期かと思う。
山際氏の影響があるのかどうか、最近の産経新聞の世論調査「首相に相応しい人」で石破氏が安倍首相を抜いて一位になっていた。安倍親衛隊としては、これは大変な事態と石破潰しにかかったのではないか。同じ保守派内で何という惨めな同士討ちをやるものかと情けない。
党内媚中派・親中派は、経済優先で、この国を任せられるには安倍首相しかなく、あくまで支えるとしているが、これは中国の一帯一路に協力するという安倍首相の言質が取れたことがある。国の交戦権は認めないという憲法も温存するとしたことも、中国にさえ配慮して、ここらあたりは公明党も加担している。
先にも書いたが、自由民主党の党是は憲法改正であり、それは9条2項の改正であり、前文の書き換えではなかったか。党是すなわち企業ならば「企業理念」にあたる。経営者が理念を無視した時、放棄した時、いかな大企業も崩壊することは、幾多の事例が証明している。
「加計問題は石破が悪い!?」などという見出しが右寄りの雑誌に出てくること自体、本来無理な野党の言いがかりを保守系の論者が認めたようなものである。彼らは石破氏を自由民主党から放逐してまで安倍政権を継続したいのか。しかしそれは、この国を再び民主党政権時代のような国家の理念を捨て、国家を存亡の危機に陥れさせかねない暴挙ではないか。