未明3時ごろ、余震に目が覚めました。次は大きな地震が来るかもしれないと怯えもしましたが、無事朝が来ていました。今年は、夏目漱石没後100年、来熊120年ということで、いろんなイベントが熊本の各地で予定されていたのですが、新聞紙上には「祝賀に影」とありました。漱石が熊本で教鞭をとっていた明治29年には「明治三陸沖地震」が発生しています。漱石は、「人生」というエッセイの中で、「不測の変外界に起り、思ひがけぬ心は心の底より出で来る、容赦なく且乱暴に出で来る海嘯と震災は、啻(ただ)に三陸と濃尾に起るのみにあらず、亦自家三寸の丹田中にあり、険呑なる哉」と言っています。津波や地震は、わが丹田にも起こると、人生に悩む思いを地震に喩えているようです。熊本地震で水前寺成趣園の湧水池が涸れてしまいました。(Midori)
しめ縄や春の水湧く水前寺 漱石
しめ縄や春の水湧く水前寺 漱石