褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 オール・ザ・キングスメン(1949) 政治腐敗です

2017年11月03日 | 映画(あ行)
 衆議院選挙が終わったものの、やっぱり自公連立の圧勝。結果はさておき日本の政治家のダメっぷりが目に余る選挙として永遠に記憶に残りそうだ。いや、逆に議員のアホさが目立ちすぎて全く記憶に残らないか。
 しかし、政治家が自らの保身のために右往左往するのを見ているのは何とも気分が悪い。志が低い政治家が多すぎるのも問題だが、俗物以下の政治家を当選させてしまったり、生み出してしまう日本の国民も悪い。
 ただ目立ちたいだけで議員の職に就きたい人間を、この頃はよく目にしてしまうが、それでも政治家を志す人間の中には貧しい人を助けたい、困っている人を助けたい等、決して私利私欲のためではなく、大いなる理想を求めて政治家になろうとする人間も多いはず。
 ところが、なぜか多くの政治家は権力を握った途端に、クズ以下の人間になってしまうことがある。
 
 さて、そんな最もダメな政治家の見本のような人間を主人公にした映画が、今回紹介するオール・ザ・キングスメン。こんな奴いる?というぐらいのクズな政治家を描きながらも、骨太な政治ドラマとして見応えのあるストーリーの紹介を!
 若い記者であるハーデン(ジョン・アイアランド)は上司の命令で地方に飛び、そこでウィリー・スターク(ブロデリック・クロフォード)と出会う。ハーデンはスタークが町に蔓延る腐敗、汚職、不正と戦う姿に感銘を受ける。
 ハーデンはスタークの取材をしている内に彼らには次第に友情が芽生えてくる。スタークは知事州選挙に立候補し、最初こそ敗れるものの三度目のチャレンジにしてようやく知事になる。選挙中からスタークの右腕として活躍していたハーデンだったが、スタークが知事に就いてから、権力の虜になっていくのを目の当たりにする・・・


 当初は真っ当なことを訴えるも、権力を握ってからが大悪党の主人公のスターク。自分の名前を付けた道路、大学を作り、恐喝、賄賂は当たり前。女に手を出し、人殺しにも手を染める。まるで何処かの国の独裁者を思わせる非道さ。善人から悪人に変貌するのは簡単。しかし、なぜこのような人間が民衆の支持を得て、権力者になってしまうのか。
 この映画のスタークもそうだが、弱者を煽り立てるポピュリズムからスタート。思いつくままに民衆受けすることばかり言っている政治家には気を付けないといけない。
 それに俺もそうなのだが、おだてられると直ぐに調子に乗ってしまう奴が多すぎる。私利私欲に走ってしまう政治家をその前にストップさせるのは実は民衆の責任でもある。実は本作においても、その民衆のレベルの低さが描かれている。圧倒的な権力を握ってしまった奴ににすり寄るその姿勢は、傲慢な人間を更に冗長させてしまう。

 よく政治家の中には『相手のことばかり批判している!』なんて文句を言っている奴がいるが、このような狭い器量しか持てないようでは、政治家の資質があるとは思えない。
 民衆は政治家をおだて過ぎてもいけないし、政治家たるものは堂々と相手の批判、意見に対して耳を傾けることが必要だ。そもそも金持ちになっているような政治家なんか存在してはいけないし、生存中に名誉を欲するような政治家なんかは俺に言わせれば最低だ。

 現在、私利私欲にまみれ、民のためではなく自分自身のために政治家及び議員になっている奴が多すぎる。馬鹿すぎる政治家を誕生させてしまう日本、そのような地域に住んでいる人々に、今回はお勧め映画としてオール・ザ・キングスメンを紹介しておこう。

オール・ザ・キングスメン [DVD]
ブロデリック・クロフォード,ジョン・アイアランド,ジョン・デレク,マーセデス・マッケンブリッジ
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント


 監督はロバート・ロッセン。この人のお勧めはポール・ニューマン主演のハスラー
です。


 

 
 

コメント
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