褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 イヴォンヌの香り(1994) 妙にエロイです

2014年12月03日 | 映画(あ行)
 今年のノーベル文学賞受賞者であるフランスの作家パトリック・モディアノの同名小説の映画化作品が今回紹介する映画イヴォンヌの香り。最近は女性が観るためのAVと言うのがあるそうだが、実際は女性がそんなものを観ようと思っても恥ずかしくてレンタルできないというのが本当のところだろう。そんな恥じらいを何時までも持ち続けている女性でも堂々と観ることができるタイトル名にして、エロスを感じさせる映画だ。女性の方が男性よりもエロいことは何となくわかっていたが、本作を観ればハッキリとそのことが理解できる。
 この映画の主人公の女性はエロスを撒き散らしているが、とても気品があり美しい。やたらセックスアピールを振り撒くような女性とはタイプが異なる。俺の意見に賛同する人は少ないかもしれないが、主人公の女性のタイプは外見は清楚な綾瀬はるかだが、頭の中はエッチなことばかり考えている壇蜜と言ったところか。
 そしてこの女性の体を舐め回すように撮るカメラがエロい。足フェチ、お尻フェチにはたまらないショットがたくさん出てくる。男性がこの女性の体を撫で回すシーンが出てくるが、本当に女性の体って美しいと思うし、神様が創った最高の芸術作品を観ているような気分にさえなる。
 そして大胆な濡れ場が凄いという宣伝に釣られて観てしまうと、実際はそんな場面は最初の数分間のワンシーンだけ、もしくはその後は申し訳程度に出てくるだけの映画が多いが、本作はそんな最後の方には飽きてしまうような構成とは違う。最初は足を触らせるだけのシーンから始まり、次第にエロさのハードルを上げていくパターン。これならいちいち巻き戻してしまうこともなく、最後まで興味を持って観る事ができるという訳だ。

 それでは、ここまで書くとストーリーなんかどうでも良いように思えるが、簡単に紹介を。
 ヴィクトール(イポリット・ジラルド)は1958年の夏の出来事を振り返る。その頃ヴィクトール(イポリット・ジラルド)は仕事もせず、ひたすらホテルで読書をしたり、人間観察ばかりしているような、堕落した生活をしていた。しかし、彼はホテルでとても魅力的な女性イヴォンヌ(サンドラ・マジャーニ)をボンヤリと見ていると彼女と目が合う。ヴィクトール(イポリット・ジラルド)とイヴォンヌ(サンドラ・マジャーニ)が愛し合うまでに時間は掛らず、二人は結婚をする約束までするのだが・・・

 時間軸がバラバラだったり、今ひとつ場所もハッキリせず、色々と説明不足のために何だか違和感が漂いまくる。最後の最後に、何でこうなるの?という結末を見せられて、ほんの少しモヤモヤした気分が晴れる気になる。しかし、それほど深みのあるストーリーがあったように思えないが、男性が何時まで経っても思い出から抜け出せないところや、急に思いついたように夢を描いてしまうところは非常に共感が持てるし、女性が今の瞬間の幸せを大事にする件は、個人的にはナルホドと感じさせられた。
 しかしながら、この映画の正しい観賞方法はストーリーを追いかけることではなくて、イヴォンヌの醸し出すエロスを堪能すること。エロスに溺れたいと思うのは男も女もいっしょ。もちろん今やアラフィフ以上においてもエロスを感じさせる男女はたくさんいるように老いも若きもエロスに対する情熱は失いたくないもの。アダルトビデオのような内容を期待するとガッカリするかもしれないが、とにかく女性が美しい映画を観たいと思う人にはお勧めしたい

イヴォンヌの香り HDニューマスター版 [DVD]
ティエリー・ド・ガネー
エスピーオー


 監督は恋愛映画の名手であるフランス人のパトリス・ルコント。1990年代のフランス映画の凋落振りは末期症状に近いものがあったが、この監督だけは男女の機微を描いた作品でフランス映画を支え続けたと言っても過言ではない。お勧めは髪結いの亭主、ダニエル・オートゥイユ主演の橋の上の娘、こんなに恋愛に臆病なフランス人が居たのかとビックリの仕立て屋の恋がお勧めです

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