褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 華麗なるギャツビー(1974) アメリカ文学作品の映画化です

2014年06月21日 | 映画(か行)
 第一次世界大戦後の1920年代のジャズ・エイジを代表する作家であるF・スコット・フィッツジェラルドの代表作であるグレート・ギャツビーの映画化作品が今回紹介する華麗なるギャッツビー。既に何回か映画化されている作品であり、最近でもレオナルド・ディカプリオ主演で映画化されたのも記憶に新しいところ。レオナルド・ディカプリオ版の華麗なるギャツビー(2013)の映画評論は他の人のブログに任せて、こちらでは1974年に公開されたロバート・レッドフォード主演バージョンを紹介する。
 ちなみに俺は学生時代に原作を読んでいるのだが、正直何が言いたいのかサッパリわからなかったし、今となってはまるで印象も残らない。しかし、グレート・ギャツビーが何回も映画化され、現在でもアメリカ文学の最高峰たる存在に位置し、多くの読者に読み継がれるのはなぜなのか?そんな疑問を解決するためだけに同じ小説を2回も読む気が起こらないが幸いにして映画は観る気になれる。

 どうも文字だけを読んでいたのでは、その情景が頭の中に全く思い浮かばないという俺と共通の悩みを抱えている人にとっては映画というのは本当にありがたい。そして映像化された作品を観ると、なるほどアメリカ人が大好きそうな内容であり、最近になっても人気者のレオナルド・ディカプリオを引っ張り出してまで映画化したくなる理由がよくわかる。
 本作の描いている1920年代のアメリカといえば第一次世界大戦後の空前の好景気に沸き、そこからは新しい価値観、文化が生まれ、西欧の伝統の殻をぶち破り独自の道を切り拓くことになるアメリカの最も華やかだった時代。本作を観れば、小説を読んでいてもあまりにも浮き世離れし過ぎて何だかシックリ来ない人にも、その豪華絢爛たる世界観が楽しめる。
 そして、本作品が何ゆえに1970年代半ばに制作されることになったのか?それはプロデューサーが単にF・スコット・フィッツジェラルドのファンだったからなのか、よほど原作のグレート・ギャツビーに想い入れがあったからなのか?それとも・・・?

 
 お金さえあれば悩み事なんかは直ぐに解決できて、何でも望みが叶う。やっぱり世の中は、お金が全てなんだよな~という考え方は果たして正しいのか、正しくないのか?豪勢な生き方を選んだ男の人生の結果について考えさせられるストーリーとは如何なるものか。
 ニューヨークの郊外ロングアイランドにおいて、ニック(サム・ウォーターストン)は、毎晩豪勢なパーティーが繰り広げられる大邸宅の隣人ギャツビー(ロバート・レッドフォード)が一体何者なのか?とずっと気になっていた。
 ところがある日のこと、ニック(サム・ウォーターストン)の元にギャツビー(ロバート・レッドフォード)からパーティーに参加の招待状が届く。ニック(サム・ウォーターストン)はパーティーに参加するがギャツビー(ロバート・レッドフォード)は姿も見せず、彼の正体はスパイだの人殺しだの様々な憶測が飛び交っていた。
 ニック(サム・ウォーターストン)は何回かパーティーに参加する内に、ギャツビー(ロバート・レッドフォード)と会うようになり、次第に親しくなっていく。そしてギャツビー(ロバート・レッドフォード)の謎めいた生い立ちを知るようになり、更に彼がなぜ毎晩豪勢なパーティーを開催するのかを知ることになるのだが、果たしてその真相とは・・・

 ハリウッドの二枚目スターだったロバート・レッドフォード演じるギャツビーが毎晩パーティーを開催する理由なんかは早いうちに観ている者に知らされる。なんだか有り余っているお金を無駄に浪費するために使っているような気配が漂うが、本当の理由を知った時、俺なんかは同じ男として、なるほど!と感じた。大金持ちになりたい夢を叶えるためには、それなりのパワーとなる源が必要だと思うのだが、この辺りの説得力は抜群で俺の心にも大きく響く。
 この映画が製作された1970年代半ばのアメリカと言えばベトナム戦争の泥沼にはまり込んでしまい、衰退を辿り始めて迷走している最中。そんな時にアメリカの最も華やかな時代を舞台にした映画を撮ることはまさに懐古趣味的な側面が見て取れる。しかしながら、本作のギャツビーが辿る運命を考えると、大金持ち及び大金持ちになりたがっている人々に対しての皮肉的なメッセージを感じることができる。
 本作の見どころはギャツビーの辿る運命は勿論だが、1920年代を再現した豪華衣装、豪華な雰囲気が見逃せない。特にデイジーを演じるミア・ファローの衣装はピカピカ光っていて、見ていて目が痛くなるほど。だいたいあんな衣装は日本人で着こなせるのは叶姉妹ぐらいなもんだろう。
 とにかく金持ちになりたい人、逆に金持ちになりたくてもなれないとひがんでいる人、この世の中は全て金で動いているんだと考えている人には映画華麗なるギャツビーを観れば、本当の幸せはお金では買えないことがわかるはずだ

華麗なるギャツビー [DVD]
ロバート・レッドフォード,ミア・ファロー,カレン・ブラック
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン


華麗なるギャツビー [Blu-ray]
デイヴィッド・メリック
パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン



 原作です
グレート・ギャツビー (新潮文庫)
野崎 孝
新潮社


 主演のギャツビーを演じるのは、かつてのハリウッドの二枚目スターロバート・レッドフォード。最近は俳優としてだけでなく、映画監督としても佳作を連発しています。
 彼のお勧めの映画は有名どころでは明日に向かって撃て!スティング等が挙げられます。他にダスティン・ホフマンと共演した大統領の陰謀がお勧め。

 派手な衣装で登場するデイジーを演じるのがミア・ファロー。かつてはウディ・アレン監督作品に多く出演。その中でもカイロの紫のバラがお勧め。他にロマン・ポランスキー監督のローズマリーの赤ちゃんがチョッと怖いですがサスペンスタッチの盛り上げ方は抜群に面白く、お勧め。

 他にデイジーの旦那トム役でブルース・ダーン。最近も話題作のネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅に出演するなど息の長い活躍を見せる名優。彼のお勧め作品はアルフレッド・ヒッチコック監督の遺作になったファミリー・プロット、ジョン・フランケンハイマー監督、ロバート・ショウ共演のブラック・サンデーがお勧め。

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