中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

74歳の独り言 第30回

2021年12月28日 | ブログ
この一年

 コロナに明け、コロナで暮れる2021年。読売新聞の十大ニュースのトップは大谷選手のMVPだった。岸田新首相誕生は7位。2位は東京オリンピックのわが国の獲得メダル数が多かったこと。

 まあ、準スポーツ新聞の読売の読者らしいといえばそうだ。3位がワクチン接種。あれだけ感染症に悩まされ、ワクチンしかも外国製のワクチンで接種した当然の話が3番目という。代わりに「コロナで自宅療養中の死亡相次ぐ」くらいが入っても良かった。第5波を変異のデルタ株の所為にしたいのも分かるが、デルタ株が蔓延しそうな時に「安心安全」を合言葉にオリンピックを強行して犠牲者を出したことの反省は、為政者にもマスメディアに踊らされた国民大衆にも全くないことは、まさにスポーツ亡国論に該当する。

 今、オミクロン株で、あれだけ水際対策を実施していても市中感染が起こり、海外に派遣されたスポーツ選手が帰国してみれば、その多くに感染が確認される事態。あれだけ海外の選手、役員、マスコミ関係者を東京に受け入れざるを得なかったオリパラ期間を経て第5波で一日3万人近い感染者が出たことは当然の帰結であった。

 懲りない面々は、次は札幌冬の五輪だと。絶対反対。やりたい人がお金を出し合って勝手にやればいい。先日も東京五輪の経費の結果報告のようなことを五輪の事務局長がテレビでやっていたが、どうも信用できない。兎に角五輪関係者というだけで、信用ならない感じになってしまう。一方、なぜ必要以上にお金が掛るのかの検証的な話を民放でもやっていたけれど、馬術だ、近代五種だ、カヌーだボートだと庶民には縁遠い、あまりやっている人は少ないであろう競技に、都度備品を新調して、特定のメーカーを潤しているらしい。

 何度も言うがオリンピックなど止めた方がいい。それぞれの競技で世界選手権をやればそれでいい。ぼったくられて、今の東京に何が残ったでしょうか。北京に行ってオミクロン株を土産にはしないで欲しい。

 世界のコロナ感染者数に比べれば、わが国の感染者は現在非常に少ない。民族的固有の体質もあろうが、それでも日本人は、みなさん外出にはマスクをしている。電車の中など見る限り100%だった。それに比べ欧米ではニュース映像で見る限り、マスク着用の割合が十分ではない。感染数が下がっても律儀にマスクを付ける日本人を「同調圧力」などとマイナスイメージで論評する節もあるが、それは明らかに間違っている。自分を守り、他人に迷惑を掛けないために、最低限自身で出来る事を律儀に行っていることが、負のイメージになぜなるのか。日本人の美徳を、もっと欧米に喧伝し、周知されれば、世界の感染症の被害は、今後はもっと低下する筈である。

 この2年、コロナ禍でテレビドラマの制作も大変だったと思うけれど、ほとんど空きを作らず、今年も良好な番組を次々と観ることができた。テレビドラマ関係者には感謝である。





コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

74歳の独り言 第29回

2021年12月25日 | ブログ
NHK大河

 「青天を衝け」は明日の日曜日で最終回である。渋沢栄一については、新しい一万円札の肖像に選ばれたことで話題となり、われわれ庶民にも知れ渡ることになった。先に司馬遼太郎「坂の上の雲」で、日露開戦にあたり、軍の児玉源太郎とのやり取りで名前は知っており、大まかな業績は聞いてはいたが、幕末、明治の偉人の中で知名度は大きくなかった。

 ドラマは、栄一と馬上の将軍徳川慶喜の出会いに始まる。慶喜は2018年大河「西郷どん」にも登場するし、慶喜を主役に「徳川慶喜」大河1998年もある。2008年の「篤姫」にも島津斉彬の推す次期将軍候補として登場しており、家康、綱吉、吉宗らに並ぶ著名な徳川将軍の一人である。

 今回慶喜はドラマの終盤まで随所に登場し、大いにその人となりが紹介された結果となった。演じた草彅さんの評判が良く、その雰囲気、人となりがより伝わったのではなかろうか。

 慶喜には、薩長と幕府の鳥羽伏見の戦い(1868年)の最中に、大阪城から江戸に逃げ帰った事件の負い目がある。水戸藩の嫡男として生を受けた慶喜に朝廷崇拝の意識が強すぎたため、錦の御旗を掲げた薩長軍と戦うことで朝敵の汚名を着ることを必要以上に恐れたこと。また外圧として、薩長は英国が支援していたが、幕府には仏国が付いていた。ただ、仏国は幕府が勝利すれば、内戦の混乱に乗じて日本を植民化する思惑があったとされ、それを聞き及んでいた慶喜は、薩長に勝る兵力を持ちながら敢えて敗北を選んだという解釈もできる。

 もともと1867年の慶喜による大政奉還は、朝廷の治世能力のなきことを前提として、朝廷を仰ぎながら徳川将軍家を筆頭として、有力大名を議員とする合議制の国家にする計画があったとする見方がある。一方好戦派の西郷は、元々、徹底して幕政を破壊して新しい国づくりを目論んでいた。坂本龍馬は、大政奉還後の国づくりに慶喜方式を考えており、自身は当然国家権力の中枢に入ることなど夢想もしていなかったと思う。しかし西郷からすれば、龍馬の構想は看過できず、薩摩はその暗殺に至ったものであろうと推察する。

 英国が日本を植民地化するのではなく、温存したには少し深い解釈がある。清国をすでに侵略していた(アヘン戦争:1840-1842)英国は、いずれ南下するロシアとの対立が見えていた。その後の日英同盟で、ロシアの南下を日本人の手で押しとどめさせた(日露戦争:1904-1905)のだ。日英同盟はドイツとの第一次大戦(1914-1915)にも有効であった。しかし、日清・日露、第一次大戦の戦勝国として世界の中で大きな地位を占めるようになった日本は、清国での権益をめぐり米国とも衝突する構図に嵌り、今のうちに日本を叩けと日米大戦に誘導される。欧米人には捨てがたい人種差別と黄禍思想がある。

 現代にも通じる民族的確執であるが、近年の米国政権の見通しの甘さと欧米のグローバル企業群が、中共を手の付けようのないモンスターに仕上げた。そんな時代の流れも幕末から明治、大正、昭和に生きた渋沢栄一の物語に垣間見える。

 来年のNHK大河は「鎌倉殿の13人」という。楽しみである。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

74歳の独り言 第28回

2021年12月22日 | ブログ
貧しく、安全でなくなった日本

 日本は安全で豊かな国と多くの人は思っていた。しかし、ここ30年で風向きは変わっていた。バブル崩壊で不良債権を大量に抱え込んだ銀行を救うため、小泉内閣は新自由主義経済を取り入れた。自らは新自由主義者ではないと主張して、新自由主義からの脱却を謳う岸田政権にさえ食らいついている竹中平蔵氏などが、小泉内閣におけるその推進役であった。

 不良債権問題が解消された時点で、元に戻せば良かったが、経済理論など分かっているとは思えない連中が次々と総理の地位に着き、極めつけがアベノミクスの7年余りと、それを継承し自助を唱えた菅政権だった。

 小泉政権で増大した企業の非正規従業員は、その後も減るどころか拡大した(19年から20年では少し減少している)。大銀行が苦しんだ、膨大な土地投機後の不良債権の山だった頃は、企業負担を減じる策として必要な施策も、通常の状況に回復時点で元に戻すべきだったのだ。しかし、一度甘い汁を吸うと誰もなかなか止められない。麻薬のようなものであろう。挙句の果てに、大企業に内部留保だけが増えた。

 その間に民主党政権の3年間があった。鳩山氏、菅氏、そして小沢氏の親韓3羽ガラスの登場である。当時はまだ、わが国の家電業界は高度経済成長時代の残り香で、欧米への輸出で成っていた。すなわち円安が好都合だった。ところが、民主党政権は韓国のサムスンやLGを助けるためか、わが国を空前の円高に導いた。

 パナソニックもソニーもサンヨーも家電を主力製品とする大企業は立ち行かなくなり、已むなく人員整理に踏み込む。そして溢れた多くの優秀な技術者が、職を求めて韓国企業へ中国企業へと流れた。退職時には当然に企業機密保持の誓約書にサインはしても、頭の中にはしっかりとやってきた仕事は残っている。その後の産業スパイ、サイバー攻撃と相まって、わが国企業が渾身の努力で積み上げたノウハウをいともたやすく彼らはせしめたのだ。工業製品に足らず、近年はおいしい苺やブドウの苗迄持ち出す始末である。韓国などわが国の固有の領土である竹島をせしめたばかりか、農工業技術も持っていったのだ。中共はありもしない空想の世界を描いて尖閣を自国の領土だと嘯き始める。

 3年間で自民党が政権を奪還し、円安誘導でパナソニックやソニーは持ち直しも見られたが、すでに家電の多くを中国はじめ東南アジアで作り、モジュラー型(組み合わせ型)製品は台湾や中国企業の優位性が高くなっていた。我が国の富が中国に流れ続けた。中国で作ると安いようで、結局儲かるのは中国であった。そのからくりにも気づかず、安倍氏や二階氏と公明党がタッグを組んで、自身の長期政権のために国家を売った。民主党政権で韓国、自民党政権では中共を太らせたのだ。勿論財界の連中の不見識も罪は重い。

 この間、わが国の安全神話も崩れてゆく。貧しさは人間のプライドを壊す。新幹線内での放火があり、京都アニメーション、この度の大阪クリニックへの放火事件。鉄道で相次ぐ刺傷事件も一般市民の不安を煽る。

 日本の給与所得は遂に韓国にさえ遅れを取るようになった。アベノミクスの結論である。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

74歳の独り言 第27回

2021年12月19日 | ブログ
国会論戦

 未だに辺野古の話が出てくる。野党が岸田政権への突っ込みに苦慮しているのは分かるが、済んだ話ではなかったのか。子供への10万円給付に親の収入で制限を設けることに、子供は平等の筈だとか、どこから出てきた平等論なのか。要は低次元の論争で時間を浪費しているように見えて仕方がない。

 文書費などきっかけに、国会議員の歳費が問題視されたりするけれど、高い給料を貰って、政党助成金迄税金から払わせて、それに見合う仕事をしているのか疑わしい限りだ。

 健全野党の存在を期待する声が昔からあるけれど、小選挙区制になって政治そのものの健全さが却って失われたのではなかろうか。

 ジェンダー平等で、女性を無理やり登用する。夫婦別姓、同性婚を認めるなども、他所の国ではどうか知らないけれど、日本には日本のやり方があってしかるべき。何でも風潮に乗って進めるべきではないが、野党がそういうことに積極的なのは、単に与党に対抗するためであって、心底それを正義と思っているわけでは無かろうと思う。そのように自身を偽って主義主張のように振る舞うから政治全体がおかしくなる。健全でなくなる。

 世の中は確かに大きく変わろうとしている。開発途上国と言われた国々も所得が上がると、平均寿命は延び、世界人口は増え続ける。地球温暖化は待ったなしだが、対策は見えない。車のEV化はフランスのように75%の電力を原子力で生み出す国はいいけれど、未だに石炭火力さえ使っているわが国でEV化が進めば、CO2は却って増加する。電気は送電線で多くを消費しているのである。それでも仕方なく、ホンダは先行し、トヨタなどもEV車の生産増強を目指す。世界の潮流には逆らえない。

 車のEV化は産業界に大きなインパクトがある。車のパーツが電気自動車はガソリン車に比べ2割程度少ないという。車の部品を作っていた中小企業の2割が転業、できなければ廃業に追い込まれる。

 このような話はわが国の国会では論議されない。確実に来る近未来のわが国の産業界へのインパクトこそ、10万円給付などより100倍重要だ。北京五輪への外交ボイコット論は与党や共産党からは出るが、「もう五輪は止めましょう」という話は一切ない。もっともわが国がそれを言っても世界のどの国も聞く耳など持たないだろうけれど。それでも札幌に冬季オリンピックを再び持って来ようなどという話には反対論議が必要だ。この間あれだけ、コロナ禍のオリンピックに人身御供まで多く出して、「成功だった」という世論迄作って、一体誰のためのオリンピックなのか。

 岸田首相へのイメージだけからくる批判も不愉快なものが多い。「決められない岸田、菅前首相待望論」、「株の分からない史上最悪の総理」など。後者は株式投資を専門としている人からの言らしいが、「他人のふんどし」で相撲を取っているような人間が大きな口を叩くなと言いたい。自身が直接生産活動に従事していない者は、本来日陰者。たとえ稼ぎは大きくとも常に謙虚であるべきだ。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

74歳の独り言 第26回

2021年12月16日 | ブログ
順序が違う

 安倍元首相が自民党の最大派閥を継承し、その勢力をちらつかせ、総裁選で支持した高市氏なども活用しながら、政権に圧力を掛けている。菅前首相は、先の総選挙で思ったより選挙区で票が取れて安堵し、総理退任時より晴れやかな表情が見られるようになった。新たな派閥を作るのではと噂され、その名簿も手元にあるとか。みごとな二階切りで、自分さえ一刀両断した現総理の岸田氏へのリベンジが狙いかどうか。

 ご両名共に順序が違うし、自身が総理総裁を務めた間の不始末に何の責任も感じている様がないのは、普通の人とは違う政治家の異様さである。

 順序とは、政界に多くの仲間が出来て、仲間に推されて派閥の長となり、時の総理からも能力を認められて、党役員や閣僚を経験して総裁選に打って出る。政界の常識は世間の非常識で、そのような前例は無視して一向に差支えはないようで、やっぱり順序が違う。所詮ご両名共に、日本国のトップの器では到底ないが、本人や周囲の錯覚と成り行きと、人材の枯渇が歴代最長の長期政権さえ生んだ。

 不始末とは、モリカケ、桜は言うに及ばず、外交面でも後退はあっても進展はなかった。オリンピックを1年延期に留めたために、どれだけ多くの人が苦労したか。結果2度目の総理の椅子も任期途中で投げだした。強行した東京オリパラはコロナ第5波を招き、入院治療も受けられず亡くなった人々さえ数多く生んだ。

 奇人、凡人、軍人の中から選ばれた小泉さんは、北朝鮮不審船への対応や拉致問題、郵政民営化に功績を残したが、総理退任後速やかに引退された。ただ、長い目で見て奇人ではなく、引退後、福島原発事故を受けて、原子力発電「0」を訴え始め凡人ぶりを発揮した。

 総理まで上り詰めた方は、その後早くに政界を引くべきと思う。表立って現政権に物もすべきでもなかろうと思う。中曽根さんや宮澤さんなどもなかなか辞めないもので、当時の小泉自民党総裁が直接引導を渡すことになった。見苦しい限りだった。

 今更、派閥の長となり、派閥を作り、再び権力の座を狙うなど、まさにその任にある間の不始末に全く責任を感じていないことの証左で、ならばこそ総理の器などでは到底ないことを示している。

 近年、高級官僚への希望者が減少していることに、安倍氏や菅氏の強権主義の影響が排除できないと思うがどうか。政治家がその権力を集中して、思い通りの政治ができるようにと思うことは自然であるが、政治家だけが政治をやっているのではなく、従前は高級官僚の裁量に任される部分も多かったように診る。しかるにろくに勉強もせずに成り上がった政治家共が人事権を一手にして、優秀な高給官僚を従わせる。官僚からすれば「やってられない」となる。勿論そのバランスは当然あって、政治家が弱すぎるのも当然に困るのだが、安倍長期政権があって、高級官僚への希望者が減ったことは軌を一にするのではないか。

 未だに安倍氏はアベノミクスを吹聴しているけれど、わが国のGDPは伸びず、国民生活も他国との相対比較で下降線である。お隣のモンスターに貢いだ結果である。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

74歳の独り言 第25回

2021年12月13日 | ブログ
五輪は要らない

 北京冬季五輪に、日本も米英などと倣い閣僚級の政治家は派遣しないという事で、東京五輪組織委員会会長の橋本聖子参院議員の派遣に止めることにしたようだ。まあ無難なところであろう。本来中共が支配する国で平和の祭典そのものがナンセンスで、本来ならIOCが招致の時点で採用してはならならなかった。

 中共なんぞが金の力でIOCまで咥えこんで、国威発揚に利用する。スポーツの政治利用そのもので、オリンピックの趣旨に元々反しているが、相当前から中共に限らずどこの国も似たり寄ったりなのだからしようがない。

 いっそオリンピックなんて止めた方がいい。先日もあるワイドショーで、コロナ禍の東京オリンピックのドタバタを見て、オリンピックに幻滅したような意見があり、出演の芸能人のコメンテーターも8割がた同意見だった。

 私の意見などどうでも良かろうが、高校2年生の時の東京オリンピック、その前のローマやメルボルンでのオリンピック。その後もある時期から、オリンピックは開会式からビデオに残し、都度感動したものだった。しかし、今年の東京オリンピックは柔道さえ見なかった。すべての競技に亘りどうでもいいと思った。国内でコロナ感染が最大化し、まともに治療も受けられず亡くなってゆく人が出た(国内第5波は、東京オリ・パラに重なる)。選手がメダルを幾つ取ろうが、人の命に換わられるものではなかろう。オリンピックを待ちわびた選手や関係者には気の毒だけれど、やっぱり、聖火リレーなどセレモニーも含めすべてキャンセルすべきだった。自国の国民に止むなくも死を許容せざるを得ないのは、自衛の戦争による兵士に対してのみであろう。

 真夏の暑い盛りにフルマラソンを行う。それも米国テレビの放映料が欲しいためという。誰にお金が入るのか知らないが、アスリートを犠牲にする。あれだけ体操女子選手などが演技中に、猥褻画像と同様のアングルで撮られることに抗議を行い、カメラマンに注意を促しているのに、一方で、新体操が新たな競技に加わった時は、従来の体操だけで十分と思ったのだけれど、次に出てきたビーチバレーボールなんぞは、ビキニ姿で競技を行う。IOCの好色おやじどもの目の保養としか考えられない。出場する女子選手もよくやるものである。

 一体世界にビーチバレーボールを競技選手として活動している人が何人いるものか。女子にまでボクシングも要らない。ストレス解消、護身、美容としてサンドバックを叩くのは結構だが、やたら競技種目を増やし過ぎる。ゴルフなども要らない。金持ちの道楽的なスポーツもオリンピックに相応しくはない。

 陸上競技でも砲丸投げくらいはまだいいけれど、槍投げやハンマー投げなど必要なのか。危険を伴うので、一般人は練習する場所もないではないか。

 オリンピックの伝統的な競技は残したい気持ちも分かるが、この頃は競技数がやたら多すぎるように思う。そのために役員なども競技場も追加必要となり経費が嵩む。

 コロナ禍の東京オリンピック、人権問題の中共支配の北京オリンピックをきっかけに五輪は止めましょう。単なる五輪オタクどもが推進する、札幌冬季五輪招致など論外である。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

74歳の独り言 第24回

2021年12月10日 | ブログ
安倍元首相の浅知恵

 安倍元首相が先日、台湾シンクタンクが主催したオンライン講演で「台湾の有事は日本の有事であり、日米同盟の有事でもある。台湾に対する中国の武力侵攻は地理的、空間的に必ず日本国土に重大な危険をもたらす」とし、「軍事的冒険は経済的な自殺につながる道でもある」とし、「台湾に軍事的冒険を試みる場合、世界経済に重大な影響を及ぼし、中国は深い傷を負うだろう」と警告。「習近平主席は決して誤認してはならない」と習近平主席を名指しで注意喚起した。

 これに当然、中共は猛反発。深夜に駐中国日本大使を呼び出して抗議した上で、外交部の報道官は、例によって「中国人民の最低ラインに挑戦すると、必ず頭が割れ、血が流れる」と強く恫喝して見せた。人民解放軍は自衛の軍隊であった筈が(誰もそう思ってはいないが)、物言っただけで、相手の頭を割るとはいつものことながら物騒なことだ。当然に自国の核弾頭ミサイルを背景にその威力を誇示する脅しだ。

 もっともこれを岸田政権下ではなく、自身の政権時に言ったのなら、安倍氏を素直に評価もしようが、兎角リベラル(穏健派)と視られる岸田総理に対して、自身の存在を引き立てるためのもので、岸田外交に横やりを入れているとも見える。

 さらに今回の発言には、誰も論評しないが、中共へのリップサービスが付いている。「TPPへの参加を支持する」との一言である。自民党最大派閥の長として、「現政権は中共のTPP加入に関していろいろ難しいことを言うだろうが、自分の力でどうにかするよ」と言っているのだ。自身の政権の際には、媚中の頭目二階幹事長や公明党とタッグを組んで、一帯一路にも協力し、習近平主席を国賓で招くとした。李克強首相来日の際には、その北海道視察にさえ駆け付けたものだ。

 安倍元首相は水面下で中共と結んでいることが疑われる。自身のタカ派のイメージを維持しながら、中共への便宜を図り続けているように私には見える。当面、台湾で世界の中で波風立てるより、TPPで日本と一緒に稼ぎましょう。北海道の原野に投資していただき、中国人を日本にどんどん送っていただければ日本の労働力不足も解消されます。とでも言いたいのかどうか。

 とんでもない話だ。中共にとっては、中国人が対価を払って得た土地は中共の領土である。従って時と共に、日本国内の中国人は日本の法律で縛られなくなり、彼らに不都合あれば人民解放軍が出動する切っ掛けとなる。

 安倍氏の思惑など中共はけっして忖度しない。今の中共に恩義を恩情で返す信義などない。あるのは米英さえ抑え込んでの世界制覇の幻だけなのだ。

 TPPに中共を加入させてはならない。その意味では台湾も加入させない方が無難かもしれない。そのくらい用心深く対中共外交は行わねばなるまい。そもそも元総理などの思惑に乗ってはならない。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

74歳の独り言 第23回

2021年12月07日 | ブログ
プラスチック海洋汚染

 数年前、その話を始めて聞いて驚いた。北太平洋に出現した新大陸。その面積は近くのアラスカ州より大きく、フランスなら3個入るという。何かと思えばゴミのそれもプラスチックゴミの洋上の集積場所、所謂墓場。大西洋にもインド洋にもあるそうだ。

 長く企業でプラスチック製造のための触媒研究や製造支援を担当し、成果を出して誇りにさえ感じていたが、今やプラスチックは悪者扱いである。もっともプラスチックに限らず、多くの科学的成果は、悪用すれば大量殺人兵器にも、取り扱いを間違えれば甚大な環境破壊をもたらすものではある。ダイナマイトを発明したノーベルは、そのことを憂い、ノーベル賞の基金に財産を提供したという。

 洋上のプラスチックゴミの存在は1980年代頃からすでに知られていたそうだが、自然の浄化作用を過信してか放置されていたようだ。一般素材の廃棄物は、太陽光(紫外線)を始め、熱、空気(酸素)、水に細菌の働きなども加わり、その浄化作用で確かに早期に分解されて自然に還る。

 石油系プラスチックも時間と共に酸化され分解は進むが、その速度はあまりに遅い。そもそもその多くには経時劣化を遅らせるために、ほとんどの場合添加物を加えているのだ。また金属製の廃棄物とも異なり、その分解の課程で細分化され、マイクロチップという細かい粒子状となり、しかも海水より軽い物が多いため洋上を彷徨(さまよ)うことになるのだ。

 海を汚すという見た目の悪影響よりも、海洋で暮らす生き物に甚大な悪影響を与える。ネットにプラスチックのレジ袋を加えて泳ぐ大きなウミガメの写真があったが、事実それらを飲み込んだために死亡したウミガメはいるそうだ。海鳥もプラスチックの破片を啄ばんでしまうことがあり、魚類もマイクロチップを体内に取り込んでしまう。食物連鎖でより大きな魚に凝縮され、結局我々人間に知らない間に取り込まれることになる。人間にとっては自業自得だけれど、自然界の海洋生物などにとっては迷惑千万な話ではないか。

 今、世界では温暖化対策は声高にその対策が叫ばれるが、プラスチックゴミについて、すでに海洋にあるものを回収する活動は進んでいるように聞かない。対策としてはレジ袋を有料化することで、その使用量を減らそうとするもの、使い捨てのストローやスプーンなどを紙や木材など天然材に代えるなどの取り組みは行われ始めたが、余りに効果が遅い気がする。

 まずは国連主導で、巨大な海洋ゴミ回収船を建造し、回収して燃料に活用するのがいいのではないか。海岸に漂着しているプラ容器などは、それぞれの自治体主導で、ボランティアや失業対策事業などとして日々回収する活動を続けることに尽きる。

 国連など一体何のために存在するのか、事務職員などを高給で養っている組織にしか見えない。中共が台湾進攻の恫喝を行っても、ロシアがウクライナとの国境に17万もの兵を集結させているという報道があっても、何もしない。中共やロシアには都合が悪いことを封印する拒否権があるのだ。そんな組織に多額の分担金を払うことはなかろうに。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

74歳の独り言 第22回

2021年12月04日 | ブログ
環境問題

 私ら団塊世代が若かりし頃は、熊本と新潟の「水俣病」、富山の「イタイイタイ病」、「四日市ぜんそく」など、公害による甚大な健康被害が噴出した。そこまでいかなくても、そこかしこ公害だらけであった。

 昭和41年春、就職で愛媛県松山市の港から山口県岩国市へ向けてポンポン船で出発したが、船上から岩国市の装束から和木にかけての山並みが見え始めた頃から、船の進行によって生じる波しぶきが茶色になっていったものだ。

 瀬戸内海を航空写真で見れば、淡路島の大阪湾側の海は黒々としていた。瀬戸内海は太平洋からの潮流で常時入れ替わっているが、それでも人の活動による排出物が循環を間に合わせていなかったのだ。瀬戸内海に浮かぶある島では、全体が産廃捨て場になっていたと聞いた。

 工場でPCB汚染というのが発覚した近くの海岸の砂地で、多くの人がアサリを採っているので、自分も掘ってみると砂の中から油膜が生じる。これは食べられないと、採ったアサリは誰かにあげて帰ったものだ。

 交通死亡事故も公害も昭和45年頃がピークで、1970年代に入り2度のオイルショックによって、捨てていたものを捨てなくなり、再利用も進んだお陰で、海も空もきれいになっていった。1971年には公害防止管理者制度が出来て、工場には所定の有資格者の管理者が必要となった。工場から排出される廃液も煙突から吐き出される廃ガスも、有害物質の濃度と総量の両面から管理されるようになった。

 車のガソリンに含まれる有害物質である鉛やベンゼンも厳しく規制されるようになり、燃費も向上したお陰で、車の排気ガスによる汚染も緩和された。21世紀に入ると東京都知事の石原慎太郎氏の提唱で、トラックなどから排出される真っ黒のススをなくすため、大幅なディーゼル規制が実行に移された。石原氏は福田赳夫内閣当時環境大臣をやっており、水俣病などとも向き合ってきた経験がモノを言った。フリップを掲げるだけの知事とは大きな違いである。

 現在の環境問題は何といっても温暖化促進ガスである。また海洋汚染源としてのプラスチックの問題もある。二酸化炭素の発生を抑えるために再生可能エネルギーとして太陽光発電が身近で一番見られるようになったが、山林の緑の地を切り開いて太陽光パネルを設置するのは如何なものか。太陽光パネルの生産にも相当の電力を消費するというが、しっかりと差引勘定ができているのかどうか。アマゾン川流域なども開発が進み、二酸化炭素を酸素に変える森が激減していると聞くと寂しくなってくる。

 温暖化で空気が乾燥し、世界で山林火災も増加しているようだ。山火事自体は森の再生の為にもある程度必要らしいのだが、勿論過ぎたるは何とか。

 中国はじめ、20世紀には開発途上国と言われている国々が、今や経済発展で先進国並みに海を汚し、空気を汚染するようになっている。先人に倣い、どうしても公害防止よりも経済発展が優先されるのだ。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

74歳の独り言 第21回

2021年12月01日 | ブログ
身近な野鳥20年で大幅減

 11月28日読売新聞の見出しにそうある。身近な野鳥とはツバメとスズメである。両方共、子供の頃から親しんだ鳥だ。ただ、米作の日本ではツバメは稲穂に巣くう虫を食べることで益鳥とされ、スズメは稲穂を食べる害鳥とされた。ツバメは渡り鳥でフィリピンやボルネオ、台湾などで越冬し、春に列島にやってくる。民家の軒先に巣作りし子供を育てる。スズメは空気銃で狙われ、レンガを使った簡便な仕掛けに掛って命を落とした。

 ツバメは空中を素早く飛んで虫を捉えるというが、その素早い動きと、わが家の軒先には巣を作らなかったこともあり親近感が薄いが、スズメは数羽群れて道端で何かを啄ばむ姿がかわいくて愛着が湧く。「雀の子そこのけそこのけお馬が通る」の一茶の句にもあるように、昔から多くの庶民に親しまれた野鳥であったと思われる。スズメは春に一度目のひなが誕生することで、この俳句の季語は「春」であるらしい。

 新聞記事によれば「全国鳥類繁殖分布調査」は20年程度の間隔で実施され、74年~78年年、そして97年~02年に続いて3度目調査が16年から今年21年にかけて行われたという。研究者やボランティアら2,000人が1,947の調査地点で行った結果が冒頭の見出しとなった。

 具体的には、ツバメが40%減でスズメも34%減少していたのだ。それぞれ8,987羽、2万627羽を確認している。確認された野鳥は379種。その中には日本には本来生息せず、駆除の対象となる特定外来生物の野鳥のガビチョウは1,105羽で20倍、ソウシチョウは1,507羽で2.4倍に増えていたという。ペットが逃げて野生化して森で生息しているという。

 実際ツバメを見なくなった。要は餌となる昆虫がまず激減しているのだ。子供の頃には家の中にはハエが飛び回っていたし、夜間街路灯には多くの虫が群がっていたように記憶する。企業時代、管理職研修で宿泊した立派な他社の研修所の周囲の森を散策したが、虫の気配がないことは驚きであった。

 戦後は食糧増産の必要から、田んぼにはホリドールやパラチオンという水銀系の農薬を撒いた。刈り取り後の田にタニシの姿はなくなった。現在は農家も人出不足で、畑にも農薬の使用が増えているそうだ。農薬は確実に野原の昆虫を減少させる。

 毎年大掃除の時期には畳を上げて蚤取粉を撒いた。ハエ叩き具やハエ取り紙が活躍した。まず、蚤は姿を消した。新しい家は窓に網戸が完備されるようになり、ハエもめったにみかけなくなった。蚊は健在だが、蚊取り線香から電気蚊取り器の普及で蚊帳は姿を消した。ダメ押しの軒先にぶら下げるタイプの防虫剤も普及している。

 人の生活を脅かす害虫は駆除されるが、その虫たちを餌にしていた昆虫は生活圏を奪われる。そして昆虫を食べる野鳥も減少しているのだ。

 食物連鎖という言葉を知ってはいるが、その頂点に君臨する人間にその自覚が足りない。顕在化している野鳥の減少は、いずれ自分たちに災いが向かう。


 野鳥の確認数など、読売新聞記事によります。その数は確認地点での実数で国内の全体数を推定するものではないと思われます。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする