褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 オペラハット(1936) 主人公の純粋な気持ちに心が洗われます

2016年01月24日 | 映画(あ行)
 貧乏人である俺が、時々妄想してしまうことがある。それはいきなり俺の手元に何億円というお金が転がり込んでくること。もし、俺が急に大金持ちの大富豪になったら楽して得たお金を果たして何のために使えば良いのだろうか?多くの貯蓄が大好きな日本人と同様に金を貯め込むか、それとも私利私欲のために使い込むか、他にもっと有意義な使い方があるのか。
 まあ、いきなりそんな大金が転がり込んでこなくても、日本の元総理大臣のように毎月1500万円が気付かないうちに手元に入ってくるだけでも充分に嬉しい気分になると思うのだが、カネに群がる人間たちの卑しさを感じる映画が今回紹介するオペラハットだ。
 本作のゲイリー・クーパー演じる男性主人公だが、ひたすらピュアな気持ちを持ち続けていて善人という設定。確か俺の周りにもこんな朴訥な人格の知り合いが居たよな~?と考えていたのだが、な~んだ俺のことだった。しかし、いつの世の中でも純粋な気持ちを持っている人間をバカにする奴等が多すぎる。

 さて、決して損得勘定で動くことなく、小さな喜びに大きな幸せを見い出そうとする俺みたいな人間にとっては非常に勇気づけられるストーリーの紹介を。
 ある日のこと、大富豪が乗っていた自動車が崖から転落して死亡。その遺産が大富豪の甥にあたり、ヴァーモント州のマンドレイク・フォールスという田舎に住んでいて、地味に暮らしていたディーズ(ゲイリー・クーパー)の元に入ってきた。急に大金持ちになり、ニューヨークに住むことになった彼の元にカネを欲しがる人物、ネタを欲しがるマスコミなどが押し寄せてくる。
 大手新聞会社のやり手の女性記者であるベネット(ジーン・アーサー)は巧みに自分が記者であることを隠してディーズに接近することに成功。ディーズはベネットの事を好きになるのだが、ベネットは彼の純粋な気持ちから表れる行動を面白おかしく新聞記事に載せる。
 ところがベネットはいつの間にやら都会の男性にはない素朴で実直なディーズのことが好きになってしまい・・・

 やっぱりカネって人間にロクなことをもたらさない。人間のモラルを崩壊させる拝金主義的な考え方が古今東西において蔓延っているのが本作を観ていて感じさせるし、カネに群がってくる人間には本当にロクな奴がいない。それにしても本作の主人公が転がり込んできた遺産の使い道が素晴らしい。日本の政治家も好き勝手に金をバラ蒔くことを止めて、労働を生み出すことに金を使え。
 しかし、最近は正義が報われない場面に出くわすことが多くなってしまったが、本作の監督でもあるフランク・キャプラの映画はそんな俺の嘆きをぶっ飛ばしてくれる。もちろん本作の結末は非常に気持ちの良いところに落ち着くし、ユーモアセンスも抜群で本作もけっこう笑える。
 大金を持て余している富豪層の人、ハッピーな気分になりたい人、フランク・キャプラ監督の映画が好きだけどまだ未見の人、金持ちになりたいと半永久的に願っている人に映画オペラハットはお勧めだ

オペラハット [DVD]
ゲイリー・クーパー,ジーン・アーサー
ファーストトレーディング


 監督は前述したようにフランク・キャプラ。大いなる理想と正義を描いた名作及び傑作が多数の監督。今回は彼の作品にしては異色的なブラックユーモアに満ちた毒薬と老嬢をお勧めしておこう。





 
 

 

 

 

 

 
 
 
 
 


 

 

 
 
 

 











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