毎日のできごとの反省

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正義の女神

2019-07-12 23:58:52 | 東京の風景

時が熱狂と偏見とを
やわらげた暁には
また理性が虚偽から
その仮面を剥ぎとった暁には
その時こそ正義の女神は
その秤を平衡に保ちながら
過去の賞罰の多くに
そのところを変えることを
要求するであろう

 このせりふをテレビで見た記憶のある人は、それなりの年である。最近リメイク版が出たが、テレビの連続ドラマ「逃亡者」の最初か最後に必ず、このせりふが出てくる。話はご存知のように、妻殺しの冤罪を受けた医師が、逃亡して犯人を追い詰める、という話である。

 つまりこのせりふは、冤罪はいつか晴れるといいたいのである。そこで上の写真である。靖国神社の比較的目立たないところにある「パル判事」の碑である。パル判事は東京裁判で、米軍に訴追された日本の指導者に全員無罪の判決を下した人である。

 その判決書の最後に書いてあるのも、この文章であり、碑には和英両文が刻まれている。朝日新聞などはパル判決のことを、単に法的に裁けないというだけで、パル判事は日本軍を道徳的にも無罪としたわけではない、などとパル判事の息子まで利用して主張している。

 朝日新聞の主張が見当違いなのはこの碑文でも分かる。パル判事は日本の指導者を勝手に裁いたこの裁判を、熱狂と偏見により正義が失われたといっている。東京裁判そのものに怒っているのである

 当然である。植民地インドの住民として、インドが独立するかしないかの瀬戸際である。アメリカにもイギリスにも怒っているのである。それにしても、二日の発効停止で米軍に犬のごとくしっぽを振った朝日新聞に対して、決然と無罪を主張したパル判事の勇気は稀に見るものである。

 朝日は戦前は軍に媚を売り、負けると米軍に媚を売り、次はソ連。ソ連が怪しくなると中国様と、次々に強きものに平身低頭して恥じない、朝日新聞はジャーナリズムだろうか。ちなみに「日本軍を道徳的にも無罪としたわけではない」ということは実は後日、パル判事自身が述べた言葉でもある。パル判事の息子は、そのことを繰り返したのに過ぎない。この言葉はパル氏の法律家としての誇りを言ったのである。
 



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