褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 素晴らしき哉、人生!(1946) ひたすら生きる気力が湧いてきます

2016年12月24日 | 映画(さ行)
 日本において一時は自殺者数が年間で三万人を超え、近年は二万五千人台に減ってきているとはいえ、未だに自殺大国であるニッポン。毎日60人以上が自殺し、今日も自殺しようかと悩んでいる人は果たして何人居るのだろうか?そんな深き悩みに陥っている人たちにぜひお勧めしたい映画が今回紹介する素晴らしき哉、人生!。名作中の名作なだけに多くのことを我々に教えてくれる映画だが、とりわけ人間の善意、本当の幸せとは何か、生きることの意味を改めて問い質す。

 
 さて、クリスマスの日に起きる奇跡に全ての人が感動するストーリーとはいかなるものか。
 世界を飛び回ることを夢みながらも、父親の急死で小さな町で家業を継ぐことになってしまったジョージ(ジェームズ・スチュアート)。彼の善意ある行動、真摯な態度は町の住人からも愛され、町一番の大富豪であるポッター(ライオネル・バリモア)の圧力にも屈せず何とかやって来た。ところがジョージはポッターの計略にはまってしまい不運な出来事に襲われる。
 ニッチモサッチモいかなくなったジョージはクリスマスの夜に自殺をしようとするのだが、そんな時に翼のない年寄りの天使が現われて・・・

 正義感に溢れ、横暴な権力者の嫌がらせに屈せず、弱気を助け、町のために利益の損得勘定を抜きに働く私欲の無いジョージのキャラクターは、俺と重なるところが多くあるので、個人的に共感を得やすい。さて、ジョージの困っている人たちに施す善意は本当の幸せを見失いがちになっている現代の我々に非常に大切なことを教えてくれる。ここでいう善意とは何か
 時々『俺がお前のために世話をしてやったんだから、お前も俺のために何かしろよ!』と言うような見返りを求める奴がこの世の中には多い。しかし、本来善意とはそのようなものでは無いはず。困っている人間を見かけたら助けるだけのことであり、そこに自らの利益の計算など入る余地など無いし、見返りを求めるなんてもってのほか!
 よって善意にあふれるジョージはおかげで金持ちでは無い。しかし、彼にはお金よりも、もっと大切な事を得た。本作を観れば、幸せとは決して大金持ちになることではないことがよくわかるし、本当の幸せとは何かがよくわかる。
 そりゃ~善意を見せたとしても、逆に裏切りとして返ってくることがあるだろう。むしろその方が多いかもしれない。しかし、見返りのない本物の善意が自分の知らない所で少しでも、この世に役立っていることを知った時に大きな喜びを味わい、この上ない幸せを感じるはずだ。
 今、この時期に大きなトラブルに巻き込まれて自殺しようかと悩んでいる人、自分から勝手に不幸だと思い込んでいる人、なんだか最近はメンタルが弱っていると感じている人・・・等には、ひたすら生きる気力が湧いてくる映画として素晴らしき哉、人生!は超お勧め映画だ

素晴らしき哉、人生! [DVD] FRT-075
ジェームズ・スチュアート,ドナ・リード,ライオネル・バリモア,ヘンリー・トラヴァース,トーマス・ミッチェル
ファーストトレーディング


 監督はハリウッド黄金期を代表する名匠フランク・キャプラ。彼の映画は正義感、笑い、希望を与えてくれるのが良い。彼にしては異色サスペンスの毒薬と老嬢、俺から言わせればローマの休日ってこの映画をパクってるんじゃないかと思わせる或る夜の出来事、これぞ善人の見本だと感じさせるオペラハット、こんな生活をしてみたいという理想を感じさせる我が家の楽園がお勧めです。

 
 


 


 





 
コメント (2)
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