今日も暑い日でした。
13日、旧盆の入りでお墓参りを済ませ、
今日、8月16日は送り盆でしたので、
仏様を無事にあの世にお送りしました。
そして、娘と映画『コクリコ坂から』を観にいきました。
一口で言うと、とても良かった。
もう一度観たいです。
ジブリの宮崎駿原作、宮崎悟郎監督の映画です。
あらすじは、ネットに沢山出ていますので、
省略して、私の感想を記します。
時代は東京オリンピックが開催される1年前の横浜、
その様子が細かく映像になっていますので、
とても懐かしく思いました。
…ホテル・ニューグランド、山下公園、桜木町駅(古い駅舎)、
マリンタワー(改築前)、氷川丸。
みんな、懐かしい。
山猫シュウマイ軒、港銀行、の看板や名入りタオルには、
笑っちゃいました。
けなげな16歳の少女、松崎海は、
お母さんがアメリカへ医者として行っている間に、
下宿屋コクリコ荘を切り盛りしています。
朝鮮戦争に巻き込まれて亡くなった船長だった父親が、
もしかして帰ってくるかも知れないと思って、
自宅のコクリコ荘の庭に、毎朝、国際信号旗の
UWの旗を揚げます。
この旗は、《航海の安全を祈る》という意味です。
コクリコ荘は、現在の神奈川近代文学館のあたりに
あったと想定されています。
道理で、どこか見た事のある海の景色でした。
コクリコはフランス語で雛罌粟のことです。
海ちゃんの家の庭にも雛罌粟の花が咲いています。
海ちゃんは、朝、一番にお父さんの写真の前に
コクリコの花を供えます。
ジブリの映画は、草花の描写も美しく描かれていて
大好きです。
与謝野晶子の『夏より秋へ』という詩集に、
ああ皐月 仏蘭西の野は火の色す
君もこくりこ われもこくりこ
という歌を思い出します。
若い人にとっては、
この映画は、松崎海と風間俊介の
淡い恋物語として映ることでしょう。
私にとっては、東京オリンピックの頃を
思い出し、懐かしさで一杯でした。
挿入歌も、『白い花の咲く頃』『上を向いて歩こう』
など、あの頃を思い出します。
娘は、ばんからな学生生活や、学生運動は
知りません。
私は、よ~く判ります。
帰りに、桜木町に向う動く歩道から、
UW旗が見えました。
帆船日本丸 の隣の「よこはま港博物館」に
掲げられている旗です。
《安全な航海を祈る》…。
この旗に見送られて帰途につきました。