「阿蘇」5月号 Ⅲ 2021-05-20 | Weblog うたたねの旅は巴里まで日脚伸ぶ えとう美冴 「うたたねの旅」という措辞がとても新鮮!「旅」と言っても、その旅は一時間も満たない旅である。「巴里まで」という日常を超えた想像が、春への期待に繋がって、楽しい一句である。(Midori)
「阿蘇」5月号 Ⅱ 2021-05-15 | Weblog 園を歩す春の女神に手を引かれ 矢田 節 「春の女神」と言えば、佐保姫。美しい春の女神に手を引かれれば、日頃の疲れや痛みも忘れ、どこまでも歩いていけそうだ。物語の一場面を思わせる美しくて、どこか儚さを感じさせる句。 (Midori)
「阿蘇」5月号 2021-05-05 | Weblog 乾坤の水音ひとつづつ凍る 月の夜のきらりと刃めく氷柱 手鏡の中の余寒を拭ひけり 春寒の縫針ちくと指を刺す *「阿蘇」5月号、岩岡中正選 「凍る」「氷柱」「余寒」「春寒し」、どれも兼題から創作した句である。兼題の利点は、偏りがちな季語や素材が広がる事である。お蔭で思いがけない作品もできたかなとも思う。初めて、マスクの手づくりに挑戦したが、手縫いである。マスクの出来はさておき、一句手にしたことは大きな収穫♪。(Midori)