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中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

時事散歩Ⅶ 第10回

2018年04月28日 | ブログ
女性が輝く社会

 「働き方改革」に「健康経営」、極めつけが「女性が輝く社会」。どうすればいいのか分かっていない連中が美辞麗句を並べているだけに見える。問題があるなら、問題の根本原因を究明して、そこを直さなければいけないのに、根本問題にメスを入れず表面だけを取りつくろうとするから問題は解決しない。

 働き方改革は、日本の労働生産性が先進国の中で大きく見劣りがすること、過労死などの問題も頻々と起こることから労働時間短縮を目指すもので、目的はいいのだけれど、まずそのネーミングが気になる。自由業を営む人々や経営者の働き方を改革するならそれでいいが、本来雇用されて働く人々が対象であれば、「働き方」でなく「働かせ方」でなくてはならない。同じことを以前も書いた。

 給料を支払う側が、就業時間を決めて、従業員にそれを守らせればいいことなのだ。就業時間内で仕事が終わらないのは、仕事の分量が多いか、従業員の能力が低いか、やる気がないかであろう。分量が多いなら機械化、IT化などで効率を上げるか、その持ち場の従業員の数を増やすこと。能力が低ければ、再教育を行うか、モチベーションを上げる方策を考える必要がある。

 もっとも実際の現場はもっと複雑で、機械化やIT化が難しく、シフト化もできず、肉体労働でもない限り、人を増やして解決する問題も限られている。もっとも企業は簡単に従業員の増員は考えない。人一人雇うなら少々残業賃を支払っても、それの方がいい。働く側も残業賃が生活費に組み込まれ、仕事が無い日も残って居たりする。

 わが国の大手企業の場合、戦後の高度経済成長で中間管理職のポストが急速に増えた。大学進学率も増えて、ある程度の学力面で対応できる人材も増えたが、大学出が増えても組織改革や現状改革に必要なスキルを持った人材は、結局増えていなかったのではないか。だから現場の人事管理において旧態踏襲の生産性の低い働かせ方が続いた。

 大手企業などで残業しただけ割増賃金を支払うところはまだいいが、ほとんどサービス残業になっているところも多いのではないか。監督官庁の監督や指導の在り方にも問題はないか。

 またわが国では60年代から80年代に掛けて、QCサークル活動などの小集団活動による成果があり、現場主導的な働き方が称賛され過ぎたこともある。自発的に残業を行い、組織・人事管理に無能な上司は、見て見ぬふりで変に権限を委譲してしまった面も見逃せない。

 この度の財務省官僚のセクハラ疑惑で、何が「女性が輝く社会」かと批判が大きくなっている。元々女性たちはそれぞれの居場所で輝いていたのだ。ここでは、人生における価値観が問題である。主婦となって家事や育児、内助の功に生きがいを感じる女性もあれば、社会で権力を握りたい、自身でお金儲けがしたいという女性もあろう。しかし、適材適所という言葉があるが、性別による適正はあって当然である。女性と男性ではどうも脳細胞の構造から異なるようだ。

 そもそも女性が輝く社会とはどのような社会なのか。大企業の管理職や取締役に占める女性の割合が5割となる社会なのか。数合わせで国家や企業が成り立つのか。それは幸せな社会で、女性にとっても輝ける社会なのか。少子化対策はどうなるのか。輝くと言う価値観を行政は定義することから始める必要がある。




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時事散歩Ⅶ 第9回

2018年04月25日 | ブログ
ハリルホジッチ氏

 政治の世界に負けずスポーツ界もいろいろお騒がせが多い。過去には違法賭け事に後輩まで巻き込んだ事件があり、女子選手への暴力やセクハラ、わいせつ行為。ライバルにドーピング剤を服用させた事件もあった。大相撲の横綱のリンチ傷害事件に、レスリングの国民栄誉賞選手へのパラハラ。最後の2件は公益財団法人組織で起こったこと。現政権の緩みの一端でさえある。

 負けじとサッカーでは、外国人監督のワールドカップを2か月前になっての解任劇で、当然解任された監督は怒り心頭でお騒がせ。

 サッカーのことは、組織の有り様も、その競技の魅力さえ分かっていないので、語るに足らずではあるが、解任されたハリルホジッチ氏の言動には違和感を覚えたので書く。

 彼はこの21日来日し、なぜ自分を解任したのか質したいようだ。当然と言えば当然だ。
自分の指揮の下、一応ワールドカップ出場権を得ている。予選敗退なら責任を取らされても文句は言えない。しかし、解任した側の言い分は、選手と監督の溝が深まっており、この状態ではロシアに行っても全く勝てないのではないかとのことらしい。オリンピックは参加することに意義があってもサッカーは勝ってなんぼなのだ。監督と選手の溝の部分は立場が違えば全く見方がかわるものなのだろう。コミュニケーションの良し悪しなど、セクハラだと言われてもセクハラが現在どういう基準で成立するかを心得ていない連中には、「なぜだ!!」となるのに似ている。

 解任が決まった後で、元全日本選手、現在コメンテーターをしている武田修宏さんは、テレビのワイドショーで、相当前の時点で「ハリルホジッチ監督は代えるべきと思っていた」と言っており、彼のコミュニケーション能力、選手の把握力は少なくとも日本人相手向きではなかったのであろう。

 今回の来日で、ハリルホジッチ氏は「・・・日本という素晴らしい国で、日本という社会はお互いをリスペクトする文化だ」と言っていたそうで、この発言に大きな違和感を持った。プロスポーツの世界で、一国のワールドカップ出場を果たすチームを率いる監督は、その国の庶民の生涯年収を上回るくらいの報酬を得ていたのであろう。この国の文化などあなたの解任劇には全く関係ないし、そもそもサッカーという競技は日本文化から生まれたものでもない。

 何か日本の庶民に向かって命乞いをするような惨めな言葉をなぜ発するのか。結局彼はプロではなかったことを自身で証明して見せただけのこと。

 もっとも日本のサッカー界も外国人の監督に頼り過ぎてきた。大枚を叩いて外人監督を呼び、日本人の得意とするチーム連携プレーという良さを疎かにしてきたのではないか。今回日本人監督になり、ワールドカップの勝敗に関わらず、日本人には応援のし甲斐が増えたのではないか。

 監督やコーチから選手は技術を学ぶのではない(戦略は学ぶかもしれない)。その人間性を学ぶのだ。技術はすでに各自海外チームで習得しているのではないか。僭越ながら、ハリルホジッチ氏の認識間違いはそこにあるように思う。



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時事散歩Ⅶ 第8回

2018年04月22日 | ブログ
女性問題という問題

 財務省官僚のトップがセクハラ疑惑で辞任した。セクハラは認めていないが、マスコミ攻勢で仕事にならなくなったというのが辞任の理由らしい。

 財務省官僚が、省内の女性職員にセクハラというなら、これは「セクハラ」で分かりやすいが、テレビ朝日の女性記者へのセクハラということで、わざわざ証拠として録音された音声が流されていた。

 これが真実であった場合の問題は、TPOを弁えない言葉遊びの当の官僚の前頭葉の退化と、官僚の素行の危うさ知っていながら取材に出かけた女性記者の甘さ。取材を指示したテレビ局の人事管理。どうしても取材したい案件があるなら男性記者に代えるべきだし、そもそも女性を取材に行かせることで、男性官僚の隙を狙ったのなら「セクハラ」は一方だけからのいいがかりとなる。テレビ局も長年の習慣で、都度無意識かもしれないがセクハラ行為をしていることになる。

 録音の音声は聞き取りにくく、素人感覚でも違うところの違う女性との会話と、記者とのやりとりをつなぎ合わせてもできそうな代物に聞こえた。以前の事件の、秘書への「ハゲー」の録音音声ほど明明白白とはいかない。

 セクハラは1980年代くらいから世間で問題視されるようになったようだが、会社で同僚女性の尻を触って喜んでいた連中は身近にも居たけれど、その程度で女性が不幸になることはなかったように見えたし、度を越えなければコミュニケーションの一種くらいに受け止めて、敢えて問題にはしていなかったように思う。

 大きく取り上げられるようになったのは、米国でトヨタ自動車の偉い方がセクハラで訴えられて高額の慰謝料を会社が請求される羽目になってから。

 一旦それがハラスメント行為となった時から、女性側も身構えるようになり、実害のなかったセクハラ案件も精神的ダメージを受けなくては健全な女性として成立しなくなった。

 特に地位のある男性は、近くの女性、近づいてくる女性には極力注意が必要である。ハニートラップの得意な国が近くにある。落とし込もうと狙いを付けられれば手段はいくらでもある。バーやキャバクラであっても油断はできない。

 女性問題ではこの度、新潟県知事も辞職した。超エリート(東大出の医師で弁護士)の人生後半に来ての挫折である。総理夫人の問題も女性問題であり、制御できない男たちのだらしなさがある。

 「私はこれで会社を辞めました」と小指を立てるCMが昔あったけれど、財務官僚や県知事が脇の甘さで失職する。勉強は非常に良くできた人たちであったろうに、遠山の金さんや長谷川平蔵のように若い時分に修羅場をくぐっていないからそうなる。まっこと「渡る世間は鬼ばかり」。しかし、女性問題も御せない男にこの国を任せられないことも事実だ。





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時事散歩Ⅶ 第7回

2018年04月19日 | ブログ
東京ディズニーランド35周年

 この4月15日、東京ディズニーランド(千葉県浦安市)は開園35周年を迎えたそうだ。私が山口県の端の工場から千葉県の工場に転勤で移って来たのが35年前の3月で、開園時期と重なることで、私的な思い出と重なる。この地に来て35年となったのだ。

 それにしても東京ディズニーランドの人気は衰えることなく、最近は訪日客の増加も集客に貢献しているようだが、混雑でアトラクションへの待ち時間がさらに増えることが大きな問題になっているようだ。

 ディズニーランドのこの35年間の歩みは、企業活動のモデルともなるもので、次々と新しいアトラクション(新製品)を開発し、リピーターも飽きさせない。時代の流行に媚びることなく添わせる。何といっても働くスタッフたちのモチベーションを維持するための努力を怠らない(顧客満足は従業員満足から)。園内の清掃・清潔に手を抜かない(5Sの徹底)。

 もう20年以上も前だろうか、勤務していた工場に東京ディズニーランドの人事課長さんを招いて講演会があった。課長さんはトイレの掃除の仕方を話されていたことが印象深い。

 スタッフは常時1万人ものアルバイト中心で構成されていながら、2011年の震災時にも、現場スタッフの独自の行動で、ゲストの信頼をさらに高めたという。接客など多くがマニュアル化されているだろう中で、ちゃんと自分で考えて行動できる強い現場力があるのだ。

 さらに、浦安市は毎年成人式をディズニーランドで行うなど、園が地元と融合し貢献していることは、公害企業などには無い強みである。

 JR京葉線(東京-千葉市蘇我)が開通したのも開園と同時期の記憶があるが、全線開通は少し後だったようだ。ディズニーランドの真ん前に「舞浜駅」ができたことも園にとっても利用者にとっても好都合で、大東京からのアクセスが良いことが、35年で7億人以上という集客を生んだ一因だろう。

 ウォルトディズニー(1901-1966)の傑出した発想力・企画力・実現力とその想いが、後継経営者にも引き継がれて現代にも生きていることが素晴らしいし、園内の清潔感やスタッフのおもてなし精神などは、特にこの国の伝統にもマッチし、東京ディズニーランドの成功がある。

 われわれ世代が子供の頃、この国にテレビが急速に普及した頃、ウォルトディズニーの微笑みが画面に溢れていた。その意味でもディズニーはなつかしく好感がある。ディズニーアニメや映画も健在である。昨年のミュージカル「美女と野獣」も素晴らしかった。

 読売巨人軍は、前監督が選手に向かい「白鵬を見習え」などと筋違いなことを言うものだから今年も調子が良くないが、ディズニーランドは永遠に不滅のようだ。



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時事散歩Ⅶ 第6回

2018年04月16日 | ブログ
大谷翔平という異星人

 大相撲はじめ醜聞の途絶えることのないスポーツ界に、冬季オリンピックでの数々の快挙もさることながら、米国大リーグへ移籍した大谷翔平選手の活躍は爽やかな風を送り込んでいる。

 それにしても長嶋、王のプロ野球全盛時代には、バッターはストライクゾーンの関係もあって180cmくらいが限度のような話を聞いていたが、確かに長嶋さんも王さんも身長178cm程度で体重も80kgほどではなかったか。しかし、大谷選手は193cm、97kgというから、約3世代にして日本人の体格も大リーガー並みになっていたのだ。

 昔の日本人にも大きな人はいたが、大抵やや病的なところがあったものだ。大相撲の大内山や大起(おおだち)と聞けばご年配の方は記憶にあろう。巨人軍からプロレスに転じて活躍されたジャイアント馬場さんなども同様である。

 私は長嶋さんや王さんからすれば半世代若いが、若い頃178cmの身長は田舎の柔道選手としては上背がある方で試合では随分と有利だった。しかし、現代では電車に乗ってもけっして背の高い部類のように思えない。こんなデッカイのに襲われたら思い切り当身を食らわすしかないなあと思ってしまう奴も居る。

 われわれ世代までの日本人の大柄な人の多くは鈍くさいイメージで、「大男総身に知恵は廻りかね」などと揶揄されたものだ。それだけにスポーツ競技の技に精通するまでに多くの時間と苦労を要したように思う。先輩世代の長嶋さんなど、日本人の体格の割に超越した身体能力を持った当時としては稀有な人材だったと思われる。

 しかし今、大谷選手は優に190cmを超える上背ながら、しなやかな体で大リーグ投手の剛速球を打ち返している。しかも小顔に加えてイケメンで、笑顔が爽やかで当然その面からも多くのファンに愛される資質を持っている。ただ打つだけでなく、ベーブルース以来100年の時を経て、その再来という二刀流である。投げればバッタバッタと三振の山を盛る。オープン戦の成績が振るわなかったこと、二刀流を認めてくれる球団へということで、日本に居た時よりもはるかに安い報酬で移籍したことなど、プレッシャーも少なく、自分のやりたいスタイルで本番を迎えたことが良かったのであろう。

 それにしても彼は日ハムの栗山監督の懐の大きさで、伸び伸びと育った感がある。イチローさんなども当初そのバッテングスタイルが認められず苦労したが、その後の監督さんに救われた。人生出会いであり、出会いに報える実力である。

 長いペナントレース、まだまだ山あり谷あり、好調があればスランプもある。米国は広い、遠征も多く健康面も大変だろう。しかし、生まれた子供の親孝行は3歳で終わると言われるように、彼の今後の活躍はすでに付け足しでしかないのかもしれない。




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時事散歩Ⅶ 第5回

2018年04月13日 | ブログ
米中貿易戦争

 3月22日、トランプ大統領は500億ドルの中国製品に対して関税を課すことを決め、翌日には鉄鋼、アルミニウム製品などの関税が引き上げられた。さらに4月に入り、米国の知的財産を侵害する中国への制裁措置として、情報通信や航空宇宙などハイテク製品を主な対象に約1,300品目、総額約500億ドルを加えたという。

 勿論、中国もただちに反撃。報復措置として農産物に加え自動車、化学品、航空機などに米国と同様25%の関税を掛けるという。

 米国の措置は勿論、国内産業の保護にあるが、中国の経済発展が、そのまま軍事力強化に結び付いている現実を見据えたものであろう。中国は東アジアに留まらず、太平洋、インド洋からアフリカにまで勢力を伸ばし続けている。何といっても米国の4倍程度の人口を擁し、しかも一党独裁で人権や世界の法的秩序など無視しまくる国。オバマ政権の不作為で南シナ海では周辺国の権益は奪われ、第3国船舶の航行の自由も危うい状況となってしまった。

 米国と言えど軍事力だけで、中国を抑え込むことは恐らく不可能なところまで来ており、今後知的財産侵害等を理由に経済制裁を行い、経済・技術両面から今後の中国の発展を遅らせることぐらいしか手はない。それもどこまで効果があるか大きな期待は持てない。

 台湾でさえ、若者は就職先に処遇で自国より有利な中国を選ぶ者も増えているそうだし、アフリカ諸国などでは、やはり経済援助をしてくれる国が良い国で、靡いてゆく傾向は続くのではないか。先にはインドネシアでさえ、日本の新幹線を蹴って中国を選んだ。

 日本においても経済界の意向を汲む自由民主党内の一派、宗教団体が推す公明党も13億人以上の巨大市場は垂涎の的で、中国の嫌がる政策には異議を唱える。日本人が中韓の悪口を言えば、ヘイトはいけない、隣国を悪く言うような右寄りの人物は真の保守の対極にある。などともっともらしく中韓を擁護する勢力も健在である。ほとんどの野党は元々中韓擁護派。リベラル派には国家観はなく、国益など考えていない。

 このままゆけば、どこか大手商社の元会長で中国大使まで務めた方の希望通り、遠からずこの国は建国たかだか70年の独裁国家の経済圏に飲み込まれる恐れがある。それが紀元2800年のこの国にどれだけ不幸をもたらすものか。チベットやウイグルの人々の嘆きを知らぬでもなかろうに。

 わが国も遅ればせながら中国との交易を見直す時ではないか。高度経済成長の残渣もあり、欲望は果てしないが、成長戦略こそ資本主義の宿痾で、物価を上げて国民全体が幸せになれるのか。インフレは確かに事業者には有利だけれど、それが幸せと考えられた時代は過ぎたことを中国の台頭が教えているのではないか。成長は技術の進歩によってもたらされるもので、貧しい国から富みを吸い上げて発展する発想が間違っているし、元々ルールの違う国と正常な交易など出来るわけはなかったのだ。

 中国を抑えるための頼みはトランプ大統領だけだ。ただ、トランプ大統領が米中の貿易戦争を通じて、どこまで同盟国に配慮するかは見えていない。日米安保も永久的な保証はない。

されば、わが国も自立のチャンスである。核武装への呪縛を解き、この国を守れる体制を早急に整える時期だ。同盟は必要だが、大国に寄り添って生きる時代は終わっているのかも知れない。



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時事散歩Ⅶ 第4回

2018年04月10日 | ブログ
末期現象

 政権がおかしくなると、次々に本来あってはならないことが起こる。自衛隊の海外での活動記録である日誌が、廃棄されたとしていたものが次々と見つかった。しかし、今回イラク派遣日報は、自衛隊内で見つかってから大臣に報告されるのに2カ月も掛かっていたというもの。

 自衛隊という名ではあるが、軍隊である。民主国家に在って軍隊は文民統制が鉄則である。軍事力はクーデターによって、すなわち民主的な手続きを経ずにその国を支配できるからである。政権への信頼が揺らぐと文民統制も危うくなる

 戦前には五・一五事件(昭和7年)、二・二六事件(昭和11年)があり、戦後の自衛隊にあっても、昭和38年に、第二次朝鮮戦争勃発を想定した自衛隊の極秘図上研究の一部に、クーデターの疑義が生じたことがあった(三矢研究、三矢事件)。また昭和45年には三島由紀夫が市ヶ谷の自衛隊に乗り込み、決起を促した事件もあった。

 米中の貿易戦争も安倍政権アベノミクスには降って涌いた逆風で、日本経済への影響として円高・株安が懸念されている。トランプ大統領のアメリカンファーストの経済標的に当然日本も入っているようだからさらに厳しい。

 米朝首脳会談にあっても、核の完全放棄(リビアモデル)を原則とする米国に対して、北朝鮮は抜け道を用意している筈で、それでは会談の実現は困難とする説と、トランプ大統領は米国中間選挙を睨み、政権の実績作りに米朝関係の改善を図りたいため、米国が標的となる長距離ミサイルの開発停止と、保有核の制限くらいで妥協するのではないかという説もあるようだ。

 後者の場合、わが国は北朝鮮の核の脅威に怯え続けなくてはならない。拉致問題も解決の糸口さえ見えずの状態が続いている。

 安倍政権が国民栄誉賞で顕彰したオリンピック4連覇の偉業を成した女子レスリング選手に、公益法人レスリング協会の強化本部長がパラハラを行っていたことが確認され辞任。その前にどこかの大学の女性学長が、協会と当の強化本部長擁護でおかしな発言をしていたけれど、相撲協会の評議会議長といい、このような場に出てくる女性の何と雰囲気が似ていることか。

 これら取ってつけたようだが、すべて政権末期ゆえの現象である。

 大相撲界もしかり、巡業部長だった貴乃花親方を罷免して、暴力沙汰の過去を持つ親方が代わりを勤めれば、何と挨拶に立った巡業先の市長さんが、突然土俵上で倒れると言うハプニングが起こる。こんな話、過去には聞いたことがなかった。

 相撲協会の評議会議長さんが、貴乃花親方の降格や協会への謝罪を受けて「天知る地知る・・・で神様はいらっしゃるんですね」なんて得意げに話されていたようだけれど。市長を囲み土俵上であたふたする関係者に割って入った女性看護師さんが心臓マッサージを始め、これを助けようと別の複数の女性が土俵に上がることになった。そこに「女性は土俵から降りて下さい」のアナウンスが繰り返し流れた。

 人命の掛かる非常事態にそれはないだろうと非難の嵐。春日野巡業部長も理事長も赤っ恥。天網恢恢・・・神様はすべて見ておられるのです。何と見事なブーメラン現象が起こったものよ。小説でもドラマでも、このような筋書きを考える人はいないだろう。

 これも取ってつけたようだが、大相撲協会幹部現体制の末期ゆえの現象である。




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時事散歩Ⅶ 第3回

2018年04月07日 | ブログ
外国人跋扈に歯止めを

 ここ数年外国人観光客が急激に増えて、まさに観光大国構想が的中している感があるが、一部不良外国人にも手を焼くことになっているようだ。元々これは日本人の一部の不心得者の所為でもあるが、無届違法民泊があって、周辺住民が困るだけでなく、室内が違法ドラッグの温床にさえなっていた事例があったようだ。

 政府も観光客召致に関わる負の側面をよく考えず、十分な対策もなく「ビザの緩和」だ「おもてなし」だと先走った感はある。欧米では深夜の路上や昼間の公園にしても、飲酒を禁じている国が多いようだが、日本では比較的寛容であることから、一部の外人さんにはこれが好評で、羽目を外すのが出てくるわけだ。新宿の飲み屋街の一角では深夜店内をほとんど欧米人で占領されている店もあるようだ。

 もっとも観光客は、いずれにしても一過性で、多少のトラブルは日本人同士でもあることで仕方がないところもあろうが、大きな問題は、日本に長期滞在して働くとか、店を持って住み着くとかする外国人。特に中国人の増加は不気味であり嫌悪感がある。彼らは自国の軍事大国化と反日教育で、日本人など舐めきっている。

 成田の白タク行為もそうだが、住居周辺のゴミ出し等にルール無視が横行しているようだ。大相撲の白鵬を見ても分かるように、大陸の人間は仲間が増えたり少し力を持つと自惚れて、ルール違反を分かっていてやる。今日はゴミを出してはいけない日であることは分かっていても、周辺住民の迷惑という観念がない。コロニーを作り、文句を言えば刃向ってくる輩があるようだから一般人は怖くて注意も出来ない。

 戦後のGHQ支配下の日本で、無法な米兵に立ち向かった大山倍達や木村政彦のような武道家はなく、任侠の人々も暴力追放で弱体化した。違法外国人の跋扈は、弱った樹木に害虫が蔓延るごとくの状態に見える。

 すでに日本で暮らす中国人は帰化した者を入れて90万人を超え、帰化していない者だけでも70万人を超えているという。最近は中国でも所得が増えて、敢えて日本に働きにくるメリットも低下しているようだが、どうも中国は国策として日本に自国民を住まわせているのではないかとさえ思ってしまう。留学生の数も10万人を超え海外からの留学生の全体の40%超。尖閣を中国の固有の領土と嘯き、真っ向から敵対する国の学生を、なぜ日本人の税金を使って養わねばならないのか。外務省か文科省か知らないけれど甘過ぎる。

 最近ようやく欧米でも、これまでの対中国政策の過ちを認める論評が増えているが、そんなことは数十年前から分かっていることで、中国との貿易で儲けている商人のために放任し、政治家も潤っていた風情だった。中国との交流とか友好は、リスクばかり大きいことは明白で、中国からの留学生の受け入れなど少なくとも半減させ、日本への移住も出来なくする法制化が必要である。受け入れは親日国からに限定したい。現に在住している者でも、明らかに日本の法律やコミュニティーを壊すような輩はひっ捕らえて刑務所送りか強制送還すべきである。

 安倍政権の中韓への反発は口先だけだった。次の政権は、トランプ大統領を見習って毅然として反日中国や半島と向かい合える人物が必要である。





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時事散歩Ⅶ 第2回

2018年04月04日 | ブログ
政権の限界

 森友問題で1年以上もゴタゴタが続いている。本来、人の心のうちまで罪にはできない。だから何らかの忖度があって、行政が誰かに有利な配慮をしたとしても、その証拠固めは難しい。

 財務官僚が、如何に総理夫人が関わっていようと、そんなことで従来の慣行を破り、国有地を8億円も値引きして1億3千万円程度で売却することはなかろうと考えていたから、当初無駄な議論のように思えたものだが、ここに来てそれらに関する文書が改ざんされ、嘘の記述に書き換えたわけではないが、総理夫人や政治家の名前が削除されていたということ、直接本件に関係した官僚が自殺して果てたことなどから、これはもう忖度を官僚自ら証明したようなもので、これらは許されることではない。

 籠池氏からの陳情を受け、総理夫人秘書官から財務省に本件で問い合わしたことは、FAXの証拠があった。財務省からの回答がゼロであったとしても、総理夫人の関与は明らかであり、秘書が勝手にしたこととは言えないのではないか。しかも当の秘書官は海外の大使館に出向したと言うから元々怪しかった。

 何度も言うけれど、安倍さんは潮時である。大切な外交案件などが山積しており、「誰に後継が務まるものか」などの安倍シンパのご高説もあるようだが、自由民主党に人材が居ないわけはなかろう。安倍さんのこれまでの外交努力は認めるにしても、多くの外遊を熟し、海外に多くの援助金をばら撒いたことは確かのようだが、それに見合う外交成果は見えていない。憲法改正を9条2項据え置きの加憲にまで妥協しては支持できるわけもない。

 北方四島や慰安婦問題は振り出しに戻り、竹島や尖閣も後退こそすれ進んでいない。北朝鮮問題にしても、肝心なところでは米中に主導権を奪われ蚊帳の外。それはそれで仕方ない。北朝鮮の核・ミサイル開発に関しては、平和憲法を何も考えず奉る国民の多いこの国に、元々それを封じる力などない。政府の罪ではなく、リベラルとかいう煮えたか沸いたか分からない連中がこの国には多すぎるのだ。北朝鮮問題で、安倍さんに期待されていたのは拉致問題解決であった。しかし、小泉訪朝以降は誰一人帰ってはこなかった。

 政府は人心一新の時だ。ダラダラと2019年の参議院選挙まで続けて、自民党が負けでもしたら、また何も決められない国会になる。一度権力を手にすると、中々手放したくない気持ちは分かる。しかし、潮時はある。総裁選不出馬で幕引きが妥当かも知れない。

 小選挙区制で派閥の力が低下し、政治家も育たなくなったと聞く。今更昔の中選挙区制に戻すのも大変であり、今の制度においても公認候補選出などでは、党内権力の集中がないような制度にし、党是を超える異論噴出も困るけれど、誰でも自由にものが言える党であり、社会でなくてはならないだろう。

 確かにマスコミは行き過ぎもあろうけれど、政府がテレビ局の評論を制限するような、共産圏社会のようなことはしてはならない。

 首相がころころ変わるのは確かに良くない。しかし、人にも賞味期限はある。森加計問題は小さな問題で、単なる野党やマスコミの言い掛かりに見えて、安倍政権の限界を露呈したものだったのではないか。




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時事散歩Ⅶ 第1回

2018年04月01日 | ブログ
相撲協会という未開

 昨年11月に時事散歩Ⅵを書いた時の一回目が、日馬富士の暴行傷害事件が起こった時で、その後テレビのワイドショーの恰好のテーマとなり続け、コメンテーターの相撲記者クラブの面々が繰り返しテレビに登場するようになった。初めから協会側の発言をする体制派から、協会の元々の隠ぺい体質を批判的にコメントする方も居られたが、その後反体制派の方にはどこからか圧力が掛かった雰囲気があった。

 この度、貴乃花部屋の力士が付け人に暴行を働いたということで、貴乃花親方も協会に白旗を上げてしまった。池坊何某、白鵬などの高笑いが聞こえる。

 それにしても、事件発覚当時、鳥取県警の横綱白鵬に対する相当長時間の執拗な聴取は、それなりの犯罪の容疑が無ければ出来ないことで、傷害幇助または暴行示唆くらいは立件されることを期待していたが、相撲協会の危機管理委員会の高野元検事が手をまわして抑えたという話があった。

 高野元検事のこの事件の中間報告というのが、法律家とも思えぬもので、「貴ノ岩が素直に謝れば済んだところ、睨み返したので日馬富士が暴行に及んだ」と、加害者を擁護して見せた。被害者を悪者にしたのである。「街でチンピラに因縁を付けられてもけっして反抗的な態度を取ってはいけません。謝って下さい」と人々を元検事は諭しているのである。法曹界では被害者より犯罪者の方が偉いのである。

 結局白鵬や鶴竜はせいぜい1,2か月分の減俸止まり。八角理事長も減俸と言う軽い責任の取り方に済ませた。結局この事件の反省は相撲協会体制派には全くなく、隠ぺいせずに警察に通報した貴乃花親方一人、平の親方に落とし込んで決着させた。

 日馬富士の暴行傷害事件は、モンゴル力士会こそ根源である。そこを全く問題にせず、メスを入れず、単なる暴行とリンチの違いも理解していない相撲協会の親方連中は、いまだ未開の裸族の集団レベルである。これに取ってつけたような、これまた半端人材(物事の本質を見抜けない)で構成された横綱審議委員に評議員。彼らも見るからに同族である。

 今回、芝田山親方(元横綱大乃国)が年寄会で貴乃花親方に言ったという『あなたの言動と行動によって、協会員1万人の家族の生活がおかしくなった』。それこそモンゴル力士会、日馬富士や白鵬に向かって言うべき言葉なのである。

 日本の美しい伝統文化が、いかがわしい連中に汚されて良いわけはない。日本人に相撲取りのなり手が少ないことは分かるが、やはり大陸の方から力士を呼んでくるのはやめた方がいい。彼らには結局、この国の伝統文化などなく、個人の儲けの多寡しか眼中にない。取れるうちに取れるだけ取って、翌年の種も、稚魚も眼中にはない。

 今回、貴乃花親方は内閣府への訴えを取り下げたようだが、政府は、公益法人である相撲協会の在り方をきちんと精査し、改善指導しなくてはならないのではないか。レスリング協会のパラハラ問題もあり、訴えの有無に関わらず見て見ぬふりは許されない事態が続いているのだ。

 どこもここも事なかれ主義で、既得権者が自分たちの猟場を守ることに汲々とする。何かが大きく狂い始めているのだ。政権末期の断末魔と連動している。





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