JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

人間をやめるとすれば

2008年12月29日 | s-u

今日も晴天、しかも風もなく師走の29日とは思えない暖かさです。乾燥注意報は気になりますが、寒くてガタガタ震えているよりは良いですよね。

人間をやめるとすれば冬の鵙(もず)  加藤楸邨

明治大学の齋藤孝教授は、この楸邨の句を題材に「『人間をやめるとすれば・・・』あなたならこの後に何と続けるか」との質問を市民大学で問題として出されたそうで、「その答えは多様で、その人らしさがうかがえて大変面白かった」とおっしゃってました。

『人間をやめるとすれば・・・』
みなさんは何になりますか?
えっ?何を突然?ってですか?
いやね、暖かな昼下がりに、ジョー・パスの「VIRTUOSO」なんぞ聴きながら、ちょっとした眠気に誘われて、さっきまで読んでいた本を閉じて青空を見上げたりなんぞすると、なんとなくそんなことを思ったりして・・・・・(笑)

これは「生まれ変わって何になりたいか?」てんじゃなくて、「今、人間をやめるとすれば」というところがミソですよね。
私は何になるだろう?

自由な野生動物
いやいや「生きる本当の苦しみ」には耐えられそうもありません。
ならば喰うに困らない飼い犬なんてぇのは?
でもコビ売ってへつらうのもあまり得意じゃないし、
いっそ地中でそっと生きるメメズ、いやミミズなんてどうでしょう?
待てよ、何かの拍子に地上に出ちゃって鶏の餌かカラッカラの干からびになるってぇのもちょっとねぇ
「私は貝になりたい」・・ちゃうちゃう
う~~ん、やっぱかな、それも飼い猫じゃなくて、加藤一二三九段の家の近くに暮らすノラてぇのがいいかな。

騒々しく走り回る人間達を、今日みたいな暖かい日は日向ぼっこしながら見上げて「また、バカやってるよ」と心で笑い、ちょっと寒くなったら、いかにも人の良さそうな人間を見つけて「ゴロニァ」、恋の季節にはナンパをしまくって、どうにも喰うに困れば加藤一二三九段の家を訪ねる・・・・・
あは、猫の世界もそんなあまかぁないかな。

おっといかんいかん、今日もMさんのお店の手伝いが待ってます。そんなつまらないことを考えながらボケ~っとしている暇は、下等人間の私には無いんでありましたね。(笑)
真冬に訪れた小春日和に、ついついそんな事を思ってしまった私でしたとさ、お終い。

さて、今日の一枚は、シャリー・スコット、ジョー・パスの次に聴いた一枚です。

以前も言ったかもしれませんが、オルガンという楽器を嫌いでは無いくせにあまり聴くことの少ない私は、ジミー・スミスなんかよりシャリーを聴く事の方が多いかもしれません。
それは何故か? う~~ん、分かりません。(笑)
おそらくは彼女のリズム感が私には合っているということなのか、それとも、亡くなる数年前に億万長者となったシャリーにあやかりたいからか・・・
ともかく、シャリーのトリオ演奏にはいやらしさが無いように思うんです。

このアルバムも、今日のような小春日和には、私的に「ベストマッチング~~」なのであります。

LIKE COZY/ SHIRLEY SCOTT
1960年9月27日録音
SHIRLEY SCOTT(org) GEORGE DUVIVIER(b) ARTHUR EDGEHILL(ds)

1.YOU DO SOMETHING TO ME
2.MORE THAN YOU KNOW
3.ONCE IN A WHILE
4.LITTLE GIRL BLUE
5.LAURA
6.LIKE COZY
7.MY HEART STOOD STILL
8.'DEED I DO