社会の荒廃 研究室(蜻蛉の眼鏡)

国連の女子差別撤廃条約に基づく男女共同参画を強行する女性独裁権力(フェミニズム)の社会病理に言及、コメント欄も充実。

厳罰化傾向は決して正義にあらず --フィギュア織田選手の処分--

2007-08-03 15:46:13 | 事件、事故

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070803-00000036-nks-spo

 フィギュアスケートの織田信成選手が飲酒運転で摘発されたのを受け、日本スケート連盟は国際大会5ヶ月停止などの処分を織田選手に下した。

 これまで飲酒で出場停止などの処分を受けた選手は前例がない。だが日本スケート連盟会長で参議院議員でもある橋本聖子氏は、「もっと厳しい処分でもいい」との意向だ。また新聞各紙やニュースなどの報道を見ても、世界選手権を見据えた温情処分であるとか、法律に違反したのだから朝青龍より社会的に悪いなど、決して厳し過ぎる処分であるという声は聞かれない。

 飲酒運転については悲惨な飲酒運転事故を教訓とした昨今の厳罰化の流れもあり、その意味ではやや織田選手にとっては時期が悪かったとも言える。しかし橋本会長やマスコミの論調などを見ていると、何か厳罰に処分し見せしめることによって、社会全体へのあらゆる分野に対する厳罰化傾向を正当化しようとしている気がしてならない。

 そもそも、今回の織田選手の行動は次の通りだ。仲間で酒を飲んだ後、電車で自宅の最寄駅へ到着、既に酔いは覚めていると織田選手は判断し原付自転車に乗った、だがアルコールの基準値はまだ規定を上回っていた。こんな経緯だろう。

 決して、織田選手は率先して飲酒運転をしようと思っていたのではないということだ。それを一部の不届きな運転手の飲酒とごちゃ混ぜに判断してはいけない。

 また、橋本会長のもっと厳しい処分でもいいという考えにも疑問がある。橋本氏は当初1年くらいの出場停止を考えていたようだが、他の幹部からは、将来の成長性まで摘み取ってしまう処分はあるべき姿と言えるのかと異論が噴出し、今回の処分に至ったという。果たして何が厳しくて何が厳しくないと言えるのか、その判断基準は一体何なのか。

 もし厳罰を望むのならまずは橋本会長自身が会長としての管理責任を取るべきではないだろうか。やったのは選手だから私は関係ないと考えるなら、そんな人に会長を務める資格はない。

 橋本氏は国会議員でもあり、既に参議院で3期目を迎える。この間、様々な女性議員達と接触をしてきたはずだ。その過程において、どうやら彼女もフェミニズムの男性厳罰論にすっかり染まってしまったようだ。男性を厳罰に処すことにより自分の社会的地位を再確認出来るとでも思っているのだろうか。だとしたら、お門違いも甚だしい。これがもし安藤美姫や中野友加里が起こした不祥事だったら、橋本会長は同じ気持ちになるだろうか。

 援助交際では女性は無罪で男性だけが有罪になる。女性には堕胎まで権利として認めさせて、男性には性欲を徹底的に制限する。そうした女性優遇、男性厳罰の流れの中では、厳罰化を主張することは単にフェミニズムのより一層の権力化を招くだけである。妥当な処分というのは決して厳罰を主張することではないのだ。