穭田や君なきあとの風の音 鈴木三山
穭田は、すでに収穫の喜びはなく、寒々とした晩秋の風が吹くばかりだ。「君を悼む」の連作5句の中の最後の一句だが、穭田に吹く風は、作者の心の中を吹き抜ける風でもあるのだろう。君なきあとの蕭条とした寂しさが、「穭田」という季語によって十二分に伝わって来た。「滝」11月号〈瀑声集〉より抄出。(Midori)
穭田は、すでに収穫の喜びはなく、寒々とした晩秋の風が吹くばかりだ。「君を悼む」の連作5句の中の最後の一句だが、穭田に吹く風は、作者の心の中を吹き抜ける風でもあるのだろう。君なきあとの蕭条とした寂しさが、「穭田」という季語によって十二分に伝わって来た。「滝」11月号〈瀑声集〉より抄出。(Midori)