十七音のアンソロジー★。・.:・゜'☆,。.:・゜'★

虚と実のあはひに遊ぶ  Since 2008 by Midori♡ H

第25回『草枕』国際俳句大会

2020-11-26 | Weblog
第25回『草枕』国際俳句大会は、コロナの関係で、今回俳句部門は事前投句だけとなりました。新聞掲載によると全国から602人、2288句の応募があったとか。私も毎年参加させていただいているが、今回初めて西村和子さんの入選!入賞者の皆さんの句から、一部紹介します。(Midori)

風薫る漱石囲む中に祖父       岡田春人(千葉県) *俳句大賞
黍嵐村に最後の帰還兵        平村久恵(北九州市)
端居して過ぎしことより明日のこと  渡邊佳代子(菊陽町)
野分けあと黒々と立ちあがる     北野昭夫(熊本市)
涼新た星ひとつづつ語りだす     境眞木子(熊本市)
風を読む二百十の漁師の目      前原啓子(沖縄県)
百合包む戦後を語る新聞紙      畑田孝子(美里町)

堂々たる掲句のあとで、お恥ずかしい限りですが、私の入選句です(*^o^*) 

木の葉髪切つて真珠のイヤリング    *西村和子選

神の旅

2020-11-17 | Weblog


熊本県北の南関インターから荒尾方面にまっすぐに伸びているバイパス。広い歩道は絶好の吟行を兼ねた散歩道。明後日の句会の兼題は「神の留守」あるいは「神の旅」。(Midori9

  大空へつづくハイウェー神の旅

小春

2020-11-13 | Weblog
小春日が続く中、自宅から車で15分という、和水町の金栗四三生家まで出かけた。山々に囲まれた小さな村はまさしく日本の原風景!折しも今日、11月13日は、四三の命日だとか。入館料は無料、おまけに記念の布袋まで頂いて恐縮の至り。学芸員さんの懇切丁寧な説明を聞き、思いがけず楽しく幸せな時間を過ごさせて頂いた。(Midori)

   ふる里の言葉弾める小春かな

「阿蘇」11月号 *撫子

2020-11-11 | Weblog
撫子に神の鋏のこまごまと    井芹眞一郎

動物はもちろん草木に至るまで、大自然に適った固有の形や色が与えられていることに驚く。「撫子」といえば、あのギザギザの花びら。ここに着目した作者が創作したものは、「神の鋏」。「こまごまと」に造化の営みが感じられ、撫子の花が形成されるまでの一過程を見る思いである。「鋏」の具象が何と言っても素晴らしい一句。今月号の巻頭句である。(Midori)  

「阿蘇」11月号 

2020-11-07 | Weblog
つちくれのやうな太陽原爆忌
源流は黄泉の国なり天の川
拭きあげて跣で過ごす母の家
夏痩の眼大きく異議唱ふ

*「阿蘇」11月号、岩岡中正選

11月の誕生日を過ぎて、もうすぐ母の年齢を超える。「ようやく」という思いが大きいが、一日一日を豊かに過ごして行きたいもの。(Midori)