椅子

そろそろ桜の花が咲く頃　
でかい桜の老木幹があることを思い出した

あまりにでっかく薪にしてしまうのはとためらった
そこで考えたのは座高の椅子　

虫のついた皮を剥ぎ、磨き
水平を何度もチェックしながら
上下を輪切りにして、かんなをかけ
木屑とともに目をこすり
一週間かけ完成　

木屑はベーコン造りの貴重な薫焔チップ
（桜は肉類の臭み消しに抜群）に変身

堅い桜木はびくともしない重量感で
安定感抜群の椅子だ

坐骨で座り、仙骨を立てれば
武士の気分ばっちりだ　
ヤッタァ