高々と花火は祈りにも似たる 岩岡中正
花火は、中国の宋の時代に作られ、日本には鉄砲伝来の後に伝わったというが、今や花火は日本の夏の風物詩である。さて、八月はさまざまな鎮魂の月でもある。「高々と」の措辞が一句の決め手となっているが、「高々と」、夜空に揚がる花火に、「祈り」を見た作者である。花火は夏の終わりを告げるとともに、人々の「祈り」にも似ているというのだ。「高々と」から、「似たる」への着地に、祈りの余韻が感じられた。「阿蘇」10月号より抄出。(Midori)
花火は、中国の宋の時代に作られ、日本には鉄砲伝来の後に伝わったというが、今や花火は日本の夏の風物詩である。さて、八月はさまざまな鎮魂の月でもある。「高々と」の措辞が一句の決め手となっているが、「高々と」、夜空に揚がる花火に、「祈り」を見た作者である。花火は夏の終わりを告げるとともに、人々の「祈り」にも似ているというのだ。「高々と」から、「似たる」への着地に、祈りの余韻が感じられた。「阿蘇」10月号より抄出。(Midori)