昨日に引き続いての好天、風もなく穏やかな一日でした。
今日12月16日は『電話の日』。1890年(明治23年)の今日、それより3年前から東京~熱海間で通話試験を続けてきた電話が、「電話交換規則」の制定を経て、東京と横浜の電話交換事務所が始動して、東京、横浜で一般使用できるようになった日なのだそうであります。もちろん最初は利用料金がバカ高で、庶民が利用できるものではなかったようですが、それから120年近くたって「小学校への携帯持ち込みは是か非か」てな論争をしているとは、誰も想像できなかったでしょうね。
いやいや、かく言う私だって、小学生の頃は自宅に固定電話さえ無くて、電話を持っているお宅に茶菓子持参で借りに行っていたわけですから、携帯が溢れるこんな世界がこれほど早くやってくるとは予想だにしませんでした。
小学生の頃、アニメや漫画の世界で小型通信機を使って連絡を取り合う姿、憧れましたねぇ、でも、あれが電話機というイメージは無かったような、あくまでも電波を飛ばして通信をする、そうムチャクチャ性能の良いトランシーバーみたいなイメージだったように思います。「何かに電波が妨害されて連絡がとれません!」みたいなね。(笑)
そうそう、お金持ちの友達がおもちゃのトランシーバーを買ってもらったことがあって、あれは「何ごっこ」だったんでしょう?敵と味方に分かれての銀玉鉄砲の撃ち合いをするのにそのトランシーバーを使ったんです。ほら、敵から身を隠しても連絡が取り合えるようにってね。
ところが、実際はお互いの肉声がきこえる範囲ぐらいしかトランシーバーが使えないものですから、「えっ?何?何処?どうすんの?」なんておもわず立ち上がったら撃たれちゃった、みたいな。(笑)今の携帯ならあんな失敗はしなかったろうなぁ・・・・まっ、現代ではそんな遊びをする子供がいなくなりましたし、そんなんで携帯を使われたら親はたまったもんじゃありませんけどね。
最近は若者を中心に『携帯依存症』なるものが蔓延しているそうですが、
「これから、お風呂にはいるよ」とか「今、風呂から上がった、何してるの?」てなメールのやり取りを目の当たりにしたり、「毎日、3回以上は電話連絡することになってます。」なんて平然と言う女の子がいたり、「恋人関係としてはどうなのかなぁ?」などと思ってしまうのは、やはり中年オヤジの考え方なのでしょうね。
私なんざぁ、「何で昨日電話くれなかったの!」「わりぃわりぃ、近くに公衆電話が無くてさぁ」って、あの時代の方が、「声が聞けて嬉しい」とか「逢えて嬉しい」とかの気持ちが高ぶって良かったようにも感じるのですけど。
それから『電車での携帯使用』これは電車利用の少ない田舎ではさほど気にならないのですが、ほら、Mさんのお店の手伝いをしているじゃないですか、すると、携帯で話ながらレジを済ます輩がいるんですよね。もちろん、レジ打ちの最中に電話がかかってきたら一歩譲って「しかたない」にしても、話ながらカウンターにカゴをドーンってぇのはいかがなものかと
それからそれから、もっと許せないのは、携帯の話に夢中で子供をほったらかしにする輩。店の商品をイタズラしていても(これは子供なんだからしかたがない。)平気なんですもんねぇ、信じられん!
・・・・・これも中年オヤジの何とかですか?
電話が開通して百年以上、たしかに便利にはなりましたけど「電話の向こうには相手がいて、相手には相手の都合がある」「使う場の状況もふまえないと」そんな最低の気遣いは必要なんだと思いますよ。
「酒は飲んでも飲まれるな」とは、私がよく言われることですが
「電話は使っても使われるな」とも、現代は言えるんじゃないでしょうかねぇ
それにしても、どうして私の携帯にはほとんどメールが来ないんでしょう?(笑)
さて、今日の一枚は、デイブ・ブルーベックです。
1964年5月に初来日をしたブルーベックが残したジャパン・リスペクト・アルバム(笑)であります。
ブルーベックも一茶の句にインスパイアされたり、琴の演奏に魅了されたりと、それなりに日本を楽しんだようで、一曲ごとに自身の解説を添えてあります。
面白いのはその曲名ですよねぇ。「東京 Traffic」に「フジヤマ」に「禅 Is When」に「古都 Song」、「大阪 Blues」にいたっては「演歌じゃないんだから」とツッコミを入れたくなってしまいます。曲の中身もどっかで聴いたことのあるフレーズ(日本のという意味)や、「ヨー、ハイハイ」って・・・・・・
「TOKYO YRAFFIC」のドラの音、これは完全に
「ジャーン!テケテケ・テ・テ・テ・テ・テ~~~」
の世界で、チャイニーズ・ジャパン・・う~~ん『80日間世界一周』の日本?『007は二度死ぬ』の日本?そんな感じです。
でもまぁこれは、パツキンの女性を見ると全てアメリカ人だと思う日本男性がいたり、ニューヨークの街中じゃいつも拳銃の音が響きわたってるなんて思ってる人がいたり(今は少なくなりましたけどね)、逆の偏見の方が強かったりしたんですから文句は言えません。
こんな話をすると、なんだかオチャラケの珍盤のように思われるかもしれませんが、そんなことはありません。なんといってもポール・ディスモンドの存在が大きいと思います。
彼のアルトがへたすりゃ日本人が聴くと「え~~~」と言いそうなこのアルバムを、しっかりしたジャズサウンドに引き締めてくれているように感じます。
JAZZ IMPRESSIONS OF JAPAN / DAVE BRUBECK
1964年6月16,17日録音
DAVE BRUBECK(p) PAUL DESMOND(ds) GENE WRIGHT(b) JOE MORELLO(ds)
1.TOKYO TRAFFIC
2.RISING SUN
3.TOKI'S THEME
4.FUJIYAMA
5.ZEN IS WHEN
6.CITY IS CRYING
7.OSAKA BLUES
8.KOTO SONG