狐火のあの日一気に老いにけり 赤間 学
狐火は、人気のない山腹などで見られる正体不明の青白い炎。昔から日本に伝わる幻想的な超自然現象であるが、その狐火を目にしたその日から、一気に老けてしまったという。まるで狐につままれたような理不尽さではあるが、どこか納得させられるのは、狐火の神秘性によるものだろうか。「狐火」と「老いにけり」の本来無関係であるべきものの取合せがどこか楽しくもある。「滝」3月号〈滝集〉より抄出。(Midori)
狐火は、人気のない山腹などで見られる正体不明の青白い炎。昔から日本に伝わる幻想的な超自然現象であるが、その狐火を目にしたその日から、一気に老けてしまったという。まるで狐につままれたような理不尽さではあるが、どこか納得させられるのは、狐火の神秘性によるものだろうか。「狐火」と「老いにけり」の本来無関係であるべきものの取合せがどこか楽しくもある。「滝」3月号〈滝集〉より抄出。(Midori)