JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

言い方一つでビールも逃げる

2007年06月03日 | y-その他

今日もじつに爽やかなお天気でした。朝窓を開けて深呼吸すればムチャクチャいい気分です。
そんな気分に水を差したのは、またしても家人でした。

昨日、お手伝いをしましたので、今日はゆっくり出来るのかと思ったら
「冬のシーツ何枚かあるんだけど、コイン・ランドリー行って洗ってきてくんない。」
まだ、冬のシーツを洗わずに置いてあったことにもビックリですが、学生だらけのコイン・ランドリーに、中年オヤジが行って洗ってこいというのもいかがなものでしょうか?

とは言っても、逆らえるほど私に力はないわけで、読みかけの本と携帯音楽プレーヤーをポケットに突っ込み、シーツの入った大きな紙袋を持たされた私は、近くのコイン・ランドリーへ

それにしても、コイン・ランドリーに洗濯に行くなんて、いったいぜんたい何年ぶりのことでしょう。家人は子供がまだ小さい頃、梅雨時にたまに利用していたようですが、私は学生時代以来だと思います。

黒いゴミ袋に詰め込まれた臭~~~い洗濯物を肩からぶら下げ、洗い桶とタオル、シャンプーと石鹸、それに一回分の洗濯石鹸も持って、風呂屋の隣に併設されたコイン・ランドリーに洗濯物を突っ込み、洗っている間に風呂に入ってくるってパターンが、一番多かったでしょうかね。
夏場など帰ってから家の中に干すものだから、蒸し暑さがさらにパワーアップして「風呂に入ったのに台無し」なんてことが間々ありましたっけ。

ともかく、昔は無かった大型の洗濯機にシーツを放り込み、大枚500円を投入。ドラム式のそれは静かに回り始めました。
料理はやっても、さすがに洗濯はやることのない私、当然、大型のドラム式洗濯機が動いているところなど見たことがありません。
昔の洗濯機といえば、ただ、ただグルグル回っているだけだったですよねぇ。それがあ~た、違うんですよ、今のやつは(そんなの常識だって?)。
見ていると、それはそれなりに面白くて、乾燥機が稼働しているおかげで、とても蒸し暑い店内にもかかわらず、しばらく見入ってしまいました。

「あれ?ところでこれって何分ぐらいかかるんだぁ?????? ねぇねぇ、これって何分くらいかかんのかなぁ? なにしろ不慣れなもので・・・・ハハハハハハ」
おもわず、漫画本を読みながら仕上がりを待っていた学生に訊いてしまいました。

馴れ馴れしすぎたのもよくはないんですれど、すご~~~い怪しい人を見るような目で見られた上に、
「右のところに表示になってんジャン」
とじつにぶっきらぼうに答えられてしまったのです。
「あっ、そっか!」
と照れ笑いなんかしてみましたが、もう少し言い方があるような・・・・・・・

若者よ、中年オヤジにはもっと優しく接しなければいけないよ
ひょっとしたら、「悪かったねぇ」なんて、帰りにビールでも持たせてくれる、てな事だってあるかもしれないんだから。
「おまえは、その態度一つでチャンスを逃したのだ!ざまぁみやがれ!!!!」

ともかく、無事にシーツ洗いも終わり、夕食の準備まで休日らしい一時を過ごすことができました。(へへへへへ、学生にあげなかった分、私がビールをいただいちゃいました。)
それでは、恒例『料理当番、今日の一品』

今日は、「鶏のガーリック・ソース」がメインでしたが、近くの奥様からマグロのブツの差し入れ、「簡単漬け」を、またも作ってしまいました。

これに「煮物」と「大根キュウリの塩もみ梅和え」
じゅうぶんですよね。

さて、今日の一枚は、尺八奏者、山本邦山のアルバムです。
邦山といえば、都山流尺八の名手で、パリで行われた世界音楽祭に出演したことをきっかけに、世界中を演奏旅行、そしてジャズと邦楽の融合を目指したという変わり種。
トニー・スコットやヘレン・メリルとの共演などもありましたが、何といっても原信夫とシャープ&フラッツと共に1967年にニューポート・ジャズ・フェスティバルに出演したことで注目をあびたミュージシャンでした。

この菊地雅章と共演したアルバムには、私のちょっとした思い出がありまして、
高校三年生の時だったでしょうか、友人からこのアルバムを借り、一人、学校の放送室のプレーヤーで聴いていると、とある女子がやって来て・・・・・なんと今流で言うと『告られた』のであります。この私が・・・・
世の中には下手物好きがたまにいるもので、彼女もその口だったのでしょう。
えっ?それでどうしたかって?
当時、私は『お付き合い』というものに、全くといっていいほど興味がなかったので、(遊び相手なら、そこそこいましたので)丁寧にお断りさせていただきました。(もちろん、今考えればもったいないことをしたと思っていますけど)
なんだか、邦山の尺八が、妙に寂しく感じられたことを思い出します。(笑)

くだらない話はそのくらいにして、
このアルバム、変わり種と言ってしまえばそれまでですが、『際物』で片付けられる一枚でないことは確かです。そこに流れる尺八の音は、凜としているというか。「このリズム隊にどうして尺八が合うのだろう?」と疑問符を持ちながらも、聴いてみると納得いくというか。
上手く伝わりませんね。「これこそ聴いてみないとわからない」という一枚だと思います。

ちなみに、我が友人等々の反応は極端でありました。

銀界 / 山本 邦山
1970年10月15日録音
山本邦山(尺八) 菊池雅章(p) GARY PEACOCK(b) 村上寛(ds)

1.序
2.銀界
3.竜安寺の石庭
4.驟雨
5.沢之瀬
6.終