JAZZを聴きながら ふたたび

恥も顧みないで再々開、よろしければお付き合いを

石竹の花

2006年01月14日 | g-i

雨戸にあたる雨と風の音が強くなってきました。すいぶん久しぶりのお湿りですので、乾ききった我が地方には雨はありがたいのですが、風はできれば勘弁してもらいたいものです。まぁ、雪崩や洪水の心配がつのる地域の皆様のことをおもえば、贅沢は言っていられませんけれど。

今、風呂から上がったばかりなのですが、暖かいですねぇ、スエット一枚でしばらくの時間は過ごせそうであります。昨日一昨日の寒さはどこへ行ってしまったのでしょうか?
風呂上がりといえば、みなさんは足の爪はいつ処理しますか?
「夜は爪を切るもんじゃない、よを詰めるっていって縁起が悪いんだから」というのは、今や昔の話です、特におじさんになるにつれ、面の皮に比例して足の爪も固く厚くなるもので、風呂上がりじゃないとおもうように切れなくなるんですよ。いやだいやだ、

「湯上がりの好いた娘がふくよかに足の爪剪る石竹の花」と読んだのは北原白秋、

「湯上がりの臭いおやじがふてぶてと足の爪剪る窓際の花」作バブ..なんちゃって

色白の娘が浴衣姿の立て膝で爪を切っている、湯上がりだからほんのり桜色に染まって、まさに月の光がてらす石竹の花、そんな姿に愛しさもさらにつのっていったのでしょうね、とても綺麗な歌だけど、なんとも艶っぽい
「湯上がり」とか、「湯浴み」とかいうことばは、艶っぽい風情があるものです。

でも、白秋が読むから良い歌になるだけで、おやじが読むとただのスケベ歌に変わってしまうような、バブ作のほうがおやじには適当でしょう。
そういえば遠い昔には、六畳一間の安アパートにも、そんな石竹の花が咲いていたような気もしますが、私もおやじになるように、石竹の花も何の花だかわかんなくなっちゃったりして......(笑)

せめて、白秋の歌をきいて美しいとおもう心は、無くさないようにしたいものです。

我が旧友、I君は、ビリー・ホリデイの大ファンでありました。特にこのアルバムのジャケット写真が好きだったのですが、彼女のもっと素敵な写真があると思うんですが、彼にとってはこの枯れたビリーが「石竹の花」におもえたのでしょうね。
さて、湯冷めをしないように、酒でのどを潤しながら、I君の「石竹の花」でも楽しみましょうか。

BODY AND SOUL / BILLIE HOLIDAY
1957年1月3,7,8,9日録音
BILLIE HOLIDAY(vo) HARRY EDISON(tp) BEN WEBSTER(ts) JIMMY ROWLES(p) BARNEY KESSEL(g) ALVIN STOLLER,LARRY BUNKER(ds)
1.BODY AND SOUL
2.THEY CAN'T TAKE THAT AWAY FROM ME
3.DARN THAT DREAM
4.LET'S CALL THE WHOLE THING OFF
5.COMES LOVE
6.GEE BABY AIN'T I GOOD TO YOU
7.EMBRACEABLE YOU
8.MOONLIGHT IN VERMONT

追伸、
またまた、「ジャズ四方山話」「酒話」「ジャズメン」を更新いたしました。よろしければご覧あれ。