AKB総選挙
6月17日のAKB48選抜総選挙の壇上で、「結婚します」と唐突に発表して物議をかましたアイドル(20歳)がいた。おじさんには何が問題なのか分からなかったものだ。
どうもAKBとかのメンバーとなっているアイドルは恋愛禁止らしい。その禁を破った上に、多くのファンが注目するイベントで掟破りを堂々と公言したことが、ファンにも仲間にも礼儀知らずの空気さえ読めない女ということで元メンバーなどからブーイングが出たようだ。
しかし、若い娘から恋愛の自由を奪うことが、たとえ暗黙のルールであったにしても雇用者側に許されるものなのか。人権問題にならないのか。芸能人は仕方がなく、そもそもそれを承知でメンバーに入ったのだから掟は守るべきなのであろうか。労働協約などでいかに労使合意事項であっても、国の労働基準法に照らして違法であればその協定は無効となる。
わが国のアイドル産業は、海外でも結構評判で、アジアは勿論、欧米にも熱烈ファンが結構居るようだ。だから「経済界はアイドル産業に学べ」みたいな特集記事が日経ビジネスにもあった。AKBなどをプロジュースし、彼女たちの歌も手掛けている方の著作売り上げ数は、すでに作詞家、阿久悠氏を抜いて、歌謡界歴代トップだという。
しかし、近い将来、母となるべきうら若い女性を酷使し、握手会でCDを売らせ、選挙権はCD購入という総選挙なるものを定着させた。それらがセクハラでもなく、公正な取引の範疇であり、懸賞法的にも問題なければ、そのアイディアは優れものとなるのだろうが、アイドルから恋愛・結婚の自由まで縛るとすれば、それって何となく、所謂女性を餌食にする「ヒモ」的商売に思えてしまう。企業経営的見地からも違和感がある。
先ごろ、地方アイドルが、ファンの一方的な恋愛感情に応えず恨みを買い、危なく命を落とすほどに刺傷された事件があった。握手会などで男性ファンに阿るための恋愛禁止など、このような事件の素地を生んでいるのではないか。握手会では以前にもトラブルがあり、この頃は参加のファンの持ち物検査までやっているようだが、すり抜けて最近もトラブルが発生した。アイドルを危険にさらす儲け優先の商売がまかり通ることがおかしい。
アイドルには、要素としては当然に性的魅力が求められるであろうが、それはファンタジーの世界を演出するためのもので、客(ファン)と直接的に触れ合って性を売り物にするサービス業ではない筈だ。個人の生活と仕事上のことは切り離して考えるべきだ。
有権者ファースト、都民ファースト、アメリカンファーストいずれも何となく胡散臭い気配がある。ファンあっての芸能活動であって、お客様ファースト、ファン第一は結構だけれど、それは芸を磨いて喜んで貰うという方向性でなければならないだろう。ファンにも一定のけじめが求められるであろう。
6月17日のAKB48選抜総選挙の壇上で、「結婚します」と唐突に発表して物議をかましたアイドル(20歳)がいた。おじさんには何が問題なのか分からなかったものだ。
どうもAKBとかのメンバーとなっているアイドルは恋愛禁止らしい。その禁を破った上に、多くのファンが注目するイベントで掟破りを堂々と公言したことが、ファンにも仲間にも礼儀知らずの空気さえ読めない女ということで元メンバーなどからブーイングが出たようだ。
しかし、若い娘から恋愛の自由を奪うことが、たとえ暗黙のルールであったにしても雇用者側に許されるものなのか。人権問題にならないのか。芸能人は仕方がなく、そもそもそれを承知でメンバーに入ったのだから掟は守るべきなのであろうか。労働協約などでいかに労使合意事項であっても、国の労働基準法に照らして違法であればその協定は無効となる。
わが国のアイドル産業は、海外でも結構評判で、アジアは勿論、欧米にも熱烈ファンが結構居るようだ。だから「経済界はアイドル産業に学べ」みたいな特集記事が日経ビジネスにもあった。AKBなどをプロジュースし、彼女たちの歌も手掛けている方の著作売り上げ数は、すでに作詞家、阿久悠氏を抜いて、歌謡界歴代トップだという。
しかし、近い将来、母となるべきうら若い女性を酷使し、握手会でCDを売らせ、選挙権はCD購入という総選挙なるものを定着させた。それらがセクハラでもなく、公正な取引の範疇であり、懸賞法的にも問題なければ、そのアイディアは優れものとなるのだろうが、アイドルから恋愛・結婚の自由まで縛るとすれば、それって何となく、所謂女性を餌食にする「ヒモ」的商売に思えてしまう。企業経営的見地からも違和感がある。
先ごろ、地方アイドルが、ファンの一方的な恋愛感情に応えず恨みを買い、危なく命を落とすほどに刺傷された事件があった。握手会などで男性ファンに阿るための恋愛禁止など、このような事件の素地を生んでいるのではないか。握手会では以前にもトラブルがあり、この頃は参加のファンの持ち物検査までやっているようだが、すり抜けて最近もトラブルが発生した。アイドルを危険にさらす儲け優先の商売がまかり通ることがおかしい。
アイドルには、要素としては当然に性的魅力が求められるであろうが、それはファンタジーの世界を演出するためのもので、客(ファン)と直接的に触れ合って性を売り物にするサービス業ではない筈だ。個人の生活と仕事上のことは切り離して考えるべきだ。
有権者ファースト、都民ファースト、アメリカンファーストいずれも何となく胡散臭い気配がある。ファンあっての芸能活動であって、お客様ファースト、ファン第一は結構だけれど、それは芸を磨いて喜んで貰うという方向性でなければならないだろう。ファンにも一定のけじめが求められるであろう。