人生を横たへてゐる籐寝椅子 岩岡中正
「横たへてゐる」のは、身体ではなく、「人生」であるという。年ごとに深みと艶を増してゆく籐寝椅子は、作者自身の「人生」にも通じるものだろう。来し方を静かに振り返りつつも、まだまだ人生の通過点にある作者である。中7の下5への連体形は、切れのある連体形であると解したい。「阿蘇」8月号より抄出。(Midori)
「横たへてゐる」のは、身体ではなく、「人生」であるという。年ごとに深みと艶を増してゆく籐寝椅子は、作者自身の「人生」にも通じるものだろう。来し方を静かに振り返りつつも、まだまだ人生の通過点にある作者である。中7の下5への連体形は、切れのある連体形であると解したい。「阿蘇」8月号より抄出。(Midori)