中小企業診断士 泉台経営コンサルタント事務所 ブログ

経営のこと、政治のこと、社会のこと、趣味のこと、人生のこと

時事散歩Ⅸ 第30回

2021年07月28日 | ブログ
続、呪われた五輪

 都知事小池氏をモデルにした「女帝」は文春の大宅壮一賞を得ている。最近鬼籍に入った立花隆氏の「田中角栄研究その金脈と人脈」に比肩するジャーナリスト執筆本ではなかろうか。

 一方菅総理の身辺では。総務大臣時代に秘書としていた子息の接待問題は、別人格で片づけたが、過去から続く、政人脈を活用した身内への便宜については、文藝春秋などで報じられている。時々漏れ伝わる、その恫喝的な政治手法も印象が悪い。

 五輪がなぜ呪われなくてはならないのか。何が言いたくて呪われた五輪を前垂れにしたのか。すべて主催者側のトップの美しくない経歴や詐称や言動が、まじめに働く関係者の心を蝕んでいるのではなかろうかと言いたいのだ。世に呪いや魔物が棲むとすれば、すべて人の心の邪悪な部分であろう。

 政権とテレビ局(NHKも民放各社も)、政権と電通、政権と大手新聞社(読売新聞など)。黒い関係は無いのか。IOCと米国テレビ局、IOCと五輪支援のグローバル企業各社。中共のウイグル人権問題と同様、公明党や一部の中共の息のかかった人物(与党幹事長など)による証拠の曖昧なことを言い訳に蓋をしていいのか。

 呪いや魔物は、権力者がいかに蓋に重しを載せたとしてもどんどんと染み出して、人々に見せてくれる。それらが東京五輪の数多くのトラブルとして垣間見えているのだ。責任者の人選を間違えれば、その下に配する人材も間違った者が登用される。類は友を呼ぶものである。

 日本国も東京都もトップの選択を確実に間違えていると思う。それがどんなに取り繕ってもコロナ禍のような非常時には顕在化してくる。国民の目を政治から逸らせるナチスの3Sは有名だが、スポーツ(オリンピック)は本来政治色があってはならず、元々のスポーツの目的はオリンピック選手になることではない。「五輪で金メダルを取って10億儲けるのだ」はその人個人の勝手だけれど、本来のスポーツの目的ではなかろう。

 五輪が開幕し、日本選手が活躍して嬉しくない日本人は少ない。それは今回のコロナ禍の五輪開催に反対と言っていたこととは全く次元の違う価値観である。賛成派は「それ見たことか」「手のひら返しだ」などと幼稚な発言を弄するが、今回の五輪推進派はその程度の知性しか持ち合わせていない。

 戦後政治を振り返って、そのターニングポイントは今太閤と呼ばれた角栄氏の総理就任にあった。金権と気配り政治で上り詰めたものだった。佐藤栄作氏が少し長くやりすぎて、世間では次期総理の本命と見られていた福田赳夫氏が総裁選で敗れたのだ。金権総裁選に敗れたとする福田派が角栄派への激しい対抗意識をむき出しにする。角栄氏の現在日本への負の遺産として、日中国交回復の際の不手際(尖閣の事など、諸々の条件を曖昧なまま条約締結した)と小沢氏や二階氏を育てたことが挙がる。1964年の東京五輪には、まだ呪いなど掛る要素は少なかった。

 その後、小泉純一郎氏の金権政治打倒を表看板として「自民党をぶっ壊す」に始まり、長期小泉政権は始まったが、その後継の安倍氏や新自由主義を掲げる竹中平蔵氏を育てる結果となる。さらに竹中門下生として菅氏が勢力を伸ばし、また郵政民営化選挙で小池百合子氏を登場させたことなど、現代の日本に大きな負の遺産を産んだ。

 金権腐敗もそれに対抗した勢力も手法に無理があった。それが現代の五輪に呪いとなって、国民に政治とはどうあらねばならないかを問いかけているのだ。




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時事散歩Ⅸ 第29回

2021年07月25日 | ブログ
呪われた五輪

 印象深い始まりは、新しい国立競技場の採用設計案の撤回であった。開会式直前には開会式演出担当の方が、その前には開会式作曲担当の方がそれぞれ過去の言動を咎められて辞任(解任された)。女性演出家(MIKIKO氏)を電通が降ろして、後任となった演出家の佐々木氏が、4か月ほど前に女性芸人の方の容姿を侮辱する発言で辞めることになった。

 その他諸々不祥事は両手にも余る。小山田圭吾氏の過去のいじめや小林賢太郎氏の芸人当時のコント内容への批判に端を発する解任劇に、脳科学者の茂木健一郎氏が猛反発している。茂木氏は元々五輪反対を訴える人たちを、「声の大きい少数者」と括って疎ましいと批判していたようである。同様の理屈は内閣参謀参与を「さざなみ」発言で辞任した高橋洋一氏の、「世論は間違う」がある。単に庶民を敵に回す発言で政権側にも不評であった。

 もっとも茂木氏の場合は、過去に摘発を受けた脱税(申告を怠っていた)のことがあり、自身の言動や現在の功績に、過去を持ち出して野次られる恐れにおいて、解任された面々と共有意識があるように思う。また、確かに堀江貴文氏も指摘しているように「粗さがしが先鋭化してきた」とも言えるわけで、過去の不始末はどこかで時効とする規定が必要かもしれない。しかし、粗が問題になるその程度や問題になる場面にもよるため、一律の規定は難しかろう。

 それにしても、主催は東京都であり、勿論政府も重要な関りを持つが、菅総理と小池都知事の責任と権限の棲み分けが不明である。小池知事など就任時はすでに決まっていた五輪競技の開催場所にクレームを付け、経費削減を検討すべきと自ら現地に乗り出して調査までしていた。豊洲の問題も移転を決めた連中に疑念をぶつけて目立った振る舞いに終始していた。結局市場移転は大幅に遅れて五輪用に通そうと計画していた道路建設が遅れた。あれだけ口を出す人が、コロナ禍の五輪開催の賛否は曖昧にし続け、五輪反対の国民の声をバックに「都民を守る」と菅一派を相手にこれまた大立ち回りかと思えば、過労で入院。辛うじて開会式無観客との都民ファーストの都議選公約を実現した。

 五輪終了後の衆院選への出馬が噂されるくらいで、自分ファーストの沈黙であったように感じる。何といっても小池氏には学歴詐称の残り火がくすぶる。本来国会議員などに立候補できない筈だ。疑念がないなら無いと、本人が必要書類を提示して記者会見するなり、選挙管理委員会等が、「公に調査したが問題なし」とお墨付きを出すなどしないとわれわれ庶民には納得がいかない。

 昨年6月に在日エジプト大使館がカイロ大学の学長の声明として小池氏がカイロ大を卒業したのは事実だとすることを公表したそうだ。しかし、エジプト政府は日本から多額のODA援助を受けているため、小池氏を日本とのパイプ役として利用しようとする意図があった。またエジプト社会は腐敗が多く、社会的地位によって恩恵を受けられる国であるなど、卒業証書を金で買った疑惑は消えていないのだ。(続く)



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時事散歩Ⅸ 第28回

2021年07月22日 | ブログ
熱中症の季節

 会社勤めの最後の5年間は、倉庫での製品充填作業と出荷物流管理を担当した。それまではプラントオペレーターの5年間を経て、化学の研究業務が長かったが、出荷物流に関しては新規事業(電子部品の製造)で少し経験があった。

 実際の現場作業は、すべて協力会社の人達によるもので、もっぱら経費管理(コストダウン)と現場の安全管理が業務だった。

 倉庫作業はこの夏場が最も厳しい。大きな建屋にフォークリフトが始終出入りするため、冷房はできない。ひとつは、毎年スポットクーラーを買い増しして対応した。酷暑と言われるようになったのはいつの頃からか明瞭に覚えがないが、倉庫での熱中症の危険が言われるようになった時期と一にしているように思う。

 担当した初年度から6月に入ると、倉庫の協力会社の人達を二班に分けて、事務所会議室に集まって貰い、「熱中症」について講義した。熱中症だけでも味気ないので、「品質管理」など日頃の業務に関係する管理技術についても講義した。上にお伺いを立てて会社経費で参加者に缶コーヒーなど配るのも面倒なので、自前で購入して配った。

 講義など講師には苦にならないが、聞く方がくたびれるものだ。しかし、こちらの熱意も感じてか、みなさん熱心に聞いてくれたものだ。

 倉庫の現場事務所には、協力会社持ちで休憩時間に飲めるよう、ドリンク類を準備してくれており、休憩も適宜取れるようになっていたので、担当した5年間に熱中症で倒れた人は居なかった。熱中症の講義でも特に繰り返しお願いしたことは、昨晩の深酒等での体調不良で出勤することのないようプロ意識をお願いしたものだ。

 この夏、熱中症で亡くなった人の情報ではやはり70歳以上の方が危ない。初期症状はコロナと良く似ていると聞くけれど、重症化が高齢者に多いことも共通している。加齢とともに、あらゆる病魔への抵抗力は低下するので、当然の話だ。これを遅らせるために、各種サプリンメトが数多く出ているけれど、老化すなわち筋力の低下ではないかと考えている。講義ではそんな話はしなかったけれど、70歳台も半ばになるとひしひしと感じるものだ。

 昨年度から診断士協会の支部のスキツアップ勉強会で、「工場診断」の講義を仰せつかった。私ごときが同じ中小企業診断士の有資格に説得力のある話ができるのか。私が社会に出て、装置産業の現場で叩き込まれたことは、「安全第一」ということ。

 「安全活動は、従業員の命を守る活動である。従業員の家族の幸せを守る活動である。この意識を経営者は従業員と共有しなくてはならない」

 このことを講義の中心に据えて話を進めれば、受講生の心にもつながるのではなかろうかと考えて資料を作成したものだった。酷暑の夏も屋外の仕事をされる人は多い。ご安全に!




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時事散歩Ⅸ 第27回

2021年07月19日 | ブログ
菅と菅(スガとカン)

 新聞広告の週刊誌の見出しは、時にみごとに世相を切り取る。「菅(スガ)さん、あなたにはほとほとウンザリです」(週刊現代)。10年前にも同じような状況があった。東日本大震災への対応の稚拙さや消費税増税を持ち出すなどで国民からだけでなく、民主党内からも退陣を求める声が満ちていたが、当時の菅(カン)首相もなかなか辞めようとはしなかった。

 コロナ対応と五輪強行で支持率は30%を切った菅政権。それでも秋の総裁選への出馬を問われた菅首相は、「出馬は当然です」のように答えたそうだ。何といっても大派閥の細田派(実質安倍派らしい)や麻生派(いずれも馬と鹿の合体人物の集まり)の支持をガッチリ取り付けている。

 未だに国民からの支持の高い石破氏などが総理になれば、長期政権だった安倍-麻生-菅の悪事を曝け出す恐れがある。なぜかやる気を見せている岸田氏の人気は、国民の中に上がらない。一方こちらも未だにだけれど小泉進次郎氏の人気が根強いのも不思議で、自民党支持者には安倍氏の再登板を期待する声さえあるようだ。自民党支持者すなわち富裕層は見せかけのアベノミクスでいいから、さらに株価を上げて欲しいという自分が儲ければ良しのさもしい人々であろうと思ってしまう。

 その点、いろいろ言われた民主党政権であったが、ダメなものは駄目で、菅(カン)政権を辞任に追いやったのは自民党に優れる点だ。今の腐りきった自民党には自浄作用はないようだ。民主党に政権を奪われた際の深い反省?は雲散霧消して跡形もない。

 東京都では、知事が県を跨ぐ移動はなるべくしないように都民に要請する一方で、海外からの五輪関係者は受け入れるという矛盾を平気で行う。政府は迎賓館でIOCバッハ会長の歓迎会まで行った。IOCにそこまで阿る訳って何なのか。先の週刊誌の見出しによれば、バッハさんはホテルオークラのスイートルームに自前の調理人まで同行して宿泊しているという。日本国民を中国国民と言い間違え、中国人には随分と受けたようだが、早く北京五輪をやりたい気分なのだろう。習近平主席からのさらなるもてなしに心弾ませていることが見え見えである。

 日本人の血税が投入され続けたオリンピックが、本当に平和な時に行われるなら誰も文句も言うまいが、今はコロナとの戦争状態である。わが国だけではない。世界でも再感染が拡大しているという。こんな時に能天気な頭脳で考えた「安心・安全」で国民の命を危険に晒す日本政府、東京都そしてIOC/JOCとは一体誰のための組織なのか。

 太平洋戦争の教訓も、東日本大震災の教訓さえも僅かな期間で忘れ去り、能力のない為政者が権力の座に執着する。まさに「菅と菅現象」である。




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時事散歩Ⅸ 第26回

2021年07月16日 | ブログ
無観客

 プロ野球も大相撲も一部観客を入れてやっているが、五輪は無観客。どうも都議会選挙で都民ファーストが公約の「無観客」で善戦したことから、風読みの小池都知事が「無観客」開催を主張した。「緊急事態宣言を出すような事態であれば、無観客もあり得る」と言っていた菅総理も、これ以上評判を落とすわけにもいかなかったのであろう。読売新聞の世論調査でさえ、最低の支持率、最高の不支持率を記録したのだから。

 五輪は単なる政治の祭典で、首相が自身の延命に活用を図り、都知事は放置していた子育てに急に目覚めたようだ。こんな茶番を見せつけられながら活躍を誓う選手も辛かろう。

 IOCの会長がやって来て、広島は「来ないで欲しい」と言っているけれど行くらしい。どうにかして「政治の祭典」を「平和の祭典」に見せたいらしい。そして「日本国民」と言うところを「中国国民」と言ってしまい、ドイツのメルケルと同様中共大好きという本性を見せた。自分たちにより多くのお金を落としてくれる国や人たちが大好きである。人権も環境も法の支配も本音の所どうでもいいのだ。無観客で損をするのは日本で、テレビの放映権料さえ確保できればIOCとしてはOKなのだ。

 バッハ氏はフェンシングの五輪メダリストであったらしいが、そもそもスポーツの目的はオリンピック(に出ること)ではない。商業化され、肥大化し続けた五輪にコロナが立ちふさがり、関係者の根性の汚さを見せつけてくれる。

 北海道でのマラソンなども沿道は兎も角、一応無観客となった。首都圏で行われる競技が無観客で、札幌に首都圏からどっと人が押し寄せたら、またまた北海道は感染者のるつぼとなる。宮城で行われるサッカーなどは観客を入れると県知事は喜んでいたが、仙台市長は無観客で願いたいと言っている。どうなることやら。

 先般、診断士行事の私的なお誘いがあったが、まだパラリンピックの期間中だったので、「東京には世界の危ないマスコミ関係者がうろうろしているから、私は行きません」と返信したが、その後、実際五輪のマスコミ関係者から薬物で逮捕者が出た。

 政府や関係者は「安心・安全」と言うけれど、その言葉ほど無責任な言葉もない。だって海外からの選手や役員、報道関係者がすべて「品行方正」とは絶対に保証できないどころか、五輪関係者にはその逆が多そうだ。政府は何ももって「安心」とか「安全」とか言っているのか根拠が不明。入管のPCR検査さえ陽性者が出ても、仲間は調べずパスさせている。

 富岳によるシュミュレーションでは、新国立競技場での感染リスクは低かったようだけれど、無観客に優ることはないだろう。そもそも国立競技場まで直行直帰の観客は少なかろうし、リスクは最小にすることに越したことはない。観たい人はテレビで我慢してくださいということ。




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時事散歩Ⅸ 第25回

2021年07月13日 | ブログ
哀れな中共擁護

 中共の国内民主派への強硬な締め付け、周辺国家への軍事力をちらつかせた恫喝、領土領海などの世界の規範に背いての自己主張。ウイグル、香港、チベットを持ち出すまでもなく、この国の異常さは普通の人の目にはそう映る。

 しかし、同じ日本人でも、中共にコネを持つ人にとっては、どうにかして日本の対中政策を米国追随から引き離すミッションを与えられているようで、最後は対中戦争勃発の恐れを持ち出しておだやかに恫喝する。日本人の多くが先の大戦のトラウマから抜け出せていないことに加えて、中国や米国と違い、国土が狭く、大都市に人口の集中するわが国では、ミサイルへの備えが難しいことを衝いてくるわけだ。

 「フランスのマクロン大統領はじめドイツなども米中対立に巻き込まれたくないと思っており、G7は反中クラブではないと言っている。韓国やインドも民主国家でありながら、中共を排して米国に付くとは言っていない」。

 「中共と米国は、ウイグル、香港、台湾などを廻り大激論を交わしているが、そうした中、日本がさらに中国(中共)を苦しめるやり方をしていいのか。日本に求められるのは、中国(中共)に対する姿勢を曖昧にしながら、「気が付いたら得をしていた」という状況をいかに作り出すかである」。しかし全く具体案は示さない。示せないのだ。曖昧にしながら結果として損ばかりしているのだから。

 財界人や元外務省役人なども、中共との経済的結びつきによって、企業が利益を上げることが国益であり、中共を批判して経済的利益を失うことは避けなくてはならない。米国には梯子を外される懸念がある。との考えが主流で、香港やウイグルは中共の内政問題だ。マクロンもメルケルも同様な考えで、自国の国益の前に「背に腹は代えられぬ」主義のようだが、まことに情けない話だ。

 わが国のGDPの推移を見る限り、失われた20年、ほとんど増加していない。実は英国やフランスも同様であり、米国やドイツはそれなりに経済発展している。2010年に日本を抜き、GDP世界2位となった中国は、2018年までにさらに2.3倍にGDPを増加させているが、わが国はGDP名目では減少しているのである。

 最近世間では、IOCのバッハ会長を「ぼったくり男爵」と呼んでいるようだが、まさにアベノミクスの8年間も含めて、中共に結果として貢いだだけとなっていることを知って言っているのだろうか。中共にぼったくられ続けているのだ。

 「ウイグルに人権上の懸念があるのは分かりますが、確実な情報を得る実力はわれわれにはありません。中国国内で暮らす人々は、自国が豊かになったことで幸せを感じ、人権問題をそれほど意識しているわけではありません」。

 人権侵害の証拠の確実性に疑問を呈しているのは、わが国の公明党もそうだけれど、証拠がないということは、中共が都合の悪い情報をオープンにしていないためで、コロナの発生源調査もWHOが1年後にようやく現地に入ったほど。感染初期早々に、武漢市を封鎖したのは感染拡大阻止もあろうが、真実の漏洩を恐れたものだと、その時に思ったものだ。

 中共という異次元の独裁国家を擁護しなくてはならない日本人ほど、哀れな人は居ない。



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時事散歩Ⅸ 第24回

2021年07月10日 | ブログ
都議会選挙

 都民ではないので、中身についてはほとんど分からない。ただ、首都での議会の議席を決める都議会選挙は、国政選挙との関連もあるようで、各政党とも国政選挙並みの力の入れようであったという。

 それにしても今回50%に届かない投票率の低さは問題である。コロナ禍で、しかも梅雨時の天候もあるにしても、どうせ変わらないとの選挙民の諦めと、庶民の政治離れというか無関心層が増えていることは民主主義にとって危機である。

 公明党や共産党のように一定の組織票を持つ政党が俄然強くなる。公明党は国政選挙では自民党を補佐する役割で、政権与党で甘い汁を吸うことに慣れ、自民党は小選挙区制でその組織票に依存する共生の関係。しかし、媚中政党である公明党に骨までしゃぶられて、自民党は独自色を持てなくなった。

 前総理の雑誌の対談記事に「反日が五輪に反対する」の発言があったようだが、習近平を国賓で呼ぼうとしたことなど、本人が一番反日勢力に加担しているのではないか。五輪開催の是非判断と愛国とか反日は関係なく、コロナ禍の国家・国民を愛するゆえに、リスクの大きい五輪開催を憂えている人も多いのだ。

 都議会選挙の結果は、自民党の思惑を大きく外れて、都議会第一党には返り咲いたものの予定議席数を大幅に下回ったようだ。都民ファーストが思わぬ健闘で、小池都知事の影響力の大きさを改めて評価する論まであるが、原理・原則論からみれば、各議員4年間の地道な活動があっての成果だと思う。初当選の際は確かに小池チルドレンであっても、その後の選挙区での活動は自己責任であろう。今回の当選31名全員現職であり、各人それぞれの努力で再選を果たしたと見るのが妥当であろう。

 小池氏には未だに、自民党幹事長の二階氏と組んで、初の女性宰相論があるが、話題としては面白かろうが現実味はないように思う。一度自民党を離れたという理由から石破氏が、あれだけ国民の支持を得ながら、自民党国会議員の中で支持を得られなかった。二階氏自身が、国民の88%が嫌う中共とズブズブということが知れ渡った現在、二階氏の影響力も流石に限界ではないか。

 菅氏では国政選挙も戦えないと言われ、安倍氏の再々登板待望論もあったりするが、安倍氏も菅氏も似たようなレベルで、どちらも国家の為にはいない方が良い。衆院議員任期を間近にして自民党ベテラン議員の引退が多くなっているようだ。党の現状に嫌気も指してのことのように映る。その原因は安倍・菅コンビによる長期政権だったと思う。

 企業なども同様なのだが、組織の構成員が全員参加できる、したくなるようでないと業績は向上しない。最近伸びている企業は、70年代の日本企業のお家芸であったTQC(総合的品質管理活動:現在はTQM)のリニューアル版を実践している企業のように診る。上下が忖度だけで繋がっているようではダメなのだ。末端という言葉は適切ではないが、何の役職も持たぬ社員、バイト生であってもいい、誰からも経営に進言できるシステムが組織を肥やす。安倍1強などと言われて喜んでいるようなトップでは組織は腐る。




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時事散歩Ⅸ 第23回

2021年07月07日 | ブログ
美しい形

 将棋の藤井聡太二冠が、この度棋聖位を防衛しビッグタイトル計3期獲得の規定で、9段となった。9段位の最年少記録を塗り替えたとある。将棋界では10代の9段は初めてのことである。これには早速テレビのワイドショーでも取り上げられていた。棋聖位の防衛戦は、現役最強の棋士と言われる渡辺名人(三冠)を3連勝で破ったのも凄いことだ。

 藤井さんが将棋界で数々の最年少記録を塗り替えているが、囲碁界にはさらに若い棋士が活躍している。仲邑菫二段(12歳)である。囲碁のプロ棋士は初段から(将棋は4段から)で、初段から二段への昇段は公式戦30勝(女流棋戦は含まない)が必要とのこと。これまでの記録は獲得タイトル獲得数最多という趙治勲名誉名人・二十五世本因坊の12歳3か月であった。仲邑二段は12歳0か月。今年は囲碁の最高峰タイトル棋聖戦のCリーグ入りも果たした。こちらもリーグ入り最年少記録とのこと。

 若い才能が開花するのは、その世界の先人の足跡が間違っていなかったことを示す。泥沼のような政界は、先人の金権政治のつけが尾を引いて、本物の政治家を育てていないことでも分かる。

 将棋界では、先先代の将棋界の会長であった米長永世棋聖の語録に、「対戦相手が非常に大切な将棋、すなわち昇級や昇段または陥落などの掛った一戦こそ全力で当たらねばならない」がある。大相撲の世界では、千秋楽を7勝7敗で迎えた力士の勝率が異常に高い時期があり、対戦相手が貸しを作る為手抜きするなどと噂されたものだったが、勝負の世界でそのような忖度が定着すると、その世界そのものが衰退する。その行動が美しくなかったことに起因する。

 囲碁や将棋は、今やAIが最も強くなり、果たして人間の勝負の醍醐味が、プロ棋士の世界を維持できるものかという懸念さえ感じていたが、藤井9段など、AIさえ読めない手を指すほどで、以前に増して将棋の世界は隆盛になった気がする。

 囲碁も将棋も如何にプロであっても、当然にすべて読み切れるものではなく、持ち時間と相談しながら可能な範囲で読み、現況の中で最善ではなくとも勝ちに近く、負けにくい手を選ぶことになるようだ。その際に選択手の拠り所となるのが、形の美しさではないか。どのような形を美しいかの判断基準は、基本的な局面では共通の指標(定石や手筋)があるが、高度な判断は独自の感受性によるものと推測する。

 美しい形で打っておれば、自身がそこまで読んでいたわけではないが、うち進んだ先にありがたいところに石があり、好都合となる場合がある。感想戦で「幸運でした」、「指運が良かった」などの表現になる。形を悪くした悪手を打っていると、巡り巡って必要なところに石がないことになる。

 人生も一寸先は闇、しかし僥倖もある。事故・災害との遭遇では、自己責任ではないことも多いが、幸運は日頃のその人の生き方に起因するところが大きいように思う。今の言動は美しいかどうか、反芻して美しい言動を心掛けねばならない。




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時事散歩Ⅸ 第22回

2021年07月04日 | ブログ
中国共産党結党100周年

 「門松は冥途の旅の一里塚 めでたくもありめでたくもなし」という一休禅師の歌がある。今、中国共産党の結党何周年というのは、先進諸国の政財界の無作為が続けば、まさに世界が赤く染まり、人権が独裁国家に蹂躙され消えてゆく旅の課程に読み替えられる気がする。

 そのような一党独裁の共産党政権にさえ、日本の主要な政党や政治家、元政治家などは祝賀の電報を届けたという。未だに、同朋を何千万人も殺したという毛沢東崇拝者がこの国にも大勢いるようだ。太平洋戦争の責任を、戦前の軍部にすべて押し付けた米国のプロパガンダが行き過ぎて、戦後の多くの知識人が左前となり、1960、70年代の学生運動などを通じて、折角の優秀な若き頭脳の多くが社会に適応できず消失した。結果、数十年後の現在、凡庸でありながら、嘘つきでずるいだけの人物が政界を支配するようになった。

 中共の結党100周年に明確に「NO」を突きつけたのは、わが国では日本共産党だけというのは皮肉な話だ。隣国への儀礼的な祝辞であると断っても、中共に自分たちの顔を立てていることに変わりはない。彼らは中国共産党に一体どのような義理があるというのか。今この時も、中共海警艦艇はわが国領海を侵犯し続けているのだ。彼らはチベットやウイグル、香港などの人々の嘆きさえ理解していない。全く美しくない行動である。美しくない言動は、各人の今後の人生に必ず大きな躓きとなるであろう。

 習近平国家主席は、今回の祝賀演説の中で、特に台湾併合に力を込めたというが、戦後74年、中国共産党支配下とは全く異なる体制の中で、民主国家として独立している2400万人の人々を、勝手に飲み込もうという神経にはあらためて驚くしかない。一方で国際社会から疎まれないように広報してゆくことが必要とも考えているようだ。確かに中共からの経済援助に依存している一部の東南アジアの国々や、アフリカの多くの国家は中共支持であるらしい。しかし、中共はそれらの国々の民衆の支持まで取り付けているわけではなく、それぞれの国の指導者層に賄賂を贈りまたは恫喝して支持を取り付けているだけのように感じる。

 わが国の尖閣諸島は中共が台湾進攻の前に、太平洋からの米国艦隊等の侵入を阻止する砦として活用すべく狙っているようにも見える。台湾併合は何も他所事ではないのだ。

 今後、日本国内の中国人は可能な限り排除すべきであり、彼らの日本国内の土地取得などもってのほかである。いざ戦乱となれば、彼らは中共の命令で何をするか分からない。鄧小平は「20年すれば日本はなくなる」と言ったそうだが、当時から彼らの国家戦略に日本攻略のシナリオがあったと考えられる。しかし、日本の財界人には、未だに強硬な対中姿勢一辺倒を「思考停止」と論じ、戦略的互恵関係の構築が必要と言う。中国と互恵関係が成立するとの考えこそ現状を診ない「思考停止」である。

 核弾頭ミサイルの増強、サイバー攻撃、生物化学兵器、台湾有事の前には、中国国内の企業から派遣されている日本人とその家族13万人が人質とされるであろう。日本国内の100万人の中国人は中共への人質にはならない。何でもありの中共には喫緊に本格的に対峙する必要がある。五輪どころの騒ぎではない。



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時事散歩Ⅸ 第21回

2021年07月01日 | ブログ
五輪と交通事故と横領と

 遂に東京五輪が開催される月に入りました。「田舎の親にも会えず、一人息子の大学の卒業式にも行けず、県をまたいでの移動も自粛している。病院にも行けず、亡くなった人もいる状態で、海外選手が陽性後に即入院なんておかしい」(50代女性)、「パンデミックになる可能性を無視して突っ込んでいる状態は、正気の沙汰ではない。そんな危険な賭けに一般庶民を巻き込まないで欲しい」(50代女性/三重県)、「新型コロナ関連のことを詳しく分かっていない子どもたちでさえ自粛に協力しているのに」(50代女性/大阪府)、「子どもの運動会は、規模を縮小するなど工夫して行うこともできる。オリンピックと比べれば人数もかなり少ない。それなのに世界規模で密になりやすい、リスクの大きいオリンピックをなぜ強行するのだろうか」(20代女性/埼玉県)、「帰省ですら我慢して、親の死に目に会えなかった人々もたくさんいる。今、海外から数万人単位で人が押し寄せれば、これまでの努力が水の泡になる」(30代女性/神奈川県)等々。

 ネット上では普通の感覚の、世界の片隅で細々としかし家族を愛して生きる人々の開催反対の声が溢れている。これらの世論が間違っているのでしょうか?

 五輪開催に大きな懸念を持っているのは庶民ばかりではない。宮内庁の西村泰彦長官が「天皇陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を、大変ご心配されておられます。国民の間で不安の声がある中で、ご自身が名誉総裁をお務めになるオリンピック・パラリンピックの開催が感染拡大につながらないか、ご懸念されている、ご心配であると拝察をいたします」述べている。菅、安倍の裸の王様コンビは陛下の御意向さえ、宮内庁長官の個人的見解であると無視した。

 コロナ禍の五輪を前にして、児童を巻き込む重大な交通事故が発生した。千葉県八街市。60歳の物流トラック運転手が昼間から酒を飲み、運転を誤って道路わきの電柱に衝突。そのはずみで下校中の小学生の列に突っ込んだという。2人が亡くなり、1人重体、2人重傷という。痛ましい事故だが、加害者の60歳の男性運転手は、日頃勤務態度等に問題のない人であったという。当日は40~50km離れた市川市と東京江戸川区をピストンしていたという。

 今回の事故は歩道がない道路でありながら、通学路ともなっていたようだ。八街市内では同様の事故が2016年にも起きていたという。運転手の責任は当然としても、行政にも不作為の罪が重い。

 横領事件は、経産省の若手キャリア官僚が起こしたもの。コロナ関連の家賃補助金を、幽霊会社を設立して詐取したという。自分たちが手がけた制度だけに、抜け道を知るのは容易であったろう。安倍、菅と続く政権の自分ファースト政治が、官僚へも伝播していると言えば言い過ぎだろうか。



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