褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 我が道を往く(1944) 優しい気持ちになれます

2022年06月07日 | 映画(わ行)
 タイトル名だけから想像すると、俺が住んでいる市内の某市議会議員に見られるように、単なる自分勝手で我がままが取り柄の主人公が登場するのかと思ってしまいそうになる。しかし、今回紹介する映画我が道を往くを観ると実はもっと違う意味を持っており、誰もが我が道を進むことができて、多くの人を幸せにすることができることをタイトル名が表しているのだ。これは第二次世界大戦中に制作された映画であるが、内容に戦意高揚の一欠けらも無いばかりか、ヒューマニズム映画であり、人間の善意や良心をひたすら観る者に問いかける映画だ。

 笑い、歌、感動、涙が込められているストーリーの紹介を。
 ニューヨークにあるセント・ドミニク教会の老神父フィッツギボン(バリー・フィッツジェラルド)は自らが建てて、今まで45年間も存続させていた教会が経営破産に陥っていることに悩まされていた。そこへ若い神父であるオマリー神父(ビング・クロスビー)がフィッツギボン神父の助役として赴任してきた。
 何かと型破りなオマリー神父を最初は嫌っていたフィッツギボン神父だったが、彼の真意を知ることによって次第に打ち解けていく。そして、オマリー神父は町中の不良少年を集めて合唱団を作り、彼の学生時代からの女友達でありオペラ歌手としてニューヨーク公演に来ていたリンデン(リーゼ・スティーブンス)の力を借りて、寄付を集めることに成功するのだが、そんな時に教会が火事の災難に遭ってしまい・・・

 前半のオマリー神父はかなり笑わせてくれる。俺もこんな神父が来ても何の役にも立たないだろうと思っていたのだが、そんな思いは観ている内に大間違いだったことに気付く。オマリー神父の素朴だが、人助けに尽くす人間性を知るにつれて観ている我々も何だか日頃の悩みから救われることになる。神に仕える神父と言えども人間であり、悩み、寂しさを抱えている。オマリー神父も同様だが、それでも彼は我が道を往くことによって自らの使命を果たしていくのだ。後半は感動の連続であり、特にオマリー神父が老神父であるフィッツギボンに贈るサプライズは涙もの。ただ自分の興味だけを優先させて、市民のことなど何も考えていないような議員なんかはサッサと辞めろ。慈善事業で困っている人を助けながら、寄付をうけている至極真っ当な本作の神父を見習え、。
 そして、主役のオマリー神父を演じるビング・クロスビーは元々は歌手であり、本作でも魅力的な低音ボイスで歌でも観ている者を魅了する。少しばかり最後は寂しさが残るが、それでいて自らの生き方を見直し、そして何だか他人に対して優しくなれそうな気分になれる我が道を往くを今回はお勧め映画に挙げておこう

 監督は本作のようなヒューマニズムな作品からコメディまで幅広い内容で名作を撮り続けたレオ・マッケリー。昔のハリウッド映画の喜劇のスタイルを確立させたかのょうなマルクス兄弟を主演にした吾輩はカモであるが有名。しかし、個人的にはケーリー・グラント主演のコメディ新婚道中記がかなり笑えた。他にはケーリー・グラント、デボラ・カー共演の大人の恋愛映画めぐり逢いがお勧めです。






 

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