オリンピックの品質
平昌冬季オリンピックも本日閉会式。当初寒さなどから最悪の五輪ではとまで酷評されていたが、テレビで観る分には影響なく、テロとか大きなトラブルもなかったようで良かったのではないか。もっともオリンピックはアスリートファーストがその品質の目安であるべきで、平昌という土地、寒さと強風に晒されたジャンプ台などの施設が競技する者に最適であったかどうか疑問視する声はあった。
加えて開会式から南北朝鮮の友好を強調するあまり、統一旗から即席の女子のアイスホッケー合同チーム、金正恩委員長の妹金与正氏の初めての訪韓、管弦楽団に美女応援団など、政治色の強いオリンピックの始まりでもあった。合同チームなど韓国内の世論も二分していたようだ。
しかし、もともと同じ民族なのだから仲よくすることは当然で、このような平和の祭典だけでも一緒に行動することは大いにいいことである。「櫂より始めよ」である。日米が北朝鮮の核開発やミサイル開発を阻止するために経済封鎖を行っても、同じ民族同士に日米と同じ価値観を望むことは無理がある。さらに韓国の大統領文在寅(ムン・ジェイン)氏にすれば、北朝鮮ではなく日本こそが敵国である雰囲気だ。
ただ、現実問題として南北友好の次を考えると相当な困難がありそうだ。韓国が北朝鮮の金独裁政権に組み込まれるわけにはゆかず。さりとて、韓国が北朝鮮を抱え込む場合、お隣の中国が黙っているとは思いにくいし、韓国には相当の経済的負担がのしかかるであろう。
政治の話は置いて、男子フィギア羽生結弦選手のSPに始まり、わが国でも俄然オリンピックが盛り上がりを見せた。素晴らしい演技はスポーツと言うより高度な芸術である。続く女子スピードスケート500m小平選手の金メダルも見事だった。韓国選手の五輪3連覇を阻止し、オリンピック新記録での申し分ない勝利だった。
オリンピックの品質とは、まさにアスリートの技の見事さにある。これぞ世界一。スピードスケートの女子団体パシュート3人組の見事な滑りはまさに氷上の芸術であった。こちらも強豪オランダを破るオリンピックレコードで金メダル。日本のメダル獲得数も長野大会を抜いた。
政治と商業主義に翻弄される一面もなくはないオリンピック。審判の不正や選手のドーピングもこのオリンピックでも聞かれた。それらのマイナス面を補って余りある選手の品質の高い技。助け合う同僚、ライバルとの民族を国境をも越えた友情。
この夢の世界を次は酷暑の東京で観ることになる。何で最も暑い時期にオリンピックをやるのかといえば、スポンサーに配慮せざるを得ないマネーファースト商業主義に行き着く。しかし、選手たちのひた向きなその競技に向ける情熱は、金と権力に汚れた連中さえも浄化するように思える。
平昌冬季オリンピックも本日閉会式。当初寒さなどから最悪の五輪ではとまで酷評されていたが、テレビで観る分には影響なく、テロとか大きなトラブルもなかったようで良かったのではないか。もっともオリンピックはアスリートファーストがその品質の目安であるべきで、平昌という土地、寒さと強風に晒されたジャンプ台などの施設が競技する者に最適であったかどうか疑問視する声はあった。
加えて開会式から南北朝鮮の友好を強調するあまり、統一旗から即席の女子のアイスホッケー合同チーム、金正恩委員長の妹金与正氏の初めての訪韓、管弦楽団に美女応援団など、政治色の強いオリンピックの始まりでもあった。合同チームなど韓国内の世論も二分していたようだ。
しかし、もともと同じ民族なのだから仲よくすることは当然で、このような平和の祭典だけでも一緒に行動することは大いにいいことである。「櫂より始めよ」である。日米が北朝鮮の核開発やミサイル開発を阻止するために経済封鎖を行っても、同じ民族同士に日米と同じ価値観を望むことは無理がある。さらに韓国の大統領文在寅(ムン・ジェイン)氏にすれば、北朝鮮ではなく日本こそが敵国である雰囲気だ。
ただ、現実問題として南北友好の次を考えると相当な困難がありそうだ。韓国が北朝鮮の金独裁政権に組み込まれるわけにはゆかず。さりとて、韓国が北朝鮮を抱え込む場合、お隣の中国が黙っているとは思いにくいし、韓国には相当の経済的負担がのしかかるであろう。
政治の話は置いて、男子フィギア羽生結弦選手のSPに始まり、わが国でも俄然オリンピックが盛り上がりを見せた。素晴らしい演技はスポーツと言うより高度な芸術である。続く女子スピードスケート500m小平選手の金メダルも見事だった。韓国選手の五輪3連覇を阻止し、オリンピック新記録での申し分ない勝利だった。
オリンピックの品質とは、まさにアスリートの技の見事さにある。これぞ世界一。スピードスケートの女子団体パシュート3人組の見事な滑りはまさに氷上の芸術であった。こちらも強豪オランダを破るオリンピックレコードで金メダル。日本のメダル獲得数も長野大会を抜いた。
政治と商業主義に翻弄される一面もなくはないオリンピック。審判の不正や選手のドーピングもこのオリンピックでも聞かれた。それらのマイナス面を補って余りある選手の品質の高い技。助け合う同僚、ライバルとの民族を国境をも越えた友情。
この夢の世界を次は酷暑の東京で観ることになる。何で最も暑い時期にオリンピックをやるのかといえば、スポンサーに配慮せざるを得ないマネーファースト商業主義に行き着く。しかし、選手たちのひた向きなその競技に向ける情熱は、金と権力に汚れた連中さえも浄化するように思える。