褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 明日に向かって撃て!(1969) アウトローな生き方に憧れます

2015年07月14日 | 映画(あ行)
 襲い掛かってくる原住民(インディアン)を追い払ったりするわけでもなく、強面のヤクザまがいの連中を懲らしめる保安官の活躍を描くのでもない新感覚の西部劇の傑作が今回紹介する明日に向かって撃て!。銀行強盗、列車強盗を繰り返す実在したブッチ・キャシディサンダンス・キッドの活躍?を描いた作品だ。現実的に考えたら、こいつ等のやってることは悪そのもの。しかし、この2人のキャラクターだが愛嬌があって、なかなか憎めない奴等だ。
 ブッチ・キャシディをポール・ニューマン、サンダンス・キッドをロバート・レッドフォードが演じるが、この2人が冒頭のセピア調の画面から登場するシーンがとてつもなく格好良い。大胆不敵、早撃ち、ハンサム、何気にオシャレ、まさに男が憧れる男を感じさせる。しかし、この映画の面白いところは話が進むに連れて、実はこの2人はけっこうなダメダメ人間だということが次第に明らかになっていくところ。よく考えてみれば(考えるまでもないっか)元々この2人は強盗だからダメ人間であることは最初から確定されているのだが、それにしてもこのダメッぷりは笑える。
 2人のコントのような掛け合いが笑えるが、その一方で彼らの生き方に現代を生きる我々は憧れを抱く。何かと時間に追われ、決まりごとが多い現代社会に身を置く俺なんかは居心地の悪さを感じる時もある。しかし、俺と同様に彼らのような自由奔放、楽天主義な生き方を観ればきっと多くの人が羨ましいと思うはずだ。

 さて、強盗に逃げろ~と応援したくなる不思議な気分になるストーリーとはいかなるものか
 1890年代の西部開拓時代も終りを告げる頃において。家畜泥棒、銀行強盗を繰り返すブッチ(ポール・ニューマン)とサンダンス(ロバート・レッドフォード)の2人組み。ブッチ(ポール・ニューマン)は将来において、今の強奪稼業をやめて金銀ザックザック取り放題の南米ボリビアに行くことを夢みており、早撃ちとして有名なサンダンス(ロバート・レッドフォード)にも一緒にボリビアに行こうと語っていた。
 ブッチ(ポール・ニューマン)とサンダンス(ロバート・レッドフォード)は強盗仲間からの誘いで列車強盗を試み、まんまと大金をせしめる。すっかり味をしめた2人は、またもや強盗仲間と列車強盗を試みるが今度は鉄道会社が雇った最強追跡部隊からのしつような追撃を受ける羽目に陥ってしまう。
 なんとか逃げ切った2人は、スペイン語ができる美人でセクシーなエッタ(キャサリン・ロス)を誘い、ニューヨーク経由で南米ボリビアに到着するのだが・・・

 ラストの銃撃戦などアクションシーンが楽しい映画でもある。しかし、この映画には男女の三角関係が爽やかに描かれているのが非常に印象深い。特にポール・ニューマンとキャサリン・ロスが自転車に乗りながら、流れてくるバート・バカラック作曲の雨にぬれてもは名曲だ
 時代の荒波に逆らい続けるアウトロー達の生き様に憧れ、ラストシーンは古き良きアメリカの終焉を感じさせる。アメリカン・ニューシネマと聞いて心が躍る人、西部劇の名作が観たい人、男同士の熱い友情を描いた映画が観たい人等には映画明日に向かって撃て!をお勧め作品として挙げておこう。

明日に向って撃て! (特別編) [DVD]
ポール・ニューマン,ロバート・レッドフォード,キャサリン・ロス
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


明日に向って撃て! [Blu-ray]
ポール・ニューマン,ロバート・レッドフォード,キャサリン・ロス
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


 監督はジョージ・ロイ・ヒル。アメリカン・ニューシネマの旗手的存在の監督。この人のお勧めは本作と同じくポール・ニューマンロバート・レッドフォードが競演したスティング、ジョン・アーヴィング原作の同名タイトルの映画化作品でロビン・ウィリアムズ主演のガープの世界がお勧めです

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