味園博之のブログ-文武両道「空手道と南洲翁遺訓」他古典から学ぼう

平成の今蘇る、現代版薩摩の郷中教育 
文武両道 「空手道」と『南洲翁遺訓』を紹介するブログ

恩を推して理ならざれば、仁を成さず。

2014-05-22 08:53:09 | ブログ

タイトル----恩を推して理ならざれば、仁を成さず。第1973号 26.05.22(木)

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 恩を推して理ならざれば、仁を成さず。『荀子』

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 恩義をほどこしても、そのやり方が道理にかなっていなければ、決して仁愛にはならない。

 たとえば、人に金品を恵むことは仁愛の行為であるが、まかりまちがうと、かえってその人を誤らせることになる。

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 【コメント】

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 『荀子』は上のように教えているが、恵む行為も程度問題なのです。昨日のブログにも書きましたが、誠心誠意対応すれば大方は理解してくれると信じています。

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『天保おすわり事件』(第29回)

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 同じく閏正月十五日付で、藤堂和泉守からも、左の伺書が出てゐる。

 「(前略)北國筋のうち、羽州荘内の城主、諸大名組合のうち、酒井左衛門尉忠勝殿以後、頭

 取仰付けられ、お勤めに御座候ふ。然る所此の度、お指替へに相成り候ふ儀は、私共へは

 御内達も御座なく、少しも承知仕らず候ふに付、此の段お沙汰申上げ候ふ。

 元和年内、恐れながら御三代目公方様御判にて、酒井左衛門尉家、代々御勤めに御座候

 ふは、何やうの御沙汰に御座候ふや、私共承知仕りたく、伺ひ書を以てお沙汰申上げ候 

 ふ。」

 いよいよ出でていよいよ辛辣だ。之を讀んだ水野の苦りきった顔が見えるやうだ。

 それに對して、老中から何と返事したかは、記録の徴すべきものがないから判明しないが、その都度、矢面にたたされる水野の苦しい立場は、自業自得といひながら聊か氣の毒の感がないでもない。  (頁一八)

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