青空に浮かんだ白い雲が、まるで回転寿司のお寿司のように次から次へと流れていきます。「そういえば、回転寿司なんてしばらく行ってないなぁ・・・」
って、そうじゃなくて、それだけ風が強いのでありまして、北海道や日本海側では冬の嵐に見舞われているとか。晴れているだけ良しとしなければいけませんね。
世間では強風ばかりか不景気風も益々強まって、我が家にも影響が出始めています。
「今年は○○(私です)もMさんの店の手伝いがあるだろうから、正月の酒は一升でいいな」
とは、母。
「えっ?一升じゃたんないでしょ、御神酒もあげなくちゃいけないし、少なくとも二升は・・・・」
「なに言ってるの、御神酒もなんにも最後はだれかさんのお腹に入るんだから、足りないと思ったら自分で買ってきな、この不景気に贅沢は禁物なんだから」
「・・・・・」
なんだか不景気を逆手に取られて、言い含められたように思えてならないのですけど。
ともかく明日から本業は正月休みです。
ところで、皆さんのお宅ではお正月の準備は進んでおりますでしょうか?
我が家でも準備といって準備らしいことはなにもやっていないようなものなのですが、それでも「せめて正月くらいは」的思いになるのは、やはり日本人だからなのでしょうか。
大掃除は先日一日がかりでやってしまいましたから、
「あとは神棚を掃除して、今年のお神札に感謝して新しいお神札に取り替えて、ごぼうじめも新しいものに替えるでしょ、それからお供え餅に榊、あっ玄関の正月飾りを買ってこなくちゃ・・・・・」
なんだか妙に「そういった作業は男がやらなくちゃ」みたいな気になってしまうのは、父が昔からそうしていたからに違いありません。
しかし、これもある意味『男尊女卑』的な伝統で、「子をなす女子は穢れがあるから、神聖な神棚を拭き浄めるのは男」という考え方。これを伝統と捉えるか否かは難しいところです。
まぁ、そこんところは深く考えないで、我が家の伝統として今年も私が神棚の準備をすることにしましょう。
お供え物は置く順番が決まっています。
ちなみにごぼうじめは
神棚に向かって右側に太い方がくるようにね。
そうそう、「おせち料理は、正月三が日に女性が楽をするために作っておく」というのも間違いで、「新年の火や水や若水に女性が触れることを避けるため」というのが本来の理由。
でも、じっさいにおせち料理を作るのは女性なわけで(我が家は違いますが...笑)現代では「女性が楽をするため」で良いんじゃないですかね。
ちなみに「おせち」とは、もともと「節供料理」という意味で、旧暦正月の七日の日、三月三日の上巳、五月五日の端午、七月七日の七夕、九月九日の重陽に供えられた供御、つまり年に五回、神様に供えられる料理だったということを、元旦の朝あたりに子供さんに「うんちく王」として教えてあげたら・・・・・
「お父さん、ウザイ!」
と言われますので、ぜひお試し下さい。(笑)
「料理の買い出しはいつ行く?」
「どうせ作るのはあんたなんだから、一人で行ってくれば」
どう考えてみても我が家は『女尊男卑』のように思えてならないのですが。
さて、今日の一枚は、ゲイリー・バートンです。
以前「DUSTER」を紹介したとき、「バートンは、リズミカルで手数が多い奏法とハーモニーの使い方を駆使し、ミルト・ジャクソン、ボビー・ハッチャーソンとの差別化を主張、ロックを取り入れることでさらにそれを強調したかったのではないか」みたな、生意気なことをほざきましたけど、今日のアルバムなんかを聴くと、3年の時を経て、もっと深い部分、知的な方向へバートンは進んでいったのか?みたいな感じにさせられます。
特にA面部、モントルーでのヴァイヴによるソロ・ライブ(あまり聞かないフォーマットですが)を聴くとそんな印象を持ってしまいます。
(ただ、キース・ジャレットの曲をやっているってところが、ちと気にくわないのですけど....またこれだ。笑)
1972年のグラミー賞を受賞したこのアルバムは、B面の多重録音という手法に今ひとつ気を許せないものの(笑)バートンが表現したかったバートンらしさがじゅうぶんに感じられる一枚として、魅力的なアルバムであると私は思います。
ALONE AT LAST / GARY BURTON
1971年6,9月録音
GARY BURTON(vib,p,org)
1.MOONCHILD / IN YOUR QUIET PLACE
2.GREEN MOUNTAINS / ARISE, HER EYES
3.THE SUNSET BELL
4.HAND BAGS AND GLAD RAGS
5.HULLO, BOLINAS
6.GENERAL MOJO'S WELL LAID PLAN
7.CHEGA DE SAUDADE(NO MORE BLUES)
このアルバムは、当時聞いていましたが、持っていませんでした。ソロだけでは、お金のない若者は買うことができなかったのです。
年をとっても余裕が変わらない私が中古屋さんで考えたアルバムです。
お気に召さないかもしれませんが、1曲目のキースの曲がこの時代のバートンたちのバリエーションそのものでテクと音楽性でない、勢いが魅力でした。
3曲目のサンセット・ベルのバートンが本質かも知れません、バイブでハーモニーとフレーズとタイムを一体にすることの魅力はほかにはありません。
TBさせていただきました。
じつを言えば1曲目はとても好きな演奏でして「キース・ジャレットの曲をやっているってところが、ちと気にくわない」というのは、照れ隠しのようなものです。(笑)
バイブのソロと聞いただけでは、どうにも魅力が伝わってこないのは他に例がないからでしょうが、この演奏を聴くと「目から鱗」的所がありますよね。
魅力ある一枚だと思います。