海見つつ梅干の種かみくだく 菅原鬨也
「滝」7月号の主宰の巻頭言、「虚実潺潺」の中の次の一節が目を引いた。
「しかし眼前に横たわっている自然は、災害があったとは思えないほど、ものすごく美しかった。ちょうど晴れた日で、海が凪いで、太陽の光をきらきらと照り返し、遠くに島影が美しく浮かんでいるのです。そして振り返ると瓦礫の彼方に美しい山並み、森、緑の連なりが見えるわけです。」 そして、さらにつづく、「結局はこの美しい自然によって癒される以外にはないということを実感しました。」 と・・・。大自然の脅威の前に、人間がどれほど無力であるのか、一方でどれほど自然に癒されてきたのか。なす術もなくただ梅干の種を一人かみくだく姿に、主宰の無念の思いが伝わってきた。
「滝」7月号「飛沫抄」より抄出。(Midori)
「滝」7月号の主宰の巻頭言、「虚実潺潺」の中の次の一節が目を引いた。
「しかし眼前に横たわっている自然は、災害があったとは思えないほど、ものすごく美しかった。ちょうど晴れた日で、海が凪いで、太陽の光をきらきらと照り返し、遠くに島影が美しく浮かんでいるのです。そして振り返ると瓦礫の彼方に美しい山並み、森、緑の連なりが見えるわけです。」 そして、さらにつづく、「結局はこの美しい自然によって癒される以外にはないということを実感しました。」 と・・・。大自然の脅威の前に、人間がどれほど無力であるのか、一方でどれほど自然に癒されてきたのか。なす術もなくただ梅干の種を一人かみくだく姿に、主宰の無念の思いが伝わってきた。
「滝」7月号「飛沫抄」より抄出。(Midori)