明るく楽しい日々を願って。

毎日の平凡な出来事を、日記のように綴ります。趣味の切手も時々アップします。
どうぞ宜しく・・・。

源氏物語一千年紀記念切手耳紙図

2008年10月31日 | Weblog
「源氏物語一千年紀」記念切手の耳紙に描かれた
「若紫巻」の図が、詳細に説明されている本があります。

国文学研究資料館発行『源氏物語 千年のかがやき』です。
A4版、カラー刷り、168P の本です。
出版社:思文閣出版。定価:1990円(税別)。

内容は、切手の耳紙になった『源氏物語団扇画帖』の絵入り
説明図と解説、他の源氏絵の名場面、源氏物語の異本、
源氏物語はどのように鑑賞されたか、世界文学としての源氏
物語など、多彩な源氏物語の解説本です。
こんなに内容が豊富で、このお値段とはお安いと思います。





切手の耳紙になった「若紫」の絵です・


この絵は団扇型の源氏絵が54枚貼られた手鑑帖に中の1枚で
新出・未公開の源氏絵です。

私は、これまで見た事のないこの絵を見て、絵の中の人物の
特定を、源氏物語の原文から類推していました。この絵に似た
場面を描いている源氏絵は、外にもありますが、ちょっと違い
ます。
その疑問が解けました。そして、私の推測がそう間違いのない
事が解かりました。





記念切手の特印が、この絵の中の光源氏と若紫を描いています。


この図は、国宝源氏物語・柏木二の場面です。
女三宮(光源氏の妻)の出家を聞いて、一層重態に陥った
柏木の病床を夕霧が見舞っているところです。

記念印は「源氏」にしました。

絵は、五島美術館で2000年に開催された『国宝源氏物語絵巻』
図録からお借りしました。(個人使用です。)




これは、上の図と同じ場面ですが、復元された絵を使わせて
頂きました。絵は加藤純子さん製作です。

やはり五島美術館で2006年2月に開催された『よみがえる源氏
物語展』の図録から、絵をお借りしました。(個人使用です。)

記念印は若紫を押印して戴きました。

国宝源氏物語の絵は、剥落がひどく、絵が描かれた当時の様子
が分らなくなっています。今回、復元されて、思いもかけない
源氏絵の詳細が解かりました。

源氏物語をグループで読み始めてから、13年目に入りました。
ますます源氏物語の魅力に取り付かれています。
光り輝く源氏もいいですが、晩年のボロボロになった源氏も
好きです。
自分自身が、年を取ったせいでしょうか。