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なんだか日本の福祉制度も段々と限界が見えてきた。高齢者の人口がますます増えていく日本だがハッキリ言って高齢者福祉に関してはもう破綻しているのではないだろうか。俺の生きる望みは老後の手厚い福祉なのに、もうこんな日本に住んでいてもひたすら不安なだけだ。こうなったら高福祉国家のデンマークで真剣に暮らすことを考えようかと思っていた矢先に観た映画が今回紹介する光のほうへ。
この映画を観てハッキリわかったことは、いくら福祉制度が充実している国でもまともに働かない人間は生きていけないということだ。自分の生活を国に任せるのではなく、自分自身で守っていく気持ちが大切だということにやっと俺も気付いた
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さて映画の内容だが、幼い頃の苦い経験を引きずったまま大人になってしまった2人の兄弟の話。兄は恋人と別れた腹いせに人を殴り刑務所に入っていたが、刑務所を出た後も酒浸りの日々。そして弟の方は奥さんに事故で先立たれ必死で息子を育てるが、これが兄よりも悲惨な生活をしている。どん底生活にあえぐこの兄弟の暮らしぶりに、これが高福祉国家デンマークの底辺で暮らしている人々の生活なのかと観ていて驚く。
長年音信不通で出会うことが無かった兄弟が母の死をきっかけに再会を果たす。ボロボロな生活に陥ってしまっている兄弟の再会がもたらす結末に観ている我々は、哀れさと希望の両方を感じるのだ。しかし、個人的な感想としてだいたい8:2ぐらいの割合で哀れさの方が上回っているように思えた。
苦しみは大きいが、ほんの少しの希望を感じることが出来る光のほうへを紹介します
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ヤコブ・セーダーグレン,ペーター・プラウボー,パトリシア・シューマン,モーテン・ローセ | |
角川書店 |
デンマーク、コペンハーゲンの貧民街において。まだ10代の兄弟には生まれたばかりの弟がいた。彼らはアルコール依存症で育児放棄してしまった母に代わり、赤ん坊の弟の面倒を見ていた。ある日のこと、兄弟が学校から帰って来ると、赤ん坊が死んでいることに気付く。
二十年?後のこと。兄のニック(ヤコブ・セーダーグレン)は恋人のアナと別れた腹いせに暴力沙汰を起こしてしまい、最近まで刑務所暮らし。刑務所を出た後も臨時宿泊施設で同じ境遇に居る女性と暮らし、アルコールに溺れる生活をしている。ある日、ニック(セーダーグレン)はアナの兄のイヴァン(モーテン・ローセ)と出会うが悲劇的な事件が起きてしまう。
一方、ニック(セーダーグレン)の弟(ペーター・プラウボー)は妻を自動車事故で亡くしており、息子のマーティンと二人暮らし。息子のマーティンを一生懸命に世話をしようとしていた弟(ブラウボー)だったが、実は彼には致命的な問題を抱えていた。
長年の間、音信不通だったニック(セーダーグレン)と弟(プラウボー)は母親の葬儀をきっかけに再会する。ニック(セーダーグレン)は母親の遺産を全て弟(ブラウボー)に譲ろうとするのだが・・・次々と負の連鎖による、どん底生活にもがく兄弟に対する小さな希望の光とは
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冒頭の兄弟が赤ん坊の世話をするシーンが幻想的。そしてこの幻想的なシーンがその後の展開の伏線になっていて、兄弟の絆を感じます。
ちなみに監督はデンマーク人のトマス・ヴィンターベア。この人の作品では盟友ラース・フォン・トリアーが脚本を担当していて、アメリカの銃社会を皮肉ったディア・ウェンディがお勧めです
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