JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

梅を咥えたワニ

2007年02月21日 | v-x

啓蟄にはまだ日があるというのに、我が家のカメ太君は早くも朝から餌待ち状態、毎年この時期はまだまだ餌食いが悪いはずなのに、こんなところにも暖冬の影響が出ているのですね。(笑)

かくいう私も今日のような陽気になると、ついつい昼食を野外でと考えてしまうわけで、
「よし、今日はお寺の駐車場だ!」と、爽やかな外気を浴びながらコンビニ弁当を食べました。

 

「クシュン、クシュン、ヘックション!」
バカですよねぇ、ここ数年はちょっとした民間療法のおかげで収まりつつある花粉症ですが、完治しているわけもなく、杉山を背負った寺を参れば症状が出るのは必至、しばらくくしゃみが止まりませんでした。



  梅は匂いよ木立はいらぬ
てな小唄の文句もありましたけど、私の場合は
  梅は観るだけ花粉はいらぬ、窓を閉めれば加齢臭
てなところですね。

そもそも、花を愛でるではなく、『賞(め)でる』というのは、眼鼻一体の楽しみ方だそうですが、小学生の時から花粉症とお付き合いのある私としては、かなわぬ春の楽しみ方です。
せいぜい、眼を使って愛でましょう。

ついで話のようなものですが
  梅柳さぞ若衆かな女かな -芭蕉-
という句を御存じでしょうか?
梅はいなせな美男子、柳はあだな女のたとえと昔から決まっていたわけです。

ジャズの世界では、ミュージシャンを猫(キャット)、スイング・ファンをワニ(アリゲーター)なんて言いますので、さしずめ私は『梅を咥えたワニ』ってとこですかね。
「バーカ、梅はいなせな美男子、ワニはスイング・ジャズのファン、どっちもあんたにゃあてはまんないよ~~だ!」ってですか?
何をおっしゃいます。スイング・ジャズだって聴くし、古木の梅だってあるじゃありませんか。
『梅を咥えたワニ』は、密かに柳の下を狙ってまーーす!
「やっばりあんたは大バカ者だねぇ、柳の下にいるのはせいぜい蛙だよ~~だ。」
 ・・・・・・・・・・・・・・しくしく

さて、今日の一枚は、昨日のコールマンから「えらい飛んだなぁ」と言われそうですけど、ジョー・ワイルダーを選んでみました。
じつに地味なアルバムではありますが、暖かみを感じる一枚だと思います。いわゆるハード・バップというより、スイング味(ほらほら、ここここ、・・・ワニ、ワニ)のバップみたいな。

暖かみというのは、サヴォイをイメージする最大の特徴で、同時期のブルーノート、ブレスティッジとは、明らかに路線が違うように思います。この一枚はその代表格的アルバムかもしれません。ちなみに、アルバム名からイメージするワイルドさは、みじんも感じられませんのでご注意を。(笑)
ハンク・ジョーンズ、ケニー・クラーク、手堅いバックに支えられ、じつに心地よい一枚に仕上がっていると思います。お勧めです。


SOFTLY WITH FEELING

なお、このアルバムですが、私はサヴォイ盤ではなく、SJ レコード盤「SOFTLY WITH FEELING」という再版レコードで所有しております。
その後、CDにて再購入しましたので、今日はCD盤での紹介になります。
内容的には「SOFTLY WITH FEELING」というアルバム名のほうが、あっているようにも思えますけどね。

WILDER'N'WILDER / JOE WILDER
1956年1月19日録音
JOE WILDER(tp) HANK JONE(p) WENDELL MARSHALL(b) KENNY CLARKE(ds)
1.CHEROKEE
2.PRELUDE TO A KISS
3.MY HERT STOOD STILL
4.SIX BIT BLUES
5.MAD ABOUT THE BOY
6.DARN THAT DREAM