JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

ギョ!

2006年01月25日 | d-f


やはり風邪気味のようで、午前中は酒のせいで頭痛がしているのかと思ったら、微熱があり、またしてもいつもの喫茶店でしばしの休息、
「バブさん、風邪?インフルエンザじゃないだろうね、うつさないで下さいよ。」とマスター、
「そうだね、後でマスクでも買って付けるよ」

ちょっと早めのランチを食べていると、最近「二胡」にはまっているK君がやってきました。今や大人気の楽器になってしまった「二胡」、15,6年前まで「胡弓」と「二胡」は同じ楽器だと思っていた私ですら、最近は現物を手にとって観られるほどメジャーになってきました。やはり女子十二楽坊のおかげでありましょうか。
私の知り合いでも、彼を含め二人ほどこの楽器を練習しております。一人はコンサートで客に聴かせるほどの腕になりましたが

「どう?二胡の練習は進んでる?」
「いやあ、あの楽器は奥が深い、難しいですよ。この前チェン・ミンを聴きに行ってきましたけど、ギョッとしましたね音がぜんぜん違って」
「まあ、どんな楽器もそうだけど練習のたまものだね、あちらさんはそれで飯を食ってるんだから、あなたより数段上手くなくちゃ....あたりまえのことでしょ」

「ところで、バブさんギョッとしたで思い出したけど、ギョッとしたのギョってなんだか知ってます?」
「ギョッとしたのギョ?、『魚屋のおっさんが驚いた、ギョ』ってんじゃないの」

彼の話によれば「ギョ」というのは、中国、韓国の古代楽器なんだそうで、もともと演奏の終わりを知らせる楽器だったとか、その音にみんながビックリしたので、「ギョッとした」という言葉が生まれたそうであります。
まさに、「楽器の音にギョッとした」という、彼の言葉使いは大正解?

これは調べなければと、帰宅後、風邪も忘れて調べてみると、有りました「ギョ」(吾攵)なる楽器が


虎の背中のギザギザ(何故か27個だそうですが)を、竹の棒でこすって音を出すのだそうで、南米楽器の「ギロ」を思わせるようなものなのでしょうか。
「K君、ありがとう、また一つお利口になったよ」

さて、今日の一枚ですが「ギョ」も「ギロ」も関係がない、ブッカー・アーヴィンのアルバムです。チャールス・ミンガスのグループで名をあげたアーヴィンですが、なんともアクの強いテナー・マンであります。
このアクが、私は嫌いじゃないんですね、39歳で亡くなってしまった彼、「THE SONG BOOK」は、絶頂期のアルバムだと思います。

THE SONG BOOK / BOOKER ERVIN
1964年2月27日録音
BOOKER ERVIN(ts) TOMMY FLANAGAN(p) RICHARD DAVIS(b) ALAN DAWSON(ds)
1.PAVANE POUR UNE INFANTE DEFUNT
2.COME SUNDAY
3.ALL THE THINGS YOU ARE
4.JUST FRIENDS
5.YESTERDAYS
6.OUR LOVE IS HERE TO STAY

おまけ、
夜になり、熱も下がり、頭痛も治まってまいりました。今夜は酒の代わりに薬を飲んでおとなしく、就寝しようと思っています。
どちら様も、体調にはくれぐれもご注意下さい。