死に至る柱時計を出る西日 石母田星人
「震災」と題された6句の中の1句。
柱時計は、ずっと昔から休むことなく時を刻んでいたものだ。
しかし、この大震災で柱とともに倒れ壊れてしまったのだ。
「死に至る」という言葉でしか語ることのできなかった深い悲しみ。
西日が、壊れた柱時計の出口を求めて出て行けば、
残るのは、あの瞬間の時を刻んだままの柱時計・・・
「滝」7月号「渓流集」より抄出。(Midori)
「震災」と題された6句の中の1句。
柱時計は、ずっと昔から休むことなく時を刻んでいたものだ。
しかし、この大震災で柱とともに倒れ壊れてしまったのだ。
「死に至る」という言葉でしか語ることのできなかった深い悲しみ。
西日が、壊れた柱時計の出口を求めて出て行けば、
残るのは、あの瞬間の時を刻んだままの柱時計・・・
「滝」7月号「渓流集」より抄出。(Midori)