20年
今年1月17日、阪神淡路大震災から20年となった。3月20日オーム真理教による地下鉄サリン事件からも20年である。
佐々淳行氏が昨年8月に出された「私を通りすぎた政治家たち」*2)の第二章に“国益を損なう政治家たち”が挙げられており、その冒頭に『不思議なもので、大事件・大事故・大災害が起こるのは、優柔不断の弱虫で決断することができず、単眼的な平和主義者で無策無能なリベラリストか、元左翼のような市民運動家あがりの政治家が内閣総理大臣になっているときだ。』とあり、該当者にまず東日本大震災時の菅直人総理を挙げている。
20年前の首相は、自社連立で社会党の村山富市氏だった。佐々氏は村山氏を『好々爺で人柄はよいが、非常時の指揮官ではない。』と切り捨てている。自衛隊派遣など政府の対応が遅れたことや後日のそのことへの弁明を批判している。地下鉄サリン事件の3月20日は、東京都知事は鈴木俊一氏であったが、青島幸男氏への交代時で、都にリーダー不在だったとも述べている。偶然と言えばそれまでであるが、時のリーダーの重要性を語る検証である。「一度変えてみよう」などという安易な政権交代は絶対にあってはならないのだ。
阪神淡路大震災の教訓は、企業のBCP(事業継続計画)作成や、建造物の地震対策の充実に活かされてきた。東日本大震災時に子供たちが自主的に「逃げろ!」と叫びながら大人たちも巻き込みながら高台に逃れて大勢の命を救った話しは、今更に美談として語り継がれているが、それは当該地方が教訓から学び専門家を招聘して小中学生に教育・訓練を続けていた成果だった。
それならオーム真理教が起こした一連の事件の教訓が現在に活かされているのだろうか。報道によれば、オーム真理教は2派に分かれ、双方共近年信者数を伸ばしているという。信教の自由は結構だけれど、自由とは他人の自由を担保してこそのものである。けっして犯罪組織になどなってはならない。
先の大戦から今年70年だけれど、大戦からの20年は、私ども団塊世代の先頭集団が高校3年生の夏だった。すでに周囲に大戦の面影はなかった。今よりはるかに日の丸、君が代は敬われていたように思う。祝日には多くの家で国旗を掲げていたように記憶する。小中学校を通じて、日の丸、君が代に異を唱える教師など見なかった。
この国が経済大国となった頃から、この国がひとつにまとまることを恐れる勢力が、それぞれの想いで、この国を分断しようと策謀したように思える。首相の靖国参拝反対も原発反対、憲法改正反対もしかりである。ひとつにまとまってこの国が他国に攻め入るなど誰も考えてはいない。ひとつにまとまって他国からの干渉や侵略に備えることを妨害しているのである。
*2)株式会社文藝春秋、2014年8月30日第1刷。国益を損なう政治家として、その他湾岸戦争時の海部俊樹氏、日本赤軍事件で、服役中の獄中犯を超法規釈放した三木武夫氏(在任中ろくなことをしなかったという)、金権政治の田中角栄氏、石井一氏(引退時民主党)、加藤紘一氏、河野洋平氏、トラブルメーカーの小沢一郎氏などなどが挙がっている。
今年1月17日、阪神淡路大震災から20年となった。3月20日オーム真理教による地下鉄サリン事件からも20年である。
佐々淳行氏が昨年8月に出された「私を通りすぎた政治家たち」*2)の第二章に“国益を損なう政治家たち”が挙げられており、その冒頭に『不思議なもので、大事件・大事故・大災害が起こるのは、優柔不断の弱虫で決断することができず、単眼的な平和主義者で無策無能なリベラリストか、元左翼のような市民運動家あがりの政治家が内閣総理大臣になっているときだ。』とあり、該当者にまず東日本大震災時の菅直人総理を挙げている。
20年前の首相は、自社連立で社会党の村山富市氏だった。佐々氏は村山氏を『好々爺で人柄はよいが、非常時の指揮官ではない。』と切り捨てている。自衛隊派遣など政府の対応が遅れたことや後日のそのことへの弁明を批判している。地下鉄サリン事件の3月20日は、東京都知事は鈴木俊一氏であったが、青島幸男氏への交代時で、都にリーダー不在だったとも述べている。偶然と言えばそれまでであるが、時のリーダーの重要性を語る検証である。「一度変えてみよう」などという安易な政権交代は絶対にあってはならないのだ。
阪神淡路大震災の教訓は、企業のBCP(事業継続計画)作成や、建造物の地震対策の充実に活かされてきた。東日本大震災時に子供たちが自主的に「逃げろ!」と叫びながら大人たちも巻き込みながら高台に逃れて大勢の命を救った話しは、今更に美談として語り継がれているが、それは当該地方が教訓から学び専門家を招聘して小中学生に教育・訓練を続けていた成果だった。
それならオーム真理教が起こした一連の事件の教訓が現在に活かされているのだろうか。報道によれば、オーム真理教は2派に分かれ、双方共近年信者数を伸ばしているという。信教の自由は結構だけれど、自由とは他人の自由を担保してこそのものである。けっして犯罪組織になどなってはならない。
先の大戦から今年70年だけれど、大戦からの20年は、私ども団塊世代の先頭集団が高校3年生の夏だった。すでに周囲に大戦の面影はなかった。今よりはるかに日の丸、君が代は敬われていたように思う。祝日には多くの家で国旗を掲げていたように記憶する。小中学校を通じて、日の丸、君が代に異を唱える教師など見なかった。
この国が経済大国となった頃から、この国がひとつにまとまることを恐れる勢力が、それぞれの想いで、この国を分断しようと策謀したように思える。首相の靖国参拝反対も原発反対、憲法改正反対もしかりである。ひとつにまとまってこの国が他国に攻め入るなど誰も考えてはいない。ひとつにまとまって他国からの干渉や侵略に備えることを妨害しているのである。
*2)株式会社文藝春秋、2014年8月30日第1刷。国益を損なう政治家として、その他湾岸戦争時の海部俊樹氏、日本赤軍事件で、服役中の獄中犯を超法規釈放した三木武夫氏(在任中ろくなことをしなかったという)、金権政治の田中角栄氏、石井一氏(引退時民主党)、加藤紘一氏、河野洋平氏、トラブルメーカーの小沢一郎氏などなどが挙がっている。