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世相横断9

2008年12月16日 | Weblog
紅白歌合戦
 今年も早や年の瀬、歳と共に月日の流れを早く感じるのは誰しものようで不思議ではないが、61歳ともなり結構自分の時間が持てる身でありながら、この1年は早く過ぎた。時の流れが年齢と共に速く感じられる根拠として2説ある。一つが経験則で、例えば10歳時点で1年は経験年数の1/10だが、20歳になればこれが1/20となるため、感じる速度は10歳時の2倍になるというもの。実際には経験のすべてを記憶しているわけではないので、比例的に早まるわけではないと思われる。もう一つは医学的検証によるもので、人体の代謝速度が年齢と共に低下するため、自分の意識した時間よりも実際の時間は早く過ぎているというもの。同じ人でも、朝の時間が早く経つように感じるのは、朝は人体の代謝が悪いためだそうだ。
 閑話休題。私にとって年末の楽しみは「NHK紅白歌合戦」(以下、「紅白」)だ。毎年ほぼ全部見ている。出演歌手のレベルは勿論、応援サポート陣や舞台演出は質・量共に豪華そのもの。やっぱりすごいイベントだ。その年に活躍された著名人の特別審査員もいい。日頃は歌謡曲には縁の薄いと感じられるような方までが、ほんとうに楽しんでおられる。昨年は近々に「紅白」が無くなるとの噂が流れ、確かに毎年視聴率は低下傾向で、費用対効果が悪くなっているためかとも心配していた。噂の検証はできていないが、兎も角今年もある。永遠に続けて欲しいものだ。
 先日、作曲家の遠藤実先生が亡くなられた。5000曲以上の作曲を手がけられ、ヒット曲も数限りない。われわれ世代にも歌いやすいメロディーがいい。舟木一夫さんが「高校三年生」で初めて登場した「紅白」も見た。私が高校1年生のときだから、もう45年前だ。千昌夫さんの出世作「星影のワルツ」は昭和43年だったと思う(リリースは昭和41年3月)。入社3年目で、こちらは寮のバスハイキングのバスの中、先輩の素晴らしい歌声と哀調をおびたメロディーに痺れた思い出がある。森昌子さんの「先生」は、工場の新入社員向けクラブ紹介で同席した陸上部の幹事さんが、なぜかこの歌を歌ってアピールされたことで印象深い。毎年豪華な衣装で「紅白」を盛り上げる小林幸子さんの「雪椿」は、山形県の会社にご縁があって出張し、職場の宴会に招いていただいた折、この歌をみごとに歌い上げた女性がいて感動した。雪国の風情にみごとにマッチしていた。それまで知らなかったこの歌が、好きな歌の一つになった。これら遠藤先生作品の私との縁(えにし)を紐解くまでもなく、流行歌には各人それぞれに想い出があり、一時その時代にタイムスリップさせてくれるほどの力がある。
 昨年の紅白歌合戦では、白組司会が笑福亭鶴瓶さんで、私は「鶴瓶の家族に乾杯」が好きなもので、余計楽しみに見た。テーマ曲の「Birthday」を作詞・作曲のさだまさしさんがこの「紅白」で歌った。『幸せをありがとう、ぬくもり届きました。何よりあなたが元気で良かった。宝物をありがとう、思い出届きました。生まれて来て良かった』。今年は同番組の司会をされている小野文恵アナウンサーが「紅白」の総合司会だ。
 昨年はまた美空ひばりさんの生誕70周年ということで、ひばりさんが映像で登場し、小椋佳さんと「愛燦燦(さんさん)」*5)を歌った。『~人生って不思議なものですね~人生って嬉しいものですね』。映像での出演といえば、昨年亡くなられたZARDの坂井泉水さん。生前「紅白」に出場したいと言っていたそうだ。映像での初出場となった。『・・・負けないでもう少し最後まで走り抜けて、どんなに離れていても心はそばにいるわ・・・』*6)彼女の歌はどれだけ多くの若者を勇気づけ励まし続けて来たことか。彼女の魅力を私はこの「紅白」で知った。
 今年は、演歌復活の年らしい。例年になく演歌が売れていると聞く。氷川きよしさんなど以前から活躍していたが、今年はジェロさんの出現が大きいそうだ。おばあちゃんが日本人で、おばあちゃんの家で演歌を聴いて育ったという。「紅白」に初出場だ。日本一のステージから、米国ピッツバークに眠るおばあちゃんへ届く歌声がまた楽しみである。

  *5)「愛燦燦」作詞、作曲:小椋佳 1986年
  *6)「負けないで」作詞:坂井泉水、作曲:織田哲郎 1993年ポリドール
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