SUUNTOが無事動いて一安心したら、次なる危機が迫ってきた。
自分の首だ。夜中にトイレから戻り、ベッドに横になろうとしたその時にやってきた。
ビッキ~ン
左首から肩胛骨にかけて、稲妻走る!ギックリ腰ならぬギックリ首だ。
青い閃光に心臓を打ち抜かれたかの如く、あぁこれで野辺山が消えたかとうなった。うなったと言ったが本当は声も出なかった。
全身の筋力を使って首に負担をかけぬよう、ミリ単位で動きつつ、ようやく体を横たえる。さて、どうしよう。少しでも頭を動かそうとすると容赦ない痛みが走り抜ける。じっとしてさえいれば大丈夫か。痛いことは痛いが眠気も相当。ここは一つ眠気優先で。フッと意識が落ちるが、痛くてすぐに目が覚める。腰まで突っ張って痛くなってきた。体を丸めたいけどそれすら怖くて出来ない。
やがて、朝。首にしっかり右手を添えて恐る恐る上体を起こす。ほっ、何とか起き上がれた。首を動かさなければ大丈夫そうだ。けれど針のむしろだ、午前中。
お昼休みを待って、さっそく左手小指側にある寝違えの特効穴に自分でハリ。久し振りの自分治療だ。ズーンと響くと体の力が抜けてきた。おっ、行けそうだ。裸になってそこだ、そこだとハリマネにハリを打ってもらう。さらにお灸だ。ああ懐かしいなぁ。昔々、20代の後半の頃には、背中が張ってつらいことが多く、寝違えもしょっちゅう。千年灸を買ってきてはこうして毎日のようにすえてもらったものだ。そう思うと今はなんて元気で健康的か。
そんな思い出にひたりつつ、何でもない時なら脂汗の熱さにうっとりしていると、みるみるうちにさっぱりしてきた。
夜中の痛みが「10」だとしたら、なんと「2」くらいのもんだ。
夕方には患者さんと実は夜中にね・・なんて体験談で盛り上がっていたら、あれよあれよと「1」以下だ。
見事に危機脱出に成功。