一片の雲のほぐるる初音かな
木々芽吹く山の蔵せる水の音
朧より生れ朧の世にひとり
また別の風を捉へて揚雲雀
*「阿蘇」6月号、山下しげ人選 ☆2席
【選評】 鶯の声はいかにも伸びやかです。どんな固いものでも柔らげてくれます。それまで、冬を引きずり堅さの残る雲も作者の気持も「初音」の一声で解かれたように感じられたのです。初音の特質が十分に活かされた一句です。(しげ人)
鶯の初音は、殊のほか嬉しいものだが、夏を告げる時鳥の初音もまた格別だ。ところが、今年、時鳥が鳴いたのは、例年より1か月も遅かった。生態の変化か、天変地異か?と流石に心配になって来た頃、ようやく聞かれた時鳥の初音であった。昨日はや初蝉が鳴いていた。(MIdori)
木々芽吹く山の蔵せる水の音
朧より生れ朧の世にひとり
また別の風を捉へて揚雲雀
*「阿蘇」6月号、山下しげ人選 ☆2席
【選評】 鶯の声はいかにも伸びやかです。どんな固いものでも柔らげてくれます。それまで、冬を引きずり堅さの残る雲も作者の気持も「初音」の一声で解かれたように感じられたのです。初音の特質が十分に活かされた一句です。(しげ人)
鶯の初音は、殊のほか嬉しいものだが、夏を告げる時鳥の初音もまた格別だ。ところが、今年、時鳥が鳴いたのは、例年より1か月も遅かった。生態の変化か、天変地異か?と流石に心配になって来た頃、ようやく聞かれた時鳥の初音であった。昨日はや初蝉が鳴いていた。(MIdori)