【ラストの踏ん張り Photo by コーチさん】
市民ランナーの憧れのタイムがサブスリーというのは、ずっと昔から慣れ親しんできたこと。さらにハイレベルな女性ランナーにとっては3時間15分がひとつのキーワード。一般的な国際マラソンの出場資格が3時間15分以内だからだ。
昨日のハリ天のタイム3時間12分。30km過ぎに痙攣でペースを落とさざるを得なくなり、取り敢えずの目標にしていた3時間一桁が怪しくなってきた頃から、そう言えば周囲に女性ランナーの姿がやけに目につき始めていた。付近の男性ランナーにとっては3時間切りははるか遠く、サブ3.5は余裕という範囲。なのであまり緊張感が発せられていない。ところが女性ランナーにとっては、まさに正念場の位置取りなのだ。3時間15分が切れるか否かの瀬戸際。後ろに追いつくとその背中に、隣に並ぶとその横顔に、また後ろから迫り来る息づかいに、1分1秒を戦う懸命な迫力を大いに感じながらの後半戦だった。ずるずると行ってしまいそうなところをなんとか持ちこたえて走れたのは、前後を走っていた彼女たちのおかげだったようだ。
そう言えばその昔、河口湖マラソン・ラストの5kmくらいの所で、「このペースで15分切れますか!」って若い女性ランナーに声をかけられたことがあった。ついその気になって絶対に切れるよって引っ張ってあげたことを久し振りに思い出した。ゼーハーゼーハーと喘ぎつつも、無事3時間10分台でゴールへ。あの時の彼女の姿にも心打たれたものだった。
勝田では自分もそんな走りをしなくちゃなと実は密かに決意した次第。