JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

考『無駄遣い』

2010年09月08日 | y-その他

久しぶりの雨と涼しさをもたらしたのは台風9号、これから真っ直ぐこちらへ向かってくるかと思ったら、通り道がずいぶん南にずれて、このあたりでは被害どころかまさに恵みの雨、被害の出た地域の方々には申し訳ないような気分です。

「バブさん、どれかいりません?」
昨夜、Mさんのお店のアルバイト、SNちゃんが、何やらたくさん物が詰まった小さな紙袋を差し出しました。
中を覗くと入っていたのはガチャガチャの景品、それも半端な量じゃありません。
「なんじゃいこれ?」

ディズニー映画『トイ・ストーリー』のサウンドエッグっていう景品なんだそうでして、
「あたしぃ、バズが好きなんですよぉ、そんでもって所ジョージの声も好きでぇ、それが欲しいがばかりに・・・・」
なんと、4000円もの大金をガチャガチャにつぎ込んだというのです。
「アホか」
これを称して『無駄遣い』というんだぞと、まるで父のごとく諭したのでありますが・・・・・・


もらってきたのは「エラバレター」と叫ぶエイリアンです。
でも、ふと思ったのですが、以前自己紹介の写真に、
豚のハムの人形の写真を使ってたんだからそれにすり
ゃ良かった、なんてね。またもらってこようかなぁ・・・・・・

『無駄遣い』という定義はじつに難しいわけで、例えば、我が部屋で多くのスペースを取るレコードやCD、たいそうなオーディオではないものの無駄にぶら下げた4組ものスピーカー・・・・・どれをとっても家人なんかにとっちゃ無駄の何ものでもない。
いやいや、そんなものは物としてここに存在するだけ良いようなもんで、私がアルコールと煙草につぎ込む毎月の小遣いなんてア~タ、よくよく考えてみりゃ物としても残らないまさに『無駄遣い』の極右的存在ではありませんか。
SNちゃんに『無駄遣い』と諭した4000円なんて、
「私ゃ2時間で飲み干す自信がありますぜぇ」
って、オイオイってなはなしですよ。(笑)

だ・け・ど、だけどです。SNちゃんには言いませんでしたけどね、無駄があってこその人間、無駄があってこその人生じゃありませんかねぇ、(え、どうだいそこの人。笑)
税金の『無駄遣い』はイカンですけど、個人の『無駄遣い』は・・・ほら、消費の拡大にもつながるし、それに飲酒と喫煙なんざぁ直接税金を払っているようなもんじゃないですか、
「私の『無駄遣い』は、社会に貢献してるんだ!」
(そうだ、そうだ!)
「ありがとぉう!」
自己完結。(笑)

しかし、我が社会貢献の一旦、喫煙も、来月1日からの大幅値上げで風前の灯火であります。
「オレは止める」
と、公言してしまった私は、禁煙せざるを得ないのですけど、「庶民のささやかな贅沢をなして取り上げるかなぁ」との思いは、未だ消えません。
それにどうも納得いかんのは、今同じ値段(300円)の煙草が、値上げ後はどうして410円と440円に別れるのか・・・・・
まっ止めると決めた私には関係がないっちゃない話なんですけどね・・・・あ~あ

煙草の値上げはともかく、だれが総理大臣になろうとも、ただ闇雲に庶民の『無駄遣い』を取り上げる施策ではなく、まずは本当の『無駄遣い』が何なのか、そこをしっかり見極めた政策を実施していただきたいものです。よね。

「バブさん、一個でいいんですかぁ?あと二個ぐらいもってってもいいですよぉ・・・」
SNちゃん、やっぱそれは『無駄遣い』だわ。(笑)

さて、今日の一枚は、J.J.ジョンソンとカイ・ウィンディング、ダブル・トロンボーンの双頭バンドです。

KとJ.J.が組んだのは、1954年8月から56年8月までの二年間、この間にいくつものアルバムを残していますが、正直、私はあまり積極的に聴くバンドではないかもしれません。
それは何故か?
お行儀がよろしすぎる?いかにもモダン?
トロンボーンという楽器の特質だとも思うのですが、スリルがないというか、どうしてもほのぼの感が前に出てきてしまうようなところが、たまにしか聴かない原因になっているように思います。
かといって、聴くに堪えないとか、二度と聴きたくないとかいうんじゃないんですよ。たま~~にこうして聴いてみれば、前半のJ.J.のアレンジと後半のKのアレンジ、それぞれの妙、そしてじつにスマートな二人のアンサンブル、どれをとっても悪いところはないんです。

そんな前振りをしておいて、
先日、携帯音楽プレーヤーの曲入れ替えをしたときに、このアルバムも何故か入れ込んだんですが、運転中になにげなく聴くと、クソ暑い太陽のバカタレ直射日光も、爽やかな陽光へと変化させる、そんな魅力があることに気付きました。
そんなアルバムです。

K + J.J. / KAI WINDING & J.J.JOHNSON
1955年1月26,27日録音
KAI WINDING(tb) J.J. JOHNSON(tb) DICK KATZ(p) MILT HINTON(b) WENDELL MARSHALL(b) AL HAREWOOD(ds)

1.OUT OF THIS WORLD
2.THOU SWELL
3.LOVER
4.LOPE CITY
5.STOLEN BASS
6.IT'S ALL RIGHT WITH ME
7.MAD ABOUT THE BOY
8.YES SER , THAT'S MY BABY
9.THAT'S HOW I FEEL ABOUT YOU
10.GONG ROCK


バブの読書月間?

2010年09月05日 | g-i

まったくもう、クソ暑い、クソ暑い、クソ暑い~~~~!!
今日こそ自転車で遠乗り・・・・・・とんでもございません。ダイエットどころか死んじゃいますって、だってさぁ、部屋の片付けと掃除をしただけで、Tシャツが搾れるほどの汗ですよ、それで充分、ね、そう思うでしょ、だから、後はもう冷たいもんでも飲みながら・・・・・・
はっはっはっは、これだから私は夏太りするんですわな。

そんな夏太りもなんのその、じゃっかん綺麗になった部屋に、そ~~っとビールを持ち込んで、デューク・ジョーダンの「FLIGHT TO DENMARK」なんぞを聴きながら読み始めたのがマイク・モラスキー著『ジャズ喫茶論』です。
「FLIGHT TO DENMARK」が、ジャケットほど涼しくならないってぇのが難点ではありますが、それでも暑い中、けっこう楽しい時間が過ごせました。
やっぱり私の基本はインドアですな。(笑)

ここで『ジャズ喫茶論』の感想を・・・・といきたいところですが、夕方の料理当番までには読み終えられず、またの機会にということで(なんじゃそりゃ)

それにしても、最近本一冊を読む時間が、前よりかなり遅くなったように思えてなりません。
「一冊の本を読むのにこんなに時間かかったけなぁ????」

原因は何か?
第一には、細かい文字がどうにも読みにくくなったという、身体的理由?
第二に、毎日が車移動であるために読書時間が減ったことで、量が減ればスピードも落ちるってヤツ?
第三に・・・・・・・
って、じつは原因は分かってるんです。それはただ一つ「いろいろと理由を付けて本を読まなくなった」これですね。

こりゃインドア派としては、きわめて致命的な状況であります。
あらためて、読書推進に励もうと決意しました。
「よう~~し、明日からはまだ暑いけど『バブ、秋の読書月間』だぁ!」
明日からね。(ダメだこりゃ)

ここで、『料理当番、本日の一品』です。

一本1000円なんて噂まで立っている秋刀魚ですが、このあたりではなんとか百数十円で買うことが出来ます。
まずは、先日いつものバーのママからいただいた酢橘を添えて、定番の塩焼きです。残念ながら我が家には秋刀魚一本が横になる皿がないもので、こんなかたちになりました。

こちらは、母が昼の番組を見ていて食べたいとほざいた揚げ出し豆腐です。
「クソ暑いのに揚げ物なんかさせおって」
作ってしまえば、日本酒が進む良いアテになりました。

さて、今日の一枚は、ボビー・ハッチャーソンです。
このブログを読まれている方は、おおむね私の嗜好を読み取っておられるかも知れませんが、じつに私らしからぬ一枚でありますよね、じっさい以前はあまり聴かない一枚でした。
何処が嫌いってわけじゃないんですよ、ないんですが・・・しいて言えば、「この頃進みつつあったジャズ全体の流れ」とでも言いましょうか・・・・・

でも最近は素直に聴くようにしています。
と言いつつ、本来なら、ハッチャーソンはもとより、このリズムセッションに興味を持たなければいけないんでしょうが、そこまで大人にはなっていません。私的にはハロルド・ランドのテナーにどうしても耳が行ってしまいます。
「MATRIX」でのソロなんか、かなりだれかさんを意識している風はありますが、この頃のテナーマンがほとんど全てそうだったことを思えば、なかなか聴きごたえのあるテナーだと思ったりしてね。

まっ、たまにこういった私らしからぬ一枚も良いでしょう。

TOTAL ECLIPSE / BOBBY HUTCHERSON
1968年7月12日録音(当初、1967年とされた)
BOBBY HUTCHERSON(vib) HAROLD LAND(ts,fl) CHICK COREA(p) REGGIE JOHNSON(b) JOE CHAMBERS(ds)

1.HERZOG
2.TOTAL ECLIPSE
3.MATRIX
4.SAME SHAME
5.POMPEIAN


物覚えが悪くても

2010年09月03日 | g-i

もう暑いも言い飽きましたが・・・暑い、どうなってるんでしょ今年は、9月に入ってもチーッとも涼しくなりません。まったく「秋よ来い早く来い」ですよね。


昼の海水浴場にもう人影はなく、
見た目だけは秋っぽいんですがねぇ

最近は暑い上になんだか忙しくてテレビもろくに見てないんですが(ただし『龍馬伝』と『ホタルノヒカリ2』は、録画してまでも見ていますよ。笑)、それでも、ニュースの合間や、見るでもなくテレビをつけている時なんかに、気になるcmなんてぇのが二、三あるもんでして。

一つは、小林聡美さんが出演しているTOTOのcm
 ♪ あよいしょ
   キッチンスイスイスイ キッチンスイスイスイ
   こんなキッチン欲しかった ニャ~ ♪
ってヤツです。

同シリーズの光石研さん出演の ♪おしりがほっほっほ ・・・・♪ってヤツも良いんですが、小林聡美さんの踊り(?)がじつに気になって、聞こえてくるとついつい画面に目が行ってしまうのであります。

もう一つは、

 ♪ たたたたたいよう 楽しくたいよう
   ビタビタしたら ミンミンするよ
   たたたたたいよう 明るくしたいよう・・・・♪

っていう、アセロラドリンクかなんかのcmです。このcmソングがどうにも耳に付いてしまって、朝、家を出た瞬間、今日も暑くなるであろうことを確信させるギンギンラ太陽を見つめ、ついつい口ずさんでしまうのであります。

それにしても、あれだけ物覚えの悪くなった私が、不思議と口ずさめるようになってしまう・・・・う~~~ん、まっことcmソングとは恐ろしきもんであります。

そんでもって、TOTOのそれはまだしも、アセロラドリンクのほうは曲の続きがありそうで、気になってしまいましてね、調べましたよぉ

作曲、佐藤良成  唄、佐野遊穂 ハンバードハンバードの『アセロラ体操のうた』。
デヘヘ、ダウンロードしてしまいました。(笑)

 ♪ たたたたたいよう 楽しくたいよう
   ビタビタしたら ミンミンするよ
   たたたたたいよう 明るくしたいよう
   たたたたたたたら たたたらら
   目覚ましかけずに 今日また早起き
   となりの芝が 青かったら
   うちの庭には 花をうえよう ♪

明日の朝からは、車の中でフルコーラス歌っていそうです。

さて、今日の一枚は、レッド・ガーランドです。

ガーランドが引退したのは1962年、それが突如70年代半ばになってカンバックしてきました。いわゆる「ハード・バップ・リバイバル」の影響でありましょうか。
カンバック後のガーランドに関しては「さほどの期待をしない。ただただよくカンバックしてくれたと思うだけでイイ」程度でおる方も多いと思います。かくいう私もハッキリ言ってそういうところがあります。

このアルバムも、冒頭の「WILL YOU STILL BE MINE」を聴いただけで、「ムリクリ音を元気に聴かせたいだけじゃないの?」みたいな感じにも思えるのですが、よくよく聴いてみると悪くないんでありまして、特にフロントにレオ・ライトを据えたB面は聴き所が多いように思います。

とりあえずは「GROOVY」のガーランドなど一度忘れて聴いてみても良いアルバムではないでしょうか。

I LEFT MY HEART... / RED GARLAND
1978年5月録音
RED GARLAND(p) CHRIS AMBERGER(b) EDDIE MOORE(ds)
LEO WRIGHT(as)[4~6]

1.WILL YOU STILL BE MINE
2.PLEASE SEND ME SOMEONE TO LOVE
3.BYE BYE BLACKBIRD
4.BODY AND SOUL
5.BAG'S GROOVE
6.I LEFT MY HEART IN SAN FRANCISCO