おかあちゃん牧師の日記

新船橋キリスト教会の牧師です!
日々の生活のこと、教会のこと、
家族のことなどを書いています!

新生訓導処

2018-04-07 16:33:34 | 旅行


 明日、主人が協同会の台東教会で説教奉仕があるため、木曜日から台東に来ています。台東には2つの島があります。ひとつは綠島、もう一つは蘭嶼です。私たちは今回、船で40分ぐらいの綠島に行って来ました。
 綠島に着くと、あとはバイクで移動になります。わたしたちも港でバイクを二台借りて、島中を観光しました。島中とは言っても、一周バイクで1時間ぐらい。地図を片手に観光名所を手当たり次第まわりました!
 とにかく海がきれいで、緑が濃くて、それだけでも楽しみ、リラックスできたのですが、特に印象に残ったのは、綠島人権文化園区にある"新生訓導処"というところ。台湾は1949年から1987年まで蒋介石率いる国民党軍が戒厳令をしいたのですが、その間、白色テロと呼ばれる恐怖政治が続きました。白色というのはホワイトカラーのこと。多くの知識階級の人々が、思想犯の汚名を着せられて、逮捕され、裁判を受け、投獄され、拷問され、再教育されたそうです。新生訓導処は、そんな思想犯たちの収容施設、強制労働施設、再教育施設です。多いときには2000人もの人々が収監されていたとのこと。



上の写真はそんな状況下で北京語に翻訳された聖書です。なにしろ台湾の頭脳とも言える人々が収監されていたので、その翻訳は完成度の高いものだったでしょう。
 おもしろいエピソードを聞きました。この施設を作る前、島人に、今度ここに入ってくる人間は極悪人だから、一切接触を持たないように言って聞かせたようです。島人はそんな話しを真に受けて、しばらくはおっかなびっくりだったようですが、しばらくすると、そこにいる人々が、今まで会ったことのないような紳士で、物腰が穏やかで、教養のある人々なのがわかってきました。島の子どもたちの中には、 「ぼく大きくなったら、新生訓導処に入って、あのおじさんたちみたいになりたい!」などと言う子どもが出てくる始末。それぐらい、そこに収監されていた人々は島人に尊敬されていたという話しです。
 というわけで、興味深い台湾の歴史をまた一つ知ることができました。感謝主‼
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